湿潤療法で治療中に、ラップやキズパワーパッドを剥がすとぶよぶよした白い膿みたいなものが傷を覆っている事があります。

 

これは化膿してしまったのでしょうか?新しい皮膚かもしれないし剥がして大丈夫なのか不安になりますよね。一体それは何の幕膜なのでしょうか?

 

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傷口を覆う白い膿みたいなものって一体何なの?

傷口に白い膿みたいなものがびっしり!膜張ってるけどこれって新しくできた皮膚?
湿潤療法を始めて5日くらいすると傷口にぶよぶよした白い膿のようなものが出る事があります。何が起こったのかと言う驚きと、その見た目に、全身鳥肌が立つ思いをしますね。

 

参考:傷口が化膿して膿が出てきたときに効く、絆創膏を使った治療法は?

 

膿は、黄色がかった白や、緑がかった白のドロドロしたもので、きつい腐敗臭がします。浸出液も体液なので臭いはありますが、ツンとくるような悪臭ではないのです。この時の白いぶよぶよも腐敗臭はしないはずです。それはこの白いぶよぶよが膿ではないからです。

 

ぶよぶよした白い物は、かさぶたが固まる前の「フィブリン膜」だと考えられます。フィブリンとは傷を負うと出てくる体内の止血機構の集まりです。

 

この中には血液凝固作用が働いているため、サラサラの液体ではなく、ゼリー状になっています。もしもこのまま湿潤療法を止めてしまうと、フィブリン膜は固まり、かさぶたとなってしまい、傷の治りが悪くなります。

 

このフィブリン膜は、洗い流してしまいましょう。この白いぶよぶよを取ると、中はまだ真っ赤な状態か、経過が進んでいればピンク色の皮膚が出てかけています。まだ治療が必要なので、その上から、キズパワーパッドやラップなどの被覆材を貼り付け、湿潤療法を続けます。

 

フィブリン膜がまだ皮膚に強くくっついていて、剥がすと出血してしまいそうな時は無理に剥がすことはありません。そのまま湿潤療法を続けるうちに、剥がれやすい状態になるか、洗うと流れてしまうかもしれません。

 

ただし、そうならずいつまでも膜がはっていると、浸出液がその中に溜ってしまい、そこが細菌感染の原因となる可能性が出てきてしまいます。この時点で自分で取るのは勇気がいるので湿潤療法を行っている病院を探して、除去してもらうのが賢明です。

 

また、自分でフィブリン膜を取り除こうとするときには、ピンセットなどの道具をよく消毒しましょう。細菌を傷口にわざわざ入れないように気を付けます。

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このフィブリン膜は、水泡のように、プチっとはじけて破ける膜ではなく、ゼリーの塊のような感じです。一か所剥がれたら、少しづつ穴を開けるように取り除いていきます。

 

新しい皮膚とフィブリン膜を間違えない方法

水っぽかったり、剥がれ始めたりしていれば明らかにフィブリン膜だとわかりますが、皮膚にしっかりくっついていたり、量が少ないと、せっかく出来た新しい皮膚だったらどうしよう・・・と不安になります。

 

参考:傷口から緑色の膿が出てきて全然治らない!どうしたらいいの?

 

中に水分がわかるようでしたら、フィブリン膜の可能性が高いです。剥がすと、中から黄色みがかったさらさらの液体=浸出液が出てきます。

 

中の量が少なくて、膜に張りがあるようなら様子をみましょう。新しい皮膚なら、日に日にしっかりしてきます。ぶよぶよしてきたら、フィブリン膜なので、剥がすことを考えましょう。フィブリン膜の中には皮膚再生のために、働いて死骸となった白血球などが溜ってしまい、そこから化膿してしまう事があるためです。

 

どうしてぶよぶよした白い膿のようなものができたの?

湿潤療法をしていて、この状態が起きると言う事は、交換が足りなかったか浸出液が大量だったかの二つの理由が考えられます。浸出液は、新しいものがどんどん出てきますので、常に被覆材を交換し、傷口を清潔に保たなければなりません。

 

傷ができた時の洗浄と被覆材の交換がまめに繰り返されていれば、フィブリンは膜を張らず、その交換時の洗浄で洗い流されているはずなのです。

 

切り傷から出てきた白い物は膿の可能性があります

切り傷は擦り傷に比べて、皮膚の奥深くまで組織を破壊してしまう恐れがあります。皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層からできています。このとき、皮下組織を破壊するほど深い傷を負うと、細菌感染を起こしやすくなります。

 

化膿し、膿が出るのです。そして、皮膚細菌感染症を起こすと、命の危険につながることもあります。必ず病院で治療を受けましょう。戦後の日本はこの感染症で多くの人が命を落としてしまいました。今は抗生物質の服用で、細菌を死滅させることができます。

 

まとめ

傷口を覆うように現れた白い膿のようなものは、膿でも、新しい皮膚でもなく、体内から出てきた止血機構によるフィブリン膜です。このフィブリン膜が乾燥して、固まると「かさぶた」となってしまいます。

 

湿潤療法でのフィブリン膜は、傷口から取り去ることが前提となっています。不要となった浸出液を溜めこんでしまい、そこから細菌の感染が考えられるからです。

 

自己治療で取り去る時は、清潔な道具をつかいましょう。傷口は消毒しませんが、道具はきちんと消毒したものを使用します。

 

不安な時は、湿潤療法を指定している先生を調べてから病院にいきましょう。よく調べずに病院に行ってガーゼの治療をされてしまっては、今までの努力は一気に無駄になり、目も当てられません。

 

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