爽やかな筈の朝の寝起きで、何故か酷い息苦しさを感じてしまう事はないでしょうか?
変な夢でも見て息を止めていたのかな…なんて呑気な事考えているあなた、それは非常に危険ですよ!今回は寝起きの際に何故か感じる息苦しさの正体と、どうすれば改善していくのかを紹介していきます。
人間は呼吸が必要不可欠な生物です。呼吸器に違和感を感じたらかなりの注意が必要です。
「私は病気なんてした事ないから。」
と自信を持っていて、病院に行かない人程悪化しやすいのです。必ず必要に応じて病院を受診してくださいね。
目次
寝起きから息苦しい理由と病気
早速寝起きで息苦しい理由と病気を見ていきましょう。寝起きに息苦しさを感じる病気には、以下のものが考えられます。
- 自律神経失調症
- 枕や布団が体に合っていない
- 睡眠時無呼吸症候群
- 心臓の疾患
- 気管支炎
以上が考えられます。大人になって突然気管支炎を発症する事もありますし、心臓の疾患は生まれてから気付かずにずっと持っている場合もあります。
自分で決めつけずに必ず病院へと行くようにしましょう。
自律神経失調症
あまり聞いた事がない人もいるかもしれませんが、これは誰にでもかかる可能性のある病気です。
人間は眠る時、交感神経が優位になり、目覚める時に副交感神経が優位になります。
しかし、ストレスや不規則な生活をする事で、副交感神経と交感神経の交代が上手く行かず、寝起きの際に息苦しさを感じてしまうのです。この自律神経失調症は厄介な病気で、息苦しさは感じるのに原因は不明だと言われてしまう事が多いのです。
何度も寝起きに息苦しさを感じる様になったら、自律神経がバランスを崩しているかもしれないと疑いを持ってください。内科に行っても良いですが、脳神経外科の方が的確に症状を見抜いてくれる可能性が高いですね。
枕や布団が合っていない
人間の体は意外とデリケートなもので、寝具が合っていないのも息苦しさの原因となってしまいます。寝具が合っていないと、背中や腰に負担がかかってしまい、姿勢まで悪くなってしまいます。
最近ではベッド専門店などで、自分の寝る姿勢を測定し、その測定を元に自分にぴったりの寝具を見繕ってもらえます。
寝苦しさを感じ、原因が分からない場合は一度寝具を見直してみるのも手ですね。
睡眠時無呼吸症候群
一度は耳にした事のある症状である無呼吸症候群、文字通り寝ている間に無呼吸状態に陥ってしまう事です。睡眠時無呼吸症候群の原因は二通りあると考えられています。
- 気道が物理的な原因で狭まって呼吸が出来なくなる
- 脳の中枢神経(呼吸を管理する部分)の異常によって呼吸が出来なくなる
睡眠時無呼吸症候群は眠っても疲れが取れない、寝苦しさやいびきの煩さなどの弊害(へいがい)も引き起こしますので、早めに病院を受診して治療を開始する事をオススメします。
心臓の疾患
息苦しさは、呼吸器官だけではなく心臓の疾患が関係している場合もあります。狭心症や心筋梗塞である場合は息苦しさだけではなく、動悸や息切れも感じる事があります。
狭心症は血液内の脂肪の塊が動脈の壁に貼り付いてしまい、そうなる事で血液が心臓へと運ばれず詰まってしまう病気です。
心筋梗塞同様に、なってしまうとかなり厄介で、死に至る場合もあるのです。寝起きの息苦しさに加えて、心臓が15分程痛む、目まいや頻繁に息苦しさを感じるようになったらすぐに病院に行くようにしてくださいね。
気管支炎
気管に疾患がある為に寝起きに息苦しさを感じる事だってあるのです。気管支炎は咳を伴う事があり、寝ている間に気付かずに咳に苦しめられている事もあります。
勿論日常生活にも咳が出る事が増えてきますから、咳を伴う場合は気管支炎を疑って欲しいです。
気管支炎は放置していると、そのまま喘息になっていく場合も多いです。喘息は生まれつき持っているものだけではありません。空気が悪い場所に住んだり、化学物質を吸い込む仕事をしていて、大人になって喘息にかかる場合もあるのです。
参考:寝起きに動悸がする!?普段と違う朝の原因と動悸に対する対処法
参考:寝起きの体温は低い?正常の目安と体温を計るベストな時間帯
寝起きから息苦しいのは精神疾患のせい?
「寝起きの息苦しさは上記の理由だったのか!」
と病院に行っても、何故か上記の診断はつかなかった…じゃあこの息苦しさは何なの?と思う人も多いでしょう。実は上記の病気以外にも、精神の病気で息苦しさを覚える事だってあるのです。
- 自律神経失調症(※上記参照)
- ストレス
- 心気症
- パニック障害
- 心臓神経症
精神的な原因で息苦しい場合、どういった対処が必要となるのでしょうか?順番に詳しく見ていきましょう。
心気症
あまり聞き慣れないこの病気ですが、心臓の病気ではありません。神経の病気であり、いくら検査をして体に問題がないと分かっても、「自分は病気なんだ」と思い込んでしまい、心臓の動機を感じたりする病気です。
これは心療内科または精神科に通い、薬やカウンセリングでの地道な治療が必要です。病気への恐怖心からこの症状を発症してしまう人が多いようですね。
内科などで何回も検査を受けていると、医師からこの病名を告げられる事があるので、もしもこの症状名を聞いたらすぐに心療内科や精神科を紹介してもらいましょう。
パニック障害
現在増えているパニック障害、元々は全く精神的な問題も何も抱えていない人が、突然陥ってしまう謎の病です。パニック障害の主な症状としては、
- 突然の激しい動悸
- 息切れ
- 震え
- 息苦しさ(※気管などに疾患はないのに窒息するイメージ)
- 体の一部に痺れが現れる
- 閉塞感に耐えられない(※電車やバスなどの公共機関でも扉が閉まると閉塞感を感じて恐怖を覚える)
上記のものが挙げられます。パニック障害になる原因としては、まだ解明はされていません。なりやすい性格の人として、以下の人が疑われています。
- 完璧主義
- 人に意見が言えず溜め込む性格
- 我慢強い性格
- 人の言う事をすぐに信じ込んでしまう性格
自分にばかり負担を掛ける性格傾向を持つ人が、精神に負担を掛け過ぎてパニック障害になるようですね。
パニック障害は自分で治療する事は困難な病気で、必ず心療内科や精神科への通院が必要となる病です。無理せずに他人に助けを求めて、症状を軽減し完治に持って行きましょう。
心臓神経症
これもあまり聞いた事がない人が多いのではないでしょうか?仕事やプライベートで過度にストレスがかかってしまい、その結果心臓の動悸に対して異様な不安を抱いてしまう症状です。心気症に少しだけ似ていますね。
しかし、心気症は動悸のみを感じるのですが、心臓神経症は胸の狭い範囲に痛みを感じる事があります。
更に、その痛みを感じて不安になり手でその部分を触ると更に痛みが強くなるのです。病院に行って症状を説明する場合はきちんとそういった細かい症状の変化も医師に話すようにしましょう。
精神的な場合の見分け方
精神的なものかもしれないと疑いを持った場合は、見分け方があります。以下の事を試してすぐに収まった場合は、精神的な影響が強いと判断してもいいでしょう。
- 寝起きで息苦しさを感じたら深呼吸を行う
- 睡眠時間を延ばして体を休める
- 仕事を休めるのであれば休む
- ストレスの根源となっている物事を避ける
上記の方法を取って、症状が軽減または改善した場合は精神的な影響が大きいと分かるでしょう。
参考:朝のめまいと吐き気、ぐるぐるめまいの嫌な不快感…原因はなに?
参考:毎朝寝起きがだるいと思っているアナタへ 爽快な朝を迎える方法
まとめ
寝起きの息苦しさは目覚めも悪いですし、突然息苦しくなるのは辛いですよね。
適切な治療を行えば必ず症状は改善してくれます。精神から来ているのか、それとも臓器の疾患で起きているのかしっかりと見極めて病院にすぐにかかるようにしてください。
また、気管支の炎症である場合は必ず完治させるように病院へと行きましょう。面倒だからと放置したり、途中で治療をやめて喘息になる場合もあるので要注意です。
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