白血病を疑う時に最初に起こる症状が、あざです。打ち身などでできるあざとは違い、痛くないのが特徴と言えます。
また治りが非常に悪く、治る前に次のあざが出来てどんどん増えていきます。他に白血病によるあざなどについて詳しく解説していきますね。
目次
白血病でできるあざの特徴とは?いつもの打ち身のあざとはちがうの?
白血病の症状のひとつに、出血傾向と言われる、血に関する症状があります。その中に、「あざ」がありますが、どのように現れるのでしょうか。
最初はきっと「あれ?ぶつけたっけな?」ぐらいにしか感じないかもしれません。その時触ってみても痛くありません。打ち身ではないからです。通常のあざは、赤→紫→青→緑→茶→黄と変色して治っていきます。白血病のあざは、大変長く治らないので、青あざの状態が続きます。
発症部位は太ももの内側や、ひざの裏側などの、体重のかかりやすいところから出来始めます。最初のあざが治る前に、次のあざが出来て、それはどんどん増えて行きます。特に足に多く出ます。
それだけ多数のあざがあるのに、ひとつも身に覚えがないので、さすがにおかしいと思うでしょう。
そして、そのころには、鼻血や歯茎からの出血も起こって来ます。鼻血は出だしたら止まらず、救急車を呼ぶほど出ることがあります。そして、そのほとんどの人がそのまま入院になります。
参考:知らない間に青あざができてる!ぶつけた覚えもないのに、これって病気?
このような、出血傾向の症状とともに、関節の痛みや高熱が出始め、喉の痛みを訴える方もいます。
白血病ってそもそもどんな病気なの?
白血病は4つの種類に分かれる血液のガンです。
- 急性白血病
- 慢性白血病
- 骨髄性白血病
- リンパ性白血病
それぞれ、症状や病気の進行の仕方が違います。
白血病は、いつもは血液を作っている骨髄の中に、ガン化した細胞が異常繁殖してしまい、血液を作る場所がなくなることで、赤血球、白血球、血小板などの正常な血球が減少してしまう病気です。
以前は不治の病と言われた白血病ですが、今は化学療法や造血幹細胞移植の進歩によって、完治することも可能なガンとなりました。
5年生存率 | 急性白血病 | 50~60% |
5年生存率 | 小児 | 80% |
子供の方が、治る確率が高いのです。
白血病の症状には、ほかにどんなものがあるの?
初期症状の中には、女性の月経にかなりの出血過多が見られます。ナプキンから溢れるほど出血し、大きな血の塊が出ることもあります。
感染症状として、風邪のような症状が出ます。高熱が出たり、喉の痛み、咳や下痢などがあります。他にも貧血症状として、顔面蒼白、倦怠感、疲労感などがあります。
そのほかには、急激な体重の減少、肝臓や脾臓が腫れるため、腹部の膨満感があります。これらは、全部現れるわけではありません。白血病の種類によって、出やすいものがあります。
また、白血病で怖いのは、合併症です。免疫力の低下から、風邪ひとつでも肺炎を起こす可能性があり、またそれが悪化し最後は敗血症を起こして白血病の治療より先に死にいたる場合もあるのです。
白血病の治療はどんな治療法があるの?
白血病の治療法は3段階に分けて行います。
- 寛解導入法
とても強い抗がん剤で、骨髄の中のガン化した細胞を5%未満にまで減らします。患者さんは強い副作用に苦しみます。脱毛、貧血、発熱、嘔吐などです。
- 2.地固め療法
体内のすべてのガン化した細胞を死滅させるため、数か月にわたって、抗がん剤で治療します。
- 3.寛解維持療法
ガン化した細胞がいなくなった状態をいじするために、1~2年にわたって弱い抗がん剤で治療します。この治療は、通院治療となります。
まとめ
足に、心当たりのないあざが複数できたら、念のため病院にいきましょう。白血病でなくても血小板に関する病気の可能性もあります。
万が一、白血病だとしても、早期発見は完治のカギとなります。
あざは、軽視してしまいがちですが、怖い病気が隠れている場合もあるということを忘れてはいけません。