やけどをして痕が残るのは勿論憂鬱で嫌ですが、痛みが続くのも厄介な所です。
昔からやけどに対して効くと謳われる多くのやけど薬が開発されてきましたが、実際の所どの薬が一番効くのでしょうか?今回は一番痛みに効くのは塗り薬なのか、飲み薬なのかを解説していこうと思います。
やけどの基本知識として、
- 1度…皮膚が軽く赤くなってぴりぴりする
- 2度…皮膚が赤く腫れあがって痛みを伴う、水ぶくれが出来る場合もある
- 3度…皮膚が灰色に変色して壊死してしまっている、重度のやけどで皮膚移植が必要な場合がある
この3段階を知っておきましょう。
目次
やけどに効果的な痛み止めは塗り薬?飲み薬?
やけどの薬として代表的なのが、塗り薬と飲み薬です。どちらの方がやけどの辛さを取り除いてくれるのでしょうか、わかりやすく解説していきますね。
やけどの辛さを取り除いてくれるのは
やけどの辛さを取り除いてくれるのは、ずばり時と場合によります!
どんなやけどにも万能に即効で効く薬は存在しません。症状に合った薬を使う事こそ、やけどの辛さを和らげる唯一の方法なのです。
次項では、症状に合った薬を選ぶ為、どんな症状の時にどんな薬を選ぶべきなのかを紹介します。
やけどの辛さを取り除く薬の種類
やけどに対応してくれる薬は、ざっと挙げるだけでも以下の通り存在します。
- ステロイド軟膏
- 非ステロイド軟膏
- 抗生物質を含む軟膏
- やけどの傷跡を治す軟膏
- やけどの細菌感染を防ぐ為、または和らげる為の抗生物質(飲み薬)
- ロキソニン
やけどの症状(1~3度)に合わせ、病院で処方して貰えます。それぞれの薬の効果についても見ていきましょう。
ステロイド軟膏
最もオーソドックスかつ即効性のある強力な薬がこれ、ステロイド軟膏です。
ステロイド軟膏は痛み・赤みに強い効果を発揮してくれて、症状を緩和してくれます。しかし、気を付けたい点が1点あります。ステロイド軟膏は効果が強力である為、副作用を引き起こす可能性があるのです。
- 免疫力の低下(患部の細菌感染の誘発)
- 皮膚が委縮する
- 血管が浮き出てしまう(毛細血管拡張)
ステロイド軟膏は元々皮膚の弱い人には最初からオススメできない薬です。お医者さんの指示を聞いて、許可された以上の期間は使わないようにしましょう。
非ステロイド軟膏
次にステロイドを含まない軟膏です。皮膚が弱い人や、小さな子どもにはこちらが向いているでしょう。非ステロイド軟膏は皮膚への副作用が殆どな無い代わりに、効果はステロイド軟膏よりも劣ってしまいます。
やけどが1度軽度であるのであれば良いですが、2度から上のやけどには不安が残ります。
やけどをしてしまったけれど、皮膚が弱いからステロイドを使う事が出来ない人はなるべく早い段階で皮膚科に行く事をオススメします。
抗生物質を含む軟膏
抗生物質を含む軟膏は、傷口の感染症を防いでくれる役割を果たしています。他にも、小さな切り傷などにも使える為、汎用性からも人気です。
しかし、痛みを取り除く事はほとんど出来ませんから、痛みが強い場合はステロイド軟膏に切り替える事をオススメします。
抗生物質の飲み薬
やけどをした際に抗生物質の飲み薬も存在しますが、実際の所患部に塗る塗り薬を処方される事がほとんどです。体に細菌が既に入っている場合に、その菌を破壊する為に使用する物だと捉えられています。
また、抗生物質は連続で飲むと体にも負担になってしまうので、連日の使用は出来ません。やけどの辛さを取り除くにはちょっと役不足な薬です。
ロキソニン
これは皆さんも知っているでしょう、どんな痛みにも効果を発揮してくれる魔法の薬です。
やけどの痛みも勿論効果を発揮してくれます。驚くべき事に舌先に負ったやけどなどのひりひりする痛みにも効いてくれます。
ロキソニンは開腹手術後の痛み止め、がんの痛み止めにも使用されます。それだけ強い薬であるという事です。副作用として胃が荒れる事や、妊婦や小さな子供は絶対に使用してはいけません。
薬に頼らないやけどの辛さの解消方法は?
では、今度は薬になるべく頼りたくない人、皮膚が弱くて薬が使えない人の為に、薬に頼らないやけどの辛さの解決法を紹介していきます。
薬に頼らずにやけどの辛さを解消する方法
皮膚が弱かったり、基本的に薬に頼るのが苦手だという人の為、やけどの辛さに効くと言われる方法を教えます。
- 水で冷やす
- ラップで外気から遮断
- オリーブオイルを塗る
この3点が代表的な方法です。しかし、ここで一つ気を付けたいのが水道水です。水道水は塩素を含む為傷口を刺激する恐れがあります。
なので、更に痛みを酷くする可能性があるので、ラップで指を包んでその上から流水で冷やす事が大切です。冷やした後に傷口が乾燥しないように、オリーブオイルを塗ると良いでしょう。
水ぶくれが出来てしまった場合は?
やけどをしてしまい、皮膚から真層へとやけどのダメージが浸透してしまった場合に、水ぶくれが出来る場合がありますが、水ぶくれへの対処法はまた別です。
水ぶくれは刺激をすると破れ、中から膿が溢れて化膿する可能性が高いのです。なるべく刺激をせずにすぐに水ぶくれのまま病院へと行きましょう。
誤って破ってしまった場合、すぐに水で中から溢れた液体を全て洗い流し、その後皮をそのままにして皮膚科へと行きましょう。下手に皮を切り離したりすると、余計に傷口が広がってしまったり、痕が残ってしまう可能性があります。
やけどの痕を消してくれる薬は効果があるの?
痛みと同じ程に辛い症状が、やけどの痕です。特に見た目にこだわる傾向の強い女性は、やけどの痕と一生付き合っていくのは辛い事でしょう。
痛みと同じ位に辛い、やけどの痕に効いてくれる薬を紹介していきます。
何で痕が消えるの?
やけどの傷跡を消してくれる薬がありますが、何故傷を消す事が出来るのでしょうか?それは、やけどによって失われた保湿の為の組織である汗腺や皮脂の代わりに保湿効果を発揮してくれるからです。
更に、血行促進の役割を担ってくれるので、皮膚の新陳代謝を促してくれるので、新しい綺麗な皮膚が再生されます。やけどの痛みを解決した後は、なるべく痕が残らないように気を付けましょう。
どんな民間療法がある?
では、痕を消す民間療法にはどんな物があるのでしょうか?
実は傷が出来てから6時間が勝負と言われており、勿論やけどのレベル2度を超えている場合はすぐに病院へと行くべですが、1度の人は6時間以内に自分の処置次第で傷跡が残るかどうか決まってしまいます。
- 流水で20分以上冷やす
- 痛みを防ぐ為にワセリンなどを傷口に塗る
- 空気に当たると傷口が乾燥し痛むので、指にサランラップや密封性のある絆創膏を貼って毎日交換し清潔にする
※もしも水ぶくれが出来たらすぐに何もせずに病院へと行きましょう
これを繰り返していく内に、傷口が綺麗に治ります。
食べ物でも効果がある物はある!
食べ物にも皮膚の復活を促す効果を持つ物があります。それが、ビタミンCを多く含む食べ物なのです。
ビタミンCには肌の再生を促す効果があり、同時に保湿の効果も発揮してくれます。やけどの痕に必要なケアを全て行ってくれるのが、ビタミンCなのです!
- レモン
- アセロラジュース
- いちご
- パパイヤ
以上がビタミンCを豊富に含む食べ物の代表例です。上記の物なら、やけどをしてしまった小さな子にもおやつとして食べさせる事の出来る物ばかりなので安心ですね。
参考:やけどしてからヒリヒリと痛みが続く…痛みを止める方法は?
まとめ
やけどは痛みも残り、痕も残る嫌な事故です。
適切に塗り薬、飲み薬、治療法を組み合わせて、なるべく痕の残らない様に治療を完了させましょう。