水疱瘡はウイルスが原因で発症する病気です。子供の感染率が高いので小さい頃に一度かかったことがある人は多いのではないでしょうか。
水疱瘡になると発熱などと主に皮膚に水疱ができます。とてもかゆくて辛いものですが1週間ほどでかゆみは治まり、かさぶたになって回復するのが一般的です。このときにかきむしってしまったりすると将来まで水疱瘡の跡が残る危険性があります。
ニキビの跡のようにクレーター状になってしまうと軽いものなら時間とともに治りますが深く傷ついている皮膚はなかなか治りません。水疱瘡の後に悩まないように跡を残さない工夫を知りましょう。
水疱瘡の跡を一つも残さないために
水疱瘡の跡を残さないようにするためには水疱瘡を発症した時の行動が大切です。
適切な対処をして跡が残らないように注意しましょう!特に小さな子供の場合は親が気をつけてあげるようにしてくださいね。
跡を残さないためには
水疱瘡になった時に大切なことは水疱を潰さないことです。
とてもかゆいので小さい子供の場合我慢できずにかきむしってしまうこともよくありますが、そうすると悪化してしまうので注意しましょう。
跡が残りやすいのは膿が出ていたり、赤くなってしまったりして悪化した水疱瘡のことが多いので水疱を刺激しないで過ごすことが大切です。
水疱瘡の治療はできるだけ早く始める
水疱瘡のウイルスが体に入ると2週間ほどの潜伏期間があります。その後、発熱や体のだるさなどの風によく似た症状とともに水疱ができ始めるのが一般的です。
少しでも水疱瘡の疑いがあればすぐに病院に行きましょう。水疱瘡は感染率も高いので他の人にうつさないためにも大切です。
病院で処方される抗ウイルス剤は飲み始めが早いほど効果も高く現れるので重症化せずに済む可能性が高くなります。重症化しなければ水疱もあまり悪化しないので跡が残ることも少ないのです。
かゆくてもかきむしらない
大人ならかゆくてもかいたら跡に残ってしまうとわかれば我慢することができますが、水疱瘡にかかるのは5,6歳くらいの子供が一般的なので、かいてはいけないと言ってもかきこわしてしまうことがあります。(意:かきこわす→かいて皮膚に傷をつくること)
そんな時には親がきちんと見てあげて、子供でもわかりやすいようなかいてはいけない理由を伝えてあげるといいでしょう。
赤ちゃんの場合は我慢させるのは難しいので手袋をさせたりして対処します。跡を残さないためにはとにかくかきむしらないことが大切です。
水疱瘡にかかった時はお風呂はダメ!
お風呂に入ると体が温まるので血行が良くなってかゆみが増してしまいます。
また、シャワーやお湯の刺激は皮膚を刺激するのでそれもかゆみが増す原因となりますので、水疱瘡で水疱があるうちはお風呂に入るのはやめておきましょう。
かさぶたになってかゆみが治まってきたら入ってもいいですが、それまではタオルで汗をふく程度にすると水疱を刺激せずにすみます。
タオルを体に当てる時もゴシゴシとこすったりせず、ポンポンと優しく押さえる程度にしてくださいね。
タオルで拭いた後、服を着替える時にもなるべく服の刺激が少ないようにしましょう。服を着るとどうしても摩擦が起きてしまいますが、シルク生地のパジャマや肌着にするとより刺激が少なくなります。
市販のかゆみ止めは塗ってはいけない!
水疱瘡の時には必ず病院に行って指定された処方薬を使いましょう。
市販の痒み止めには水疱瘡のウイルスと相性が悪い成分が含まれている可能性があり、症状が治らないどころか悪化して跡に残ってしまう可能性も高くなります。
処方薬を塗る時には指で塗らずに綿棒につけて薄く伸ばすようにするとばい菌が入る可能性を下げてくれますし刺激も少なくて済むのでオススメです。
水疱瘡は完治するまで紫外線に要注意!
水疱瘡が治る前に外に出て紫外線に肌を晒すと水疱ができている部分にメラニンが生成されてシミになる可能性が高くなってしまいます。
綺麗にかさぶたが剥がれても、その部分がホクロになることもあるので注意しましょう。人にうつしてしまう可能性もあるので水疱瘡が完治しないうちは外に出ないのが一番です。
どうしても外に出る用事がある時には長袖長ズボンで肌を晒さないようにしましょう。
予防接種を打つ
まだ水疱瘡にかかったことがない人ならば水疱瘡にかからないように予防接種を打つことも大切です。
2014年からは定期接種の一つになったこともあって無料で予防接種を受けることができるようになりました。
生後12ヶ月から36ヶ月の子供が2回接種するのが基準となっていますから子供が水疱瘡にかかるのが不安な方は早めに予防接種に連れて行ってあげましょう。
摂取が済んでいる子供の8割が水疱瘡にかからずに済み、残りの2割も重症化せずに終わるようです。
参考:タミフルの副作用に要注意!幼児や子供が気をつけるべきこと
水疱瘡をかきむしらないために
水疱瘡になってしまったらかきむしらないことが跡を残さないために重要なのですが、そうは言ってもかゆいのが水疱瘡です。
子供の場合は特にかゆみを我慢できずに親が見ていないうちにかきむしってしまうことも多いようです。そこでかきむしって跡になってしまう前に対処法を知りましょう。
爪を短くする
爪が長いとかいた時に爪が引っかかって水疱が破れたり、かさぶたが剥がれたりしてしまいます。
また爪の中にばい菌が入っていると症状が悪化したり、化膿する危険性もあります。なので、そうならないためにかきむしってしまう前に爪は短く切っておきましょう。
手袋をはめる
ある程度意思が通じる年齢ならば、自分の意思で我慢することもできますが、赤ちゃんだとかゆみの意味も理解できないのでかきむしってしまいます。
水疱瘡になったら赤ちゃんには手袋をはめてあげてみましょう。
そうすると、かいてしまっても傷を残さずに皮膚に刺激を与えることもありません。
指先を清潔に保つ
かいてはいけないとわかっていてもかゆみが強いとどうしても我慢できずにかいてしまうことがあります。
眠っている間に無意識にかいていることもあるのでそんな事態に備えて、指先はいつも清潔にしておくようにしてください。
指先が汚れているとそこからばい菌が入って水疱が悪化する可能性もあります。少しでも刺激を抑えてかいてしまっても跡にならないように気を配ることが大切です。
水疱瘡のかゆい所を冷やす
かゆみがどうしても我慢できなくてかいてしまいそうになる時にはかきむしる前にかゆい部分を冷やして見ましょう。
保冷剤や冷たいタオルなどを使ってそっと患部を冷やすとかゆみも治まってきます。
保冷剤を使う場合はキャンプなどで使うような柔らかいタイプの保冷剤にするとそっと当てることができるのでオススメです。
イライラし始めるとかゆみも増していくような気がしてしまいますから落ち着いてリラックスしておきましょう。患部を冷やしながら他のことに集中できるようにテレビや映画などを見てかゆみのことを考えないようにするのも効果があります。
体を温めない
さきほども書きましたが、お風呂のように体を温めると血行が良くなってしまうのでかゆみが増します。
冬ならば暖房のそばなどでもかゆみがひどくなるので避けましょう。空気がこもると温まってきてしまうので数時間に一回、換気の時間を作って空気を入れ替えるのも一つの方法です。
特に寝るときには体温が上がりますから無意識にかきむしらないように気をつけてください。
参考:インフルエンザっぽい症状が子供に出た時の対処法と見分け方まとめ
水疱瘡の跡は病院で消すことができる!
水疱瘡の跡が残ってしまった、どうしても跡が消したいそんなときには諦めずに美容外科や皮膚科の力を借りることもできます。
ニキビ跡を綺麗にすることができるように、ある程度なら手術で跡を消すこともできますので病院に行って相談してみましょう。
切除縫縮方法
この方法は水疱瘡の跡部分を切除して縫い合わせます。
一週間ほどで抜糸して半年も経つと手術の跡も水疱瘡の跡もわかりにくくなっていきます。
手術時間は10分ほどで済みますが、値段や期間は病院によって違いますのでまずは相談することが大切です。
ケミカルピーリング
ピーリングとは、薬品やヤスリで肌をわざと傷つけることで再生を促して早く綺麗な皮膚を再生させる治療法です。
一回で終了するものではなく数回から10回ほど通わなければならないので時間がかかりますが、メスが入るわけではないので少し気軽になります。
ニキビの跡を消す時などにも使われている手法です。
レーザー照射
ケミカルピーリングと同様にこちらはレーザーを当てることで肌を刺激して再生力を高める治療法です。
保険の対象外になるので病院によって値段やかかる時間は大きく違いますが、自分で納得できるまでお医者さんと話し合っておきましょう。
アフターケアがちゃんとしていないと逆に跡が残る可能性もあります。
ヒアルロン酸の注入
水疱瘡の跡は皮膚の真ん中が凹んでいることが多いのでその部分にヒアルロン酸を注入して目立たなくさせる方法です。
他の手法とは違ってヒアルロン酸がなくなると効果が消えてしまうので数カ月から数年ごとに定期的に繰り返す必要があります。
自宅でできる肌の再生方法
美容皮膚科や美容外科に行けば水宝蔵の跡を治療することができますが、自分でもできることをして効果を高めましょう。
皮膚の再生力を高めることが大切ですから、毎日規則正しい生活を送って、亜鉛やビタミンB、アミノ酸などの肌の再生力を高めてくれる栄養素を意識的に摂取します。
ストレスを溜めないように生活することも大切です。
参考:子供が突発性発疹に!発症時のお風呂は禁止?感染る可能性は?
まとめ
水疱瘡になってしまったら、水疱の跡が残らないように注意しましょう。
跡を残さないためにはかきむしらないことが大切です。
そのために体を温めない、刺激を与えないなどのポイントがあります。子供の場合は自分で制御できないので親が注意してあげてください。
もし跡が残ってしまったら美容外科などで肌を綺麗にすることも考えられます。
いろいろな方法があるので自分に適したものをお医者さんと相談して決め、水疱瘡は綺麗に治して何年も跡に苦しむなんてことがないようにしたいですね。
参考:水疱瘡にかかった時のお風呂はダメ!水疱瘡で注意したいこと