「お湯を沸かしたやかんをうっかり触ってしまった!」
「揚げ物をしていたら、はねた油が指に!」
このようなことでやけどしてしまい、水ぶくれができてしまったことはありませんか?そんなとき、あなたはどう治療していたでしょうか。
そのまま絆創膏を貼りましたか?それともつぶして乾かしましたか?やけどで水ぶくれができてしまったときの、正しい対処法がありますよ!これから、お話ししていきますね。
目次
やけどの傷にも効果的と言われるキズパワーパッドとは?!
キズパワーパッドは、ジョンソン・エンド・ジョンソン社から発売された絆創膏です。CMやドラッグストアの店頭で、見たことのある人は多いのではないでしょうか。
また、すり傷や切り傷があるとき、試したことがある人もいるかもしれませんね。しかし、キズパワーパッドが効くのは、そのような傷だけではないんですよ!
絆創膏とどこが違う?
キズパワーパッドは、湿潤治療を行うための絆創膏です。湿潤治療は、傷を水道有為で良く洗ったあとは、消毒をせず、乾かさない、という原則に基づいている治療法です。今までは、
「傷ができたら消毒して乾かせ!」
という考えが主流で、傷口を乾かすような薬が多くありました。でも、傷口を乾かしてしまうと、傷跡が残りやすかったんです!
普通の絆創膏を貼って、傷は治ったけど、跡が残ってしまった、という経験も少なくないのではないでしょうか。キズパワーパッドの湿潤治療なら、そんなことにはならないんですよ!
ハイドロコロイド
ハイドロコロイドは、ずっと病院での外傷ややけどの治療に使われてきた素材です。キズパワーパッドは、この素材を家庭用に応用したすごい絆創膏。キズパワーパッドを貼ると、ハイドロコロイドが傷口から出る浸出液で潤いを保ってくれます。
おかげで、痛みが少なく、傷が早くキレイに治るんです!浸出液で潤いを保つので、やけどに効く軟膏などは、塗る必要はありません。まるで、家庭で病院の治療が再現できているみたいですよね。
キズパワーパッドの使い方
水ぶくれができたとき、どのようにキズパワーパッドを貼れば良いのでしょうか?
これから、説明していきますよ!
水ぶくれを破く
水ぶくれは、内部で細菌が増殖する可能性があるので、針などで破くのが良いでしょう。
「怖くて無理!」
という人は、無理しなくても大丈夫ですよ。
余分な皮膚を取り除く
無理のない範囲で、水ぶくれを覆っていた皮膚を取り除きましょう。
よく洗う
キズパワーパッドを貼る前に、もう一度傷口をよく洗います。
キズパワーパッドを貼る
水気をよく拭き取り、キズパワーパッドを貼ります。
傷よりも一回りほど大きいサイズを選ぶと良いでしょう。キズパワーパッドを使うと、2週間ほどでやけどが治ります。
1日に1回貼りかえますが、浸出液が漏れてくる場合や、はがれそうなときは新しいものに貼り替えましょう。これが、他の薬を塗らずに、自分の体の力でやけどを治す手助けをしてくれる、キズパワーパッドです。
普通の絆創膏で、やけどを治す!?
ここまでは、湿潤治療を行ってくれる絆創膏、キズパワーパッドについてお話ししてきました
「やけどしちゃったけど、家にキズパワーパッドがない!どうしよう?」
ということもあるかもしれませんよね。でも大丈夫!キズパワーパッド以外の普通の絆創膏でも、やけどを治すことは出来るんです!
絆創膏でやけどを治すには
やけどをしたときに、まずしなければいけないのはしっかり流水で冷やすこと。そして、ふくらんでいる部分は針などでつぶすことをおススメします。ここまでは、キズパワーパッドを使うときと同じですね。
ただ、普通の絆創膏をそのまま貼ると、絆創膏のガーゼの部分が浸出液を吸い取ってしまうので、注意が必要です。軟膏を塗って、その上に絆創膏を貼るのが良いでしょう。
やけどに効く軟膏とは?
やけどをしてしまったとき、効果のある軟膏にはどのようなものがあるのでしょうか。
一緒に見てみましょう!
オロナインH軟膏(大塚製薬)
この薬は、みんな知っていますよね!ニキビに効く、ということで有名ですが、もちろんやけどにも効果があります。
傷口に塗ると、保湿の効果もありますが、化膿を防ぐ効果もあるんです!
新サニアゾルD(ゼリア新薬)
この薬は、酢酸デキサタゾンという弱いステロイドが配合さていて、炎症を抑える効果があります。
またよく伸びて、べたつかないのもポイントです。しかし、長期間使い続けることや、化膿している部分に塗ることは避けなければいけません。
オイチミンD(サトウ製薬)
オイチミンDは、デキサメタゾンという弱いステロイドが配合されています。
特に、やけどの炎症をすばやく抑えてくれる効果があるんですよ!ただし、サニアゾルと同じ使用上の注意があります。
このような軟膏を塗って、絆創膏を貼ることで、湿潤療法ができるんですよ!キズパワーパッドがなくても、軟膏と絆創膏で湿潤療法ができるなんてうれしいですね。
参考:やけどの辛さを止めてくれる最適な痛み止めは塗り薬?飲み薬?
注意したい、低温やけど
みなさん、低温やけどって聞いたことはありますか?
冬場に、湯たんぽやカイロを使って、気づいたらヒリヒリして痛い、なんてことありませんか。これは、低温やけどの症状なんですよ!
低温やけどとは
低温やけどは、そんなに高い温度ではないのに、やけどをしてしまうこと。このときのやけどは、皮膚の内部に起こるんですよ。
でも、湯たんぽやカイロ、こたつなど、体温よりは高温のものが原因なっています。
肌にあてても、そんなに違和感はないのに、長い時間あて続けることで起こるやけどなんです。
低温やけどは〇〇してはいけない!
低温やけどは、初めは肌がヒリヒリしたり、かゆみを感じたりする、という程度の症状なのですが、そのまま放っておくと、水ぶくれができることがあります。
「やけどは、水ぶくれを針でつぶしちゃえば良いんだよね!」
と考えた人!ちょっと待ってください!たしかに、さきほどやけどによる水ぶくれはつぶしてしまいましょう、とお話ししたんですが、低温やけどの場合は絶対につぶしてはいけませんよ!
低温やけどの場合、水ぶくれをつぶすことで症状を重症化させてしまったり、細胞の修復を邪魔してしまったりすることになるんです。
低温やけどには、自分で水ぶくれをつぶしてキズパワーパッド、というのは、あまり効果がありません。
「夜、湯たんぽ使ってたな」
など、低温やけどになる心当たりがある場合は、必ず病院へ行き、処置を受けるようにしましょう。
低温やけどにならないために
気づかないうちに、皮膚の内部をやけどしてしまう低温やけど。低温やけどは、湯たんぽなどの長時間使用を避ければ、防ぐことができると言えます。
なぜなら、寝ているときは、やけどしても痛みに気づかないから!長い間気づかないから、処置が遅れて、重症化することがあるんですね。冬は、足元が冷えて眠れない、ということもあるでしょう。
でも、湯たんぽやカイロ、こたつなどの使用には、充分注意する必要がありますね!
まとめ
やけどをしてしまった場合は、まず流水でよく冷やすのが大切です。水ぶくれが出てきたら、針などでつぶして、その上に絆創膏を貼るようにしましょう。
絆創膏は、そのまま貼って湿潤治療ができる、キズパワーパッドをおすすめします!普通の絆創膏を貼る場合は、オロナインなどの軟膏を塗ってから貼ることで、湿潤治療ができます。
また、低温やけどで水ぶくれができた場合は、つぶすのは厳禁。重症化する可能性が高いので、十分冷やして、病院で診てもらいましょうね。
やけどで水ぶくれができても、処置方法がわかれば安心です!これからは、やけどなんか怖くありませんよ!
参考:やけどしてからヒリヒリと痛みが続く…痛みを止める方法は?