朝、目覚めたら突然動悸がする!?
特に前日何かあったわけではないのに、こんなことは初めてでどう対処すれば良いんだろう…。突然の事で、どこに相談すれば良いんだろう…などなど、とても不安になりますよね。
動悸の原因は様々ありますが、体の問題だけではなく、ストレスが大きな原因になっている事が多いのです。
少し体調が悪いだけかな?と理由を明確にしないまま、通り過ぎないでくださいね。
寝起きの動悸や普段と違う朝に驚きつつ、どう対処したら良いのかわからない…そんな悩みを抱えている方に、原因や対処方法をご紹介します。
目次
寝起きに動悸が起きる原因の大半はストレス!
動悸とは、心臓の拍動が自分で強く感じられる状態のことを言います。
ときに心臓の拍動を早く感じる、脈拍が乱れるといった場合ももちろんありますが。心拍数が通常よりも上昇していないにも関わらず動悸を感じることもあるんですね。
つまり、普段と同じ脈拍数でもなぜか普段より強く感じてしまうということになります。
激しい運動をした時ではなく、軽い運動をした時や平常時に動悸を感じる場合には、心臓の働きが低下していたり不整脈が出ていたりすることが原因の可能性があります。
寝起きの動悸は、心臓などの循環器系の病気ではなく、実は他に主な原因が考えらるのです。これから原因として考えられる疾患について、詳しく説明しますね。
自律神経失調症
自律神経失調症とは、ストレスなどの精神的な要因により精神的症状が現れるもので、病名ではなく診断名です。
身体が活動している時や日中に活発になる交感神経と、静かにしている時や夜に活発になる副交感神経の二つは、自律神経という総称で知られていますね。
この自律神経は、脳の視床下部によってバランスが保たれています。何らかのストレスで脳の働きが乱れると自律神経にも影響が出てしまいます。
つまり、興奮系の交感神経系と、リラックス系の副交感神経のバランスが悪くなることで、いつもと違う症状が現れてくることになるんです。
例えば慢性的な疲労やだるさ、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、ほてり、不眠、便秘、下痢、お腹のはり、微熱、手足のしびれや冷え、立ちくらみ、口やのどの不快感、頻尿、残尿感、落ち込み、イライラ感など多様な症状が出る可能性があります。
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パニック障害
ストレスからくるこころの病気の代表、誰にでも起こり得る病気です。
パニック障害は、神経症(ノイローゼまたは不安障害とも呼ばれる)の一種で、こころの障害のうちでも最も頻度の高いものです。
一般的に人口の10%を超えるとも言われています。年齢的には、10代後半から40代までに発症するのが多いそう。
症状は、突然の激しい不安に襲われパニック発作(動悸、頻脈、胸痛など)を引き起こし、今にも死ぬのではないかという恐怖に襲われる状態になります。
パニック発作は数分~数十分続いて治まりますが、軽い場合でも週1、重い場合は週3~4回繰り返すため、恐怖感が起こりやすいのです。
心気症
病気への心配が異常なほど抜けない状態で、心配性とも言われ、ちょっとした体の変調を気にしてしまい、堪らなくなる症状です。
「自分は病気にかかっている」と思いこんだり、「自分は重い病気だ」という恐怖感にとらわれたりして。動悸、めまい、発汗などの症状を訴えますが、検査をしても異常は見られません。
高血圧
運動の後でもない、特に緊張もしていないという時にも動悸がある、という場合、心臓に問題があることを疑った方がいいかも知れません。
そして、その大きな原因が高血圧と言われているんです。
心臓は全身に血液を送り出しますが、その送り出す圧力が高いと心臓に負担がどんどんかかり、心臓の筋肉である心筋が大きくなってしまいます。
そして最悪の場合、心不全や心筋梗塞を引き起こしかねません。血圧が高めで動悸がする、という方は、高血圧が心臓を脅かしているかも知れませんよ。病院で適切な検査を受け、血圧コントロールを考えるなど対策を考えてみましょう。
心臓病
心臓病と一口に言っても、様々なタイプの疾患があるのです。
一番多いとされるのは、心臓の拍動、すなわち脈の数やリズムが乱れた状態となる不整脈が挙げられます。不整脈があると多くの場合、動悸が起こるのです。
精神的なショックや過労、睡眠不足などでもしばしば現れ、心因性のものありますが、多くは心配することはありません。
しかし、心筋梗塞などの危険な病気によって起こることもあるため、胸痛や不整脈を感じたらすぐに受診するようにしてくださいね。
貧血
赤血球数が減少すると、動悸、息切れ、疲れやすい、全身倦怠感、顔面蒼白、めまいなど、さまざまな症状が現れます。
貧血には思春期以降の女性に多い、鉄欠乏性貧血をはじめ、いくつもの種類があり、その原因も多彩です。
背景にがんなどのある場合もあるため、動悸に加えて貧血でめまいなどが起こったら一度受診することをオススメします。
バセドウ病
この疾患は、甲状腺機能が亢進すると起こるとされています。有名な女性の歌手もこの疾患になり治療のため休業されましたよね。
甲状腺から出る「サイロキシン」というホルモンが活発に体内に放出されると、代謝が上がり、頻脈・暑がり・多汗・心悸亢進・脱力・疲労感を感じやすくなるなどの様々な症状が出ます。
精神の活動にも影響があり、ちょっとしたことでイライラして落ち着きがなくなったり、眠れなくなる場合もあります。
人によっては、髪が抜けるようになったり、トイレに行く回数が増える方もいます。
引用元/Doctors me
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寝起きに動悸がある時の対処法
体を安静にしましょう
原因のところでも解説しましたが、動悸の原因はストレスなどの心因性の場合が多いのです。
胸のドキドキ感が大きくなる理由としては、基本的に自律神経の乱れが原因が多いと言われています。交感神経が働いている状態だと緊張状態になりやすく、それによって更に心拍数が上昇してしまうのです。
そこで、動悸が起きた場合にはまずは体を安静にするようにしましょう。自律神経の乱れを落ち着かせて整えることが重要です。
腹式呼吸を意識する
自律神経を落ち着かせるには、腹式呼吸で大きく吐くことに意識を向けることが効果的です。
「息をゆっくり大きく吐く」ことで副交感神経が優位に働きだします。横隔膜周辺には自律神経が集まっており、腹式呼吸で横隔膜を動かすことで副交感神経の働きでリラックスできるようになってきます。
それによって緊張の原因となる交感神経の働きを弱めることができるので、それに伴う心拍数の上昇や動悸も抑えることが可能なんですよ。
体を落ち着かせるとともに、腹式呼吸を意識することで、心身のリラックス効果がさらに上がり、早く動悸を解消することができるでしょう。
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まとめ
冒頭でもお伝えしたように、動悸とは、「心臓の拍動が自分で強く感じられる状態のこと」を言います。つまり、何らかのストレスから、いつもより心臓の拍動を強く感じてしまっていることが考えられます。
もしも、突然朝起きて動悸が起こったり、何となく興奮状態にある時は、自律神経のバランスが崩れているのかもしれないと疑ってみてください。
動悸の原因は様々な種類がありますが、胸痛のない心拍数の増加は、心因性(精神的な理由)の原因が多いと言われています。
一番大切なのは、動悸が起こったら慌てずに深く大きなゆっくりとした呼吸をすることです。
特に体調が悪くなくても、普段から腹式呼吸を意識して生活していると、副交感神経が優位に働き体をリラックスさせてくれます。これを機会に、一度試してみてくださいね。