お昼とか朝は平熱なのに、夕方から夜になると微熱が出てしまう日が続いてしまう・・・
発熱と言っても微熱なら、寝ていれば治ると思われてしまうかもしれません。
ですが微熱も連日となったら、病気を疑うべきです。もしかしたら、思ってもいなかったとんでもない病気が隠れているかもしれないですよ。
夕方から夜になると微熱が続くなら最後までしっかりと目を通していってくださいね。
目次
夜になると微熱が出る原因は?
普通、風邪などの病気なら3、4日で熱は下がります。
それに夜だけでなく、一日中熱が高いのが風邪です。夜だけ続く微熱、原因は何なのでしょうか?
女性特有のもの
月経周期、更年期障害、これらは10代から60代くらいまでの女性だけのものです。
まず月経周期ですが、排卵のあった後から女性は微妙に体温が上がります。そのため体温を日々測って、妊活に役立てたりしていますよね。微熱はしばらく続き、生理になると平熱に戻ります。
更年期障害は、閉経前後の女性特有の症状です。女性ホルモンの減少により、自律神経失調症になって、顔がやたらほてる、のぼせるなどします。
これが微熱が続く原因の一つといえるでしょう。この症状は人によってはかなり長く続きます。
自律神経の乱れ
自立神経とは、交感神経と副交感神経から成り立っています。
心臓を動かし、食事を消化し、体温調節をして、日中の様々な人の活動を支えるのが交感神経の役割です。逆に体内の各種内臓の動きを抑え、ゆったり休ませるために働くのが副交感神経です。
自律神経は自分の意志では動かせません。「心臓よ、倍速で動け!」と念じても、動いてはくれないでしょう。また副交感神経も、「肝臓働き停止!」などと命じても言うことは聞いてくれません。
この自律神経の働きを阻害するのが、ストレスなのです。ストレスの原因は様々なので、ここで書いても書き切れませんが人それぞれ、多大なストレスを抱えて生きているのが現代人です。
ストレスが続くと、交感神経ばかりがフル稼働の状態になります。
自律神経を正常に働かせるには、交感神経と副交感神経のスムーズな移行が必要なのですが、日中に興奮したままの状態が夜の就寝時まで続いてしまい、微熱の原因となるのです。
この場合、病院の診察では自律神経失調症ですねと言われ、精神を安定させる薬や、良質の眠りを与えてくれる薬が処方されます。それによって自律神経の乱れが治れば、微熱も自然と平熱になります。
夜になると微熱になる病気
病気が原因で、微熱が続くこともあります。
高熱や痛みなどはっきりした症状が出れば、すぐに病気を疑えますが、最初は微熱から始まる場合もあります。
ではどんな病気を疑うべきでしょうか?
風邪などのウィルス疾患
風邪と一口に言っても、様々な症状があります。鼻風邪からインフルエンザまで、風邪になるのですから。
ウィルスによって風邪は引き起こされますが、感染してすぐに高熱の出る場合もあれば、微熱だけが続く低空飛行の風邪もあります。
ただウィルス性の風邪の場合は、1ヶ月などの長期にわたり続くことはありません。風邪の熱のピークは、4日ほどで収束するのが普通です。
またウィルス性の胃腸炎などでも、微熱が出ることがあります。下痢が続いている。胃が痛むなどの症状があるようなら、まずはそちらを治してみましょう。
肺炎と結核
肺炎と言えば激しい咳と思われるでしょうが、中には咳き込まない肺炎もあるのです。風邪の後、完治したと思ったら、肺に菌が残っていて長期化することになります。
肺炎はよくある病気でそんなに大した病気ではないと軽く考えてはいけません。日本人の死亡原因の三位に入る疾患です。
特に高齢な方は注意が必要です。平熱が低い高齢の方は、微熱に気がつくこともなく、見過ごしてしまうかもしれないので、注意しましょう。
また肺炎と似た症状で、結核の感染もありえます。結核は日本では激減したように思われていますが、未だに根治出来ていない病気の一つです。
咳や痰と同時に、微熱が続きます。風邪や肺炎と症状が似ていますが、すぐに検査して治療したい病気です。
甲状腺の異常
甲状腺によって作られる甲状腺ホルモンは、新陳代謝に重要な役割を担っています。
この甲状腺ホルモンが、機能障害を起こして大量に分泌されてしまうようになると、体温が上がり日々汗をかくような状態になるのです。
バセドウ病と言ったほうが分かりやすいでしょうか。ひどくなると眼球が飛び出たような独特の症状が現れます。夜、眠ってからも体が興奮したような状態が続き、微熱がずっと続きます。
首筋にある甲状腺の腫れ具合や、食欲があるのに痩せていくなどの変化が見られたら、即座に病院に行き、適切な診断を受けてください。
体内に腫瘍がある
癌などの悪性腫瘍だけでなく、比較的軽度の良性腫瘍でも、微熱の原因になることがあります。腫瘍はやはり体にとって異物なので、体は排除したくて抵抗します。そのためいつもより熱が上がることになります。
腫瘍の発見には本格的な検査、血液検査や胃カメラ、CTスキャンなどが必要になりますが、重症化する可能性のある病です。
微熱のせいで早期に見つかれば、すぐに処置を受けることができるので医師の診察に従うようにしましょう。
アレルギー疾患
あなたの寝室の環境は整っていますか?
アレルギーの原因になるようなものはないでしょうか。
ハウスダストによるアレルギー、寝具やパジャマの繊維によるアレルギー、花粉症などで睡眠中にも微熱が出ることは考えられます。
思い当たる病気や、大きなストレスがないのなら、アレルギーを疑ってみる必要があるかもしれませんね。
参考:体が熱い!体が火照っている原因は?対処法も紹介します!
体温について知っておく
そもそも体温とはどういうものなのでしょうか?
高すぎても低すぎても、人間の命を奪ってしまうのですが、体温のシステムについてはあまり知られていないようです。
体温についてどういったものかを知っておきましょう!
熱とは
人間は食べたものをエネルギーにして生きています。
その食べ物を消化するときに出る熱が、血液を温めて全身に流れていき、体温を維持しているのです。
食べ物がなくてエネルギーを作り出せなくなると、体内に蓄えられた脂肪を利用して熱を得るようになっています。ただし、体温が高くなりすぎると、汗をかいて熱を下げるのです。
恒温動物である人間は、平均37度の体温を常に維持して生きていきます。変温動物のように環境に合わせて体温調節することは出来ません。
平熱
微熱といっても、あなたの元の平熱によって、とらえ方は変わってきます。35度代の人と36度代の人では同じ温度でも意味合いが違ってきますよね。
日本人の平熱の平均は37度(現在は下がってきているとも言われています)。意外に高いなと思われたかもしれません。これはあくまで平均なので、体温の高い子供や思春期の若者も含まれての数値です。
それに子供は体温が高く、高齢者は低くなる傾向があります。それは体内でのエネルギー生産の違いからです。
以前に比べて、若い女性の平熱は下がっている傾向にあるそうですが、あなたも思い当たることはありませんか?
毎日一定の時間に計って、自分自身の平熱を知っておくといいですね。そうすればどこからが発熱なのかがすぐ分かります。
微熱
では微熱は何度からなのでしょうか?
平熱より1度高いのが微熱という定義のようですが、平均体温からいったら38度になってしまいます。35度代の人がその熱になったら、高熱になってしまいますよね。
平熱、プラス1度と覚えればいいでしょう。
ただし体温は、1日のうちで変わります。起床してから上がり始め、日中をピークに下がっていき、夜の睡眠時間に一番低くなります。
一番体温が低くなければいけないのに、夜に微熱が続くのはやはりどこかに異常があるからなのでしょう。
微熱が出ないようにするための対処法
微熱の原因が病気にあるなら、診察を受けて治すのが一番です。
病院に行っても、原因となる疾患が何も見つからない場合は、やはりストレスを疑うべきでしょう。
でもストレスをなくし、夜間の微熱から解放されるには、どうすればいいでしょうか?
よく眠る
良質な眠りを確保しましょう。それが自律神経の回復には何よりです。
眠る1時間ほど前に、ぬるめのお風呂にゆっくり入りましょう。
カフェインの入った飲み物は避けて、ハーブティやホットミルク、ほどよい温度に温めたワインなどを飲むのも効果的です。
パソコン、スマホ、タブレット、テレビなど、目からの刺激がストレスとなるものは、就寝1時間前に終える。代わりにリラックス出来るヒーリング音楽などを流しておくといいでしょう。
安眠に役立つアロマなども利用して、寝室の環境を整えるといいようです。
仕事や家事をセーブする
これは簡単そうで、意外に難しいものですよね。なぜならストレスで自律神経を患うようなタイプの人は、元から生真面目でがんばりやさんだからです。
100やるところを80でよしとしませんか。そして余った時間を、自分の好きなことのために使いましょう。
出来ないことがストレスになるかもしれませんが、そこは気持ちを切り替えて、たまには自分を甘やかし、労ってあげるべきです。
軽く体を動かそう
過度の運動はストレスになります。それよりリラックス出来る、軽い運動を日常の中に取り入れましょう。
お薦めは町歩き散歩です。本格的なウォーキングのように、早いスピードで歩くのではなく、のんびりぶらりと歩いてみましょう。
神社にいる猫を眺めたり、おいしそうなスイーツ店を覗いたり、いつもは通り過ぎるだけの風景の中に、リラックスポイントを見つけるのです。
マイペースで泳ぐのもストレス発散にはいいですね。水に身を任せて、ゆっくりゆっくり泳ぎます。するとストレスの元も、水の中に溶け出していってしまいそうではありませんか。
参考:風邪のひきはじめに葛根湯!気をつけたい重大な副作用まとめ
まとめ
平熱と微熱、1度の差で決まるのだとしたら、ちょっと問題があります。脇の下で計るのと、口内や耳で計るのでは、体温に差が出てしまうのです。
なので、常に測る位置は同じ場所で測るようにしましょう!
朝の検温、明日は平熱に戻っているといいですね。