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特にハードな運動をしたわけでもないのに体が熱いということはありませんか?

 

運動をした後に熱がこもるのは、筋肉がダメージを受けて軽い炎症を起こしているため、食事をした後に体に熱がこもるのは、消化により内蔵が活発に活動をしているという風に、体が熱い時には必ず理由があるものです。

 

しかし、理由もなく体が熱い場合には病気も考えられますので、一度当てはまる症状がないかチェックしてみましょう。

 

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体が熱い・火照っているときの考えられる原因

体 熱い

ストレスや過労による自律神経の乱れや、慢性疲労症候群、女性特有の月経前症候群(PMS)、パセドウ病など色々な原因が考えられます。

 

何も理由が思いつかないのに体が熱い、または火照っていると、それだけでストレスになってしまい、精神的にもつらいですよね。

 

そこで、早く症状を回復して日常の生活を取り戻すためにも、なるべく初期の段階で原因を見極めて適切な治療をしましょう。

 

そのためにも、それぞれの病気(原因)ごとにどんな症状が出るのか知っておくことが大切となります。備えあれば憂いなし。

 

それでは、体が熱い原因として考えられる病気とその症状を紹介いたします。

自律神経

人間の体は日中に活発に動くのを促す交感神経と、夜間に体を休める副交感神経という2つの神経でバランスを保っているのですが、このバランスが崩れると、発熱やだるさという症状が出て、これを自律神経失調症というのです。

 

まず、自律神経がどんな働きをしているかというと、私達が意識せずとも体がいつもベストな状態を保てるようにコントロールしてくれている神経となります。

自律神経とは、自分の意思に関係なく体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、消化、排泄、発汗、体温調整などを司っています。

自律神経は副交感神経と交感神経があり、お互いが24時間、365日休まずバランスをとりあって、身体の働きを安定的に調整しています。
引用元/はなもも鍼灸治療院

自律神経失調症の特徴として解熱剤で熱が下がらないということと、疲労やストレスを抱えている場合に発症しやすいということがあります。

 

自律神経は交感神経と副交感神経という2つの神経のことで、自律神経が乱れている場合には、交感神経から副交感神経(精神をリラックスさせたり、日が暮れると眠くなるように働きかける神経)に上手く切り替えが行われないので、常に精神的な緊張が続いてしまい、体を休めることが十分に出来ないのです。

 

仕事が終わっても仕事の緊張感が抜けない、常に不安やストレスを抱えているなどの状況の時に体が熱い場合には自律神経失調症が疑われます。

 

また、自律神経は体にとってとても大きな働きをしているため、自律神経の乱れが他の病気に関係している場合もあるのです。

熱中症

体から熱が抜けないことでめまいやふらつきといった症状が出る熱中症ですが、夏の熱い時期だけでなく、気温が突然上がった場合や、激しいスポーツの最中にも体が変化に適応できずに熱中症になる場合があるので注意が必要です。

 

通常人間の体は自律神経によって体内がコントロールされ、体温が上がりすぎると、発汗による気化熱(水分の上昇とともに周りの温度も下がること)や皮膚に近い血管が拡張し、空気に触れる面積が増えることにより、多くの血液を冷やして体温のバランスを保っています。

 

しかし、温度が高すぎると汗や血管拡張で体温を下げるのが間に合わなくなり、体内が熱い状態になりすぎて、体のいたるところに悪影響を及ぼし、頭痛や吐き気といった症状の他、脳にまで影響が及ぶと呂律(ろれつ)が回らない、水分の補給ができないなど(体内の消化器系の異常のため)の重い症状が現れてしまうのです。

 

また、突然の変化に対応できず熱中症になってしまう場合もあります。

 

自律神経はいつでも体温が一定になるようにバランスを保っていますが、急激な気候変動で気温がいきなり上がると、体が熱い状態が長く続くことがあります。これは自律神経の反応が間に合わないため起こります。

 

そして、それほど気温が高くなくても、激しいスポーツをした場合には体内の温度が上がり続けるため、こまめな水分補給をしないと汗による気化熱で体温をコントロールできなくなり、熱中症になってしまうことがあります。

更年期

女性ホルモンの1つであるエストロゲン(別名;卵胞ホルモン)が年齢とともに分泌されなくなりますが、突然の変化に体が対応できず脳から卵胞刺激ホルモン(FSH)が過剰に分泌されてしまい自律神経が乱れるため、体が熱い、火照るといった症状が出るのです。

 

エストロゲンは閉経(月経が終わること)を迎えると、分泌される量が急速に減っていきますが、脳は変わらず分泌させようと卵胞刺激ホルモンを出し続けます。

 

このことで、体の中のホルモンバランスが崩れて、体の不調となることを更年期障害といい、日本では平均して40~50歳くらいの女性に起こると言われているのです。

 

更年期障害の症状はめまいやふらつき、動悸(どうき;心臓の脈打つ音が強く感じられること)や、精神的な落ち込み、体温の上昇、発汗があります。

 

その他にも、「ホットフラッシュ」といい何の前兆もなしに大量の汗が出る症状があるのですが、治療(エストロゲンの摂取)をすることで改善することができるため、症状が出たら早めに病院を受診して下さい。

 

また、男性でも年齢とともにテストステロンという男性ホルモンの1つが減少することで、更年期障害が現れることがあります。

 

その際も、体が熱い、だるさ、精神的な落ち込みという症状が出ますが、女性よりも遅く、症状が全く現れない男性もいるので、一概には言えない部分がありますが、男性独特の症状として性欲の減退があるので、深刻な場合には病院で検査を受けましょう。

若年性更年期障害

20代、30代の若い女性が行き過ぎたダイエットやストレスでホルモンバランスが崩れ、更年期障害のような症状を起こすことを若年性更年期障害といいます。

 

症状は更年期とほぼ同じですが、更年期障害は閉経が原因であるのに対して、若年性更年期障害は閉経とは関係ないのが特徴です。

「若年性更年期障害」とは、若い女性でもストレスや行き過ぎたダイエット・激しい運動・喫煙・不規則な生活などが原因でホルモンバランスが崩れ、更年期と同様の症状が発症する病気です。
引用元/渋谷DSクリニック

無理なダイエットやストレスでも体が熱い、火照り、ホットフラッシュのような症状が出るので、症状がある方は病院で早めに治療をすることをおすすめします。

高血圧

血圧(血液が流れる際に血管にかかる圧力)が高い状態が長く続くことを高血圧といい、悪化すると血管に障害が現れて、様々な病気を引き起こしてしまうのです。

 

高血圧は血管に対しての圧力が高いため、放置すると血管が破裂してしまうこともあるので定期的な健康診断を受けましょう。

 

また、血液を送る役目をしている心臓にも負担をかけており、血液を勢い良く流し続ける背景には、血液が十分に臓器に届いていないということがあり、過剰に血管に圧力をかける原因となっています。

 

喫煙や過度な飲酒で血管が狭くなってしまうことも原因の1つで、血液が各臓器に届かないと、代謝(栄養を送り、有害なものを体外へ出すこと)が低下し、肩こりや頭痛を引き起こしてしまいますから、高血圧と診断されたら塩分の多いものやタバコ、アルコールは控えるようにしましょう。

遺伝、肥満や塩分のとりすぎなどの生活習慣が原因で、収縮期血圧(最高血圧)140mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上が続く状態です。

高血圧は自覚症状のない場合が多いですが、顔や体のほてりが続くときは高血圧症が隠れている場合があります。

また、高血圧の治療薬が原因で、顔がほてる、頭が重い、頭に血がのぼるなどの症状が出ることもあります。
引用元/ほてり 症状・疾患ナビ | タケダ健康サイト

遺伝により、元々の体質的に高血圧になりやすい方もいるので、定期的な健康診断でのチェックが大切となります。

パセドウ病

新陳代謝をうながす甲状腺(こうじょうせん)ホルモンが過剰に作られて、エネルギーの消費が早くなるため、汗をかきやすくなる、動悸(どうき)や息切れといった症状が出る、または、甲状腺の腫れ、また稀に眼球の突出(飛び出ること)といった症状を引き起こす病気です。

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甲状腺とはのど仏の下辺りにある臓器で、体の新陳代謝(しんちんたいしゃ;古くなった細胞を排出し、必要な栄養を補給すること)をうながすホルモンを分泌する働きをしているのですが、甲状腺ホルモンが過剰分泌されると、体温の上昇や発汗などの症状が起きて体の負担となるばかりか、自分自身の体を攻撃してしまうこともあります。

実は、その異常には免疫が関係しています。免疫は侵入した外敵を攻撃し、健康を維持するための大切な仕組みです。

ところが、まれに自分自身の体を攻撃目標とする抗体を作ってしまう病気があります。これを「自己免疫疾患」といい、バセドウ病もこの一種なのです。

バセドウ病の場合は、甲状腺を異常に刺激する抗体が自分の体のどこかで作られています。

なぜ自分の体を攻撃する抗体が作られてしまうのかはわかっていません。この抗体が、甲状腺刺激ホルモンの代わりに甲状腺を刺激し、どんどん甲状腺ホルモンを作らせてしまうのです。
引用元/伊藤病院 – 甲状腺疾患専門

パセドウ病はまだ発病の原因がはっきりとは分かっていませんが、甲状腺ホルモンを正常にする治療を行うことで症状が改善されるので、専門医の診断を早めに受けることが大切となります。

月経前症候群(PMS)

月経前に女性ホルモンのバランスが崩れることや、排卵後にセロトニンという精神を安定させる神経伝達物質が減少することで精神的に不安定になったり、体のだるさや眠気、肌荒れや体が熱いなどの様々な症状を引き起こす病気です。

 

症状が現れるのは、大体月経(生理)が始まる2週間くらい前からで、月経が始まると症状は出なくなります。

 

もちろん、女性ホルモンのバランスが崩れることも原因の1つであることに変わりありませんが、それよりも精神的なストレスやビタミンの不足、過度な飲酒やタバコが原因でも悪化するので、あまり深刻に考えずに栄養バランスの整った生活を送ることで月経前症候群(PMS)の症状を軽くすることができるでしょう。

 

ただ、あまりにも症状が重い場合は、病院でお医者さんの診察を受けて下さい。

慢性疲労症候群

動けないほどの強い疲労が長期に渡って起こる病気で、体が熱っぽい、のどの痛みや頭痛という症状から始まり、重度になると強い筋肉痛で自分で体が動かせないという深刻な症状が出る病気です。

 

慢性疲労症候群は、単に疲労が続くだけでなく、精神的なうつ症状や不眠など様々な症状が出る病気ですが、発生するメカニズムは今も完全には解明されていないので、大変診察が難しい病気となります。

慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)は身体を動かせないほどの疲労が6か月以上の長期間にわたって続き、日常生活に支障をきたすほどになる病気です。

1988年にアメリカ疾病予防管理センターにより新しい疾患概念として提唱されました。Chronic Fatigue Syndromeという英語名から「CFS」ともよばれています。

症状としては、健康な人がかぜや気管支炎などを患ったことをきっかけに、かぜに似た症状がいつまでも長引くことで発症することが多いです。休んでいても改善しなかったり、摂食障害や不眠などを伴なったりすることがあります。
引用元/小西統合医療内科

完全には原因が分かっていませんが、ストレスが原因の1つであると言われているので、日頃からストレスを溜めない工夫をしてください。

 

また、風邪にかかったら無理をせずにしっかりと休息をとることが、この病気の予防ともなるので、たかが風邪と思わずに治すことを優先しましょう。

風邪

風邪は鼻や喉に細菌やウイルスが侵入し、免疫細胞が排除しようと活発に働くことで、発熱や喉の腫れや鼻水、くしゃみなどの症状が起こる病気です。

 

風邪の症状で多いのは、体のだるさや頭ボーっとして熱いという発熱ですが、免疫細胞とウイルスが体内で激しく戦っているために起こっているので、栄養のある消化に良いものを食べて免疫細胞を元気にすることと、十分な休息、こまめな水分補給が大切となります。

 

風邪だからといって放置すると、体の免疫力が落ちて他の病気との合併症(風邪が原因となって他の病気にかかること)を起こす場合があるので、薬を飲んで安静にしましょう。

 

また、市販薬よりも病院で出される処方薬の方が効果が高いため、症状が重い場合は病院でお医者さんの診察を受けて下さい。

 

参考:風邪のひきはじめに葛根湯!気をつけたい重大な副作用まとめ

体が熱い時の対処法

体 熱い

まずは体を休めて、熱がどのように出ているのか確かめた上で、症状が重い場合は病院に行って診察を受けましょう。

 

体が熱いと急激に冷やしてしまいがちですが、冷やすと血管が収縮し血の巡りが悪くなり、免疫細胞の働きが鈍くなるため、自律神経失調症や高血圧が原因で発熱している場合には症状の悪化も考えられます。

 

もちろん、風邪や気温の上昇による熱中症の場合は、熱が上がりすぎると頭がボーっとして動くことができないので、高熱の場合には冷やして熱を下げる必要がありますが、体が熱い原因には様々な原因がありますから症状をしっかり見極めて原因を特定することが病気を長引かせない秘訣です。

女性ホルモンが関係している場合

更年期障害や、若年性更年期障害、月経前症候群(PMS)の場合は、むやみに解熱剤を飲みすぎると、胃が荒れたり、副作用が出る可能性もあるので、症状が重い場合や、長引く場合には病院で診察を受けて適切な治療を受けましょう。

 

多くの解熱剤に含まれているイブプロフェンには副作用として、胃や腸に負担をかけ炎症を引き起こす、肝臓や腎臓の働きを低下させる、アレルギーの原因となる他、ごく稀にアナフィラキシーショック(呼吸困難や重い腹痛や吐き気などが突然現れて、命にかかることもある症状)が起きることもあります。

 

症状が短期間で軽い場合に、一時的に解熱剤で体温を下げる分にはそれほど体に負担はかかりませんが、長期間服用するとその分副作用のリスクが上がってしまうでしょう。

 

また、解熱剤で症状が改善されるわけではなく、薬の成分で強制的に免疫細胞の働きを弱めて一時的に熱が下がっているだけですので、使いすぎると免疫力を下げてしまいます。

 

特に、若年性更年期障害や月経前症候群はストレスが関係しており、胃がすでに荒れていることも考えられるので、症状が長引くようなら、病院でお医者さんの診察を受けましょう。

発生の原因が分かっていない病気の場合

パセドウ病や慢性疲労症候群の場合は、発生の原因が分かっておらず病院で誤診を受ける可能性も否定できないため、自分の症状をメモしておきしっかりとお医者さんに伝えることが大切です。

 

パセドウ病や慢性疲労症候群は、自分でその病気であると自覚することが難しく、初期症状の段階では他の病気と間違えられて診断されてしまうこともありますが、誤診のリスクを防ぐために「少しでもおかしい」と思ったら自分の症状をメモしておき、どのように進行しているかを記録しておくことで、お医者さんも診断する材料が増えるので誤診のリスクを減らすことができるでしょう。

 

特に慢性疲労症候群はパセドウ病のような他にない症状(甲状腺の異常)が出にくいので難しいと思いますが、重度の場合は体の筋肉が動かせないほど深刻な症状になるため、該当する症状が続く場合には、一度、慢性疲労症候群を扱っている病院で専門的な検査をすることをおすすめします。

 

参考:夜になると微熱が続く原因と考えられる病気や対処法

参考:寝起きの体温は低い?正常の目安と体温を計るベストな時間帯

まとめ

体が熱い場合には色々な原因(病気)が考えられるため、症状が長引く場合には自己診断で解熱剤を飲んだり、冷やして一時的にしのぐのではなく、病院できちんと診察を受けることが大切です。

 

多くの病気と自律神経は深く関係しており、ストレスや疲労が原因でバランスを崩してしまうので、普段から無理をせず疲れが溜まった時には休息を取るようにし、ビタミンを豊富に含んだバランスの取れた食事を取ることで、病気の予防をしましょう。

 

参考:一日でも早く熱を下げる方法!仕事や学校を休めない人へ

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