傷口が細菌感染してしまうと、化膿してしまう事があります。化膿した傷口はズキズキと痛み、赤く腫れ、熱を帯びます。体が発熱することもあります。

 

これらは、体内の免疫細胞や、攻撃細胞が頑張っているための症状ですが、膿が出てくるとなかなか治らないのです。では一刻も早く治すためにはどうすれば良いのか?そのあたりを詳しく解説してきます。

 

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傷口から出てきた膿が緑色!どうして緑色なの?

傷口から緑色の膿が出てきて全然治らない!どうしたらいいの?
傷口が化膿してしまうと、膿が出てきます。この膿は、大量の細菌や細菌から出る有害な毒素、また細菌を攻撃して死んでしまった白血球の死骸などです。浸出液とは違い、黄色っぽいドロドロとした粘液で、強い腐敗臭がします。

 

参考:傷口に白い膿みたいなものがびっしり!膜張ってるけどこれって新しくできた皮膚?

 

この膿ですが、緑色がかったドロドロの時もあります。どうして緑色なのでしょうか?

 

これは、緑膿菌のしわざかもしれません。緑膿菌はニュースや報道番組で「院内感染」や「集団感染」などと言う言葉と一緒に聞くことが多いかと思います。たまに、亡くなるかたもいて、怖くなりますね。

 

緑膿菌は、実はどこにでも存在する「常在菌」と言って、「平素無害菌」と言われる、まったく怖がる必要のない菌なのです。しかも、知らず知らずのうちに、すでに感染したことがあるかもしれませんよ。

 

風邪を引いた時に、ネバネバした鼻水や痰が緑色っぽかった覚えはありませんか?あれも緑膿菌です。大人もありますが、子どものころに多かったかもしれません。学校などで風邪が流行り、クラス中がネバネバ鼻水をかんでいたこともあったでしょう。あれは緑膿菌の集団感染です。

 

でも、誰も死んでしまうことはありませんでしたよね。それは、皆さんが健康体の状態から感染したからです。高齢者や免疫力が著しく低下している人が感染すると、命を脅かす怖い菌となってしまうのです。これが、平素無害菌と言われる理由です。

 

この緑膿菌は、元々下水や排水溝などの汚水が集まるところにいますが、常在菌との名の通り、常に在る菌なので、室内にも繁殖しています。

 

身の回りに常にいる菌なので、避けて通るわけにはいきません。そこで、予防策としてできることは、室内を清潔にして、こちらも常に免疫力を上げておくことです。

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健康な状態なら抗生物質の投与により緑膿菌は死滅し、体は回復します。ところが、この緑膿菌は抗生物質への耐性があり、抗生物質での治療をたくさん行っている人には効かなくなってしまうのです。

 

傷口が膿んでしまって、全然治らない!

傷口が膿んでしまうと、傷の治りは驚くほど遅くなります。あまりにもひどくなると、高熱が出ますので、放置する人はあまりいないと思います。ところが、そこまでひどくはないけど、膿が止まらないと言う状態が一番多く、一番長引くのです。

 

参考:傷口が化膿して膿が出てきたときに効く、絆創膏を使った治療法は?

 

何とか自力で治そうと、消毒液をジョボジョボかけ、痛みを我慢しながらフーフーと息を吹きかけて乾かし、軟膏をつけてガーゼを貼り付けているのではないでしょうか。これでは良くなるわけがないのです。

 

傷口は、くっついてしまったガーゼを剥がすたびにケガの上乗せです。また、消毒液をかけるたびに、自己免疫機能の傷を治そうとする細胞を殺してしまっているのです。これでは味方を倒し、敵の侵入を助けているようなものです。

 

また、最近流行りの湿潤療法の理解が不足で、化膿を起こしている人も多くいます。失敗してしまった原因に多いのが、最初の時点で行う水道水での洗浄の不足です。また、同じように多いのが、キズパワーパッドやラップなどの被覆材の交換不足です。

 

さらには、湿潤療法をしているのに、膿んでしまったからと消毒液をかけてしまい、その上から傷口を被覆材でフタをしてしまう人までいるのです。

 

これでは傷は治りません。まず膿が出たら、キレイに傷口を水道水で洗い流すことが治療になります。菌が取り切れないと数回繰り返すかもしれませんが、とにかくキレイな浸出液になるまで膿を洗うことを続けます。傷口に消毒液はつけてはいけません。

 

膿んでしまうと、最初より痛みが増していることが多いので、不安になりますね。そんな時は、湿潤療法を行っている先生を調べて受診しましょう。病院の被覆材はとても良い物なので、吸収力も良く、粘着力もあり安全です。また、抗生物質を処方されますので細菌を死滅させます。

 

ゲンタシンなどの抗生物質が入った軟膏もあります。ただし、この場合も膿を洗い流すことは必要です。傷口から消し去ることが一番なのです。ゲンタシンにはワセリンが入っているので、タップリと塗り、軟膏がついても剥がれない被覆材を貼ります。

 

ガーゼはせっかく治り始めた傷を悪化させる要素がたくさんあり、傷治療に使わない医師も増えてきています。

 

まとめ

自分が健康な状態であるなら、膿が緑色なことについては心配することはありません。一番重要なことは、傷口から膿を無くすことなのです。

 

膿は消毒薬を使わず水道水で洗い流して、湿潤療法をすることがお勧めですが、骨まで痛みがあったり、動かせないほどの痛みがあるときは、すぐに病院にいきましょう。

 

細菌が奥深くまで侵入してしまったかもしれません。化膿は思いがけずひどくなり、手術になることもあります。これは普通の傷の痛みではないと感じたら、すぐに危険な自己治療を止めなくては恐ろしい結果を招くこともあるのです。