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一般的に風邪というと、くしゃみやせき、鼻水などの症状を思い浮かべる方が多いと思いますが、胃痛がともなう場合もあります。

 

あまり知られていませんが、風邪薬の成分が原因で胃の調子が悪くなることもあるので、薬の服用には注意が必要です。

 

今回は、風邪による胃痛の対処法を詳しく解説するとともに、胃痛が起きる他の病気についても解説していきますね。

 

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風邪で胃が痛くなる原因

風邪 胃痛

風邪薬に入っている成分が原因で胃に炎症が起きることがあります。

 

風邪薬や解熱剤に含まれるイブプロフェン、インドメタシンなどの成分は飲みすぎると、胃に炎症をもたらすことがあるのです。

 

イブプロフェン、インドメタシンなどの成分を含む薬を非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)といい、市販薬でも病院で処方されることもありますが、副作用として胃酸が過剰に出ることがあるため飲み過ぎには注意が必要となります。

 

また、初期には症状が出にくいのも特徴で、胃痛などの症状が出た時にはすでにかなり進行していることも珍しくないので、風邪薬や痛み止めを飲み続ける場合には注意しましょう。

 

特に病院で処方される薬には、有効成分が多く入っているため、普段から痛み止めなどの頭痛薬を使用している方はお医者さんにそのことを告げて、胃の状態に注意を払いながら薬を処方してもらうようにして下さい。

 

非ステロイド性抗炎症薬の注意点
  • 風邪薬と他の痛み止めの併用を避ける
  • 症状が出たらすぐ検査

ストレスによる胃酸の出過ぎ

風邪の発熱や鼻詰まりという症状でストレスが溜まると、胃液の出過ぎで胸焼けや胃痛という症状を引き起こすことがあります。

 

風邪にかかると、体内のウイルスや細菌を追い出すために、免疫細胞が活発に働き、その結果、鼻水や発熱などの症状が出るのですが、それが長期に渡るとストレスになり、胃酸の出過ぎで胃痛を引き起こすことがあるのです。

 

人間の体は、自律神経という意識とは関係なく体のバランスを保ってくれる神経によって守られていますが、体調不良、疲労、ストレスなどでその機能が弱まると、体の色々な部分に不具合が起きて、その1つが胃酸の出過ぎとなります。

 

胃酸は、強力な酸性で口から入った食物を溶かす働きがあるので、出過ぎると胃の内部の壁にダメージを与えてしまうのです。

 

参考:朝から辛い胃もたれが…原因と対処法まとめ

胃痛の時の対処法

風邪 胃痛

胃痛がある時には、消化に良い物を食べて、冷たいもの、辛いものやアルコールなど胃に刺激となるものは避けましょう。

 

胃痛がある時には、胃が弱って消化の機能が落ちていますので、消化しやすい食事をとる必要があります。

 

そして、風邪をひいている時には、原因となるウイルスや細菌と免疫細胞が戦っているため、消化にエネルギーを使ってしまうと治るのが遅くなってしまうので、消化しづらい脂肪を多く含む食品や刺激となる味の濃い食事も避けて下さい。

風邪薬は空腹時には飲まない

風邪薬や解熱剤には胃に負担をかける成分が入っているため、空腹時には飲まないようにしましょう。

 

市販の風邪薬や病院で処方される薬には非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)という成分が入っているため、それが原因で胃痛が起きてしまう場合があります。

 

胃が空っぽの時に飲むと胃の粘膜が傷つくことがありますが、食後は胃が活発に動いているため、中に薬の成分がある時間が短くなり影響を少なくすることができるのです。

 

どうしても食欲がないという場合には、薬を服用する際に水を多めに飲むと負担が少なくなります。

 

ただ、風邪薬を飲むと必ず胃が痛むという場合には、病院の先生に相談し、胃への負担を和らげる薬を処方してもらうか、薬を変えてもらいましょう。

 

風邪薬の胃への負担を減らす方法
  • 食後に飲む
  • 水を多めに飲む

胃痛がある時は辛いものやお酒は控える

胃痛がある時には、粘膜で内側が保護されていないので、刺激のあるものを食べると炎症を悪化させてしまいます。

 

胃の内部は強い酸性の胃酸で穴が空かないように粘膜という膜で保護されているのですが、ストレスや飲み過ぎ、食べ過ぎが続くと、胃の消化が追いつかないため中が胃酸と食物でパンパンになり、胃酸が逆流して胃がもたれる、胃の粘膜が弱って壁が刺激され胃痛といった症状が現れるのです。

 

胃痛や胃もたれがある時には、胃を休ませてあげることが大切となります。食事も消化に良く、胃の粘膜を修復するのに必要なビタミン豊富な野菜やフルーツを摂るようにし、脂っこいものやアルコール、炭酸飲料は避けて下さい。

 

また、冷たいものも刺激となるので、常温に近い状態で水分補給し、カフェインを含むコーヒーや緑茶などは健康な時には消化を促進しますが、胃痛がある時には胃酸が出て逆効果となるので控えましょう。

 

胃痛を悪化させるものまとめ
  • 脂っこい食品
  • アルコール
  • 炭酸飲料
  • コーヒー、緑茶
  • 冷たいもの

胃痛を和らげるにはホットミルク

牛乳には胃の壁に膜を張って胃酸から保護する働きがあるので、温めて飲むと胃痛、胃もたれに効果的です。

 

その他にもココアやヨーグルトにも胃を保護する働きがあり、他にはバナナやリンゴも消化によく栄養価も高いので胃痛がある時に食べるといいでしょう。

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食事では、うどんや食パン、白身の魚、卵、湯豆腐などがおすすめで、少し調子が良くなってきたらササミなどの脂身の少ない肉を食べるようにして下さい。

 

胃に優しいものまとめ
  • ホットミルク
  • バナナ
  • リンゴ
  • うどん
  • 湯豆腐

 

参考:コンビニでも買える!胃もたれを改善する飲み物まとめ

胃腸風邪の可能性は?!

風邪 胃痛

胃腸炎や胃腸風邪を引き起こすウイルスや細菌はどこにでも潜んでおり、特に食中毒の原因ともなるノロウイルスは非常に感染力が高いため、注意しないと容易に感染してしまいます。

 

冬場はノロウイルスが流行しやすいので、まわりで流行っている時にはうがい手洗いを徹底的に行い予防するようにしましょう。

 

他に、胃腸風邪を引き起こすウイルスには、ロタウイルスやアデノウイルスなどがあり、細菌では、サルモネラやカンピロバクタなどがありますが、症状は変わらず、胃痛、吐き気、発熱などがおきます。

 

胃腸風邪の代表的な症状
  • 胃痛
  • 吐き気
  • 発熱

胃腸風邪の対処法

胃腸風邪の場合はとにかく安静にして水分補給、その他の原因で胃痛が起きている場合には胃に刺激となる食べ物を避けて、整腸剤などで胃の状態を戻していくことが大切です。

 

胃腸風邪の原因は、胃にウイルスや細菌が入っていることですから、とにかく胃の中から追い出さなければいけません。

 

そのため、市販の下痢止めは使わないようにしましょう。下痢止めを使うと、ウイルスや細菌が出ていかず治りが遅くなったり、症状が悪化する危険があります。

 

また、胃痛がある間は、基本的に食事は摂らずに常温のスポーツドリンクなど、塩分を含む飲み物で水分補給をして脱水を防いで下さい。

胃痛がなくなったら消化に良い物を

症状がおさまってきたら、消化に良い炭水化物(柔らかく煮たお粥やうどん)を徐々に摂るようにし、体力を戻していく必要がありますが、無理は禁物です。

 

食べる量が多いと、それだけ消化に時間がかかり胃にも負担となりますので、様子を見ながら少しずつ食事を戻していくのがポイントとなります。

 

また、すりおろしたりんごはビタミンも豊富に含まれる他、食べ物の消化を促進し、炎症を抑える効果もあるので、胃が弱っている時にはおすすめの食品です。

 

もちろん、症状がひどければ病院で診察を受ける必要があります。

 

しかし、細菌性(サルモネラやカンピロバクタなど)の場合には、菌に有効な薬があるのですが、ウイルス性(ノロウイルスなど)の場合は治療薬がなく、症状を和らげることしかできませんので、ノロウイルスが流行する冬の時期は感染にしないよう注意しましょう。

 

ウイルス性のものは感染力が高く、トイレや公共施設でうつってしまうこともあるので、冬場はうがい手洗いを念入りに行って下さい。

 

胃腸風邪の場合の対処法まとめ
  • 胃痛があるうちには絶食と水分補給(常温)
  • 下痢止めは使わない
  • 整腸剤で胃を回復させる
  • 安静にして休む

胃腸風邪以外の胃痛をともなう病気

食中毒、胃炎、胃潰瘍、胃がん、虫垂炎(ちゅうすいえん)などがあります。

 

食中毒の場合には、下痢や嘔吐など胃腸風邪と非常に症状が似ているため自己診断は無理ですから、病院で検査を受けて下さい。

 

胃炎と胃潰瘍(いかいよう)は胃酸によって胃の内部がただれる病気で、ストレスや食生活、アルコールの飲み過ぎなどの原因があげられますが、ピロリ菌が関係していることもあるので、気になる方は一度検査してみましょう。

正式にはヘリコバクター・ピロリという名の細菌で、人の胃粘膜に生息します。

この菌に感染すると胃粘膜に炎症を起こし、徐々に慢性萎縮性胃炎が進行します。

60才以上の日本人の80%の方が感染していますが、若い方は少なく、50才以下の方は10~20%くらいと言われています。

引用元/すが内科クリニック

また、胃痛が胃がんの初期症状の場合もありますので、長期に渡る場合には病院での検査をおすすめします。

 

そして、虫垂炎(別名;盲腸)は腸の一部で下の方にある虫垂という器官が炎症を起こす病気ですが、虫垂炎が原因で胃痛がすることもあるため注意が必要です。

急性虫垂炎の初期症状としては、吐き気や胃の痛み、胃の不快感で始まることが多く、この頃病院を受診すると胃炎と診断される事も多いです。

引用元/鍛冶田クリニック

このように胃痛には様々な病気が関係しているので、慢性的に続く場合には放置せずにお医者さんの診察を受けましょう。

 

また、胃に関わる病気にはストレスが関係しているので、ストレスを溜めない生活を送ることが病気の一番の予防となるでしょう。

 

胃痛をともなう病気
  • 食中毒
  • 胃炎、胃潰瘍
  • 胃がん
  • 虫垂炎(盲腸)

 

参考:下痢の症状時に発熱があれば胃腸風邪?正しい原因や病名は?

参考:寝起きの体温は低い?正常の目安と体温を計るベストな時間帯

まとめ

風邪薬や解熱剤に含まれる非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が原因で胃痛が起きることがあります。

 

ノロウイルスが流行する冬場は、胃にウイルスが感染する胃腸風邪に特に注意が必要です。

 

ピロリ菌に感染している可能性もあるので、原因不明の胃痛で悩んでおられる方は、一度検査をしてみてくださいね。

 

参考:風邪をひいたらうどんを食べるべき?風邪の時のうどんが良い理由

 

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