ものもらいとは目のふちに赤く腫れたようなできものができてしまう病気です。
まばたきをしたり、指で押したりすると痛み、ひどくなるとまぶた全体が腫れてとても目立つようになります。
目がかゆい、赤く腫れているという症状もあって、数日でうみが出てきて治ると言われていますが、放っておくと重症化して長引くこともある嫌な病気です。
目元にできるので外出時にもとてもよく目立ってしまい、気になる人も多いのではないでしょうか。
ものもらいになったらすぐに病院に行くのがオススメですが、それよりも早く治したいという方のために今回はものもらいになってしまった時、自然治癒のために自分でできる治療法を中心にご紹介します。
目次
ものもらいは自然治癒でも治る?
ものもらいの原因は雑菌が目の周りで黄色ブドウ球菌が繁殖してしまうことにあります。
特にお子さんやお年寄りの方など免疫力が低い人や疲れ気味の時などにも多く発症するのが特徴です。
ものもらいになったら自分でできる治療法を知りましょう。
ものもらいの症状
そもそも、ものもらいは人からうつることが多いイメージがありますが、そうではありません。
原因となる黄色ブドウ球菌は人間なら誰しも持っている雑菌であり、病気に感染していたり、疲れていたりなどの理由で免疫力が低下している時に菌が必要以上に増殖することで発病します。
また洗顔を上手にしていないなど不潔にしていると、ものもらいになる可能性が高まります。
ものもらいになると目の周りに腫れや異物感を感じます。鏡で見てみると少し赤くなっていることが多いです。ひどくなるとまぶたが腫れていたり、白目が充血していることもありますし、涙が多くなり、まつ毛の根元などにうみが溜まるのも特徴的です。
- 目が赤くなる、腫れる、異物感がある
- 目のふちから膿が出る
- 白目が充血する
自分でできるものもらいの治し方
ものもらいを自然治癒させたい時にはまず目から雑菌を追い出す必要があります。
そのためにものもらい用の抗菌作用のある目薬を使用しましょう。薬局などですぐに手に入りますがその際にはパッケージをよく見て、ものもらいに効果があるかどうかを確かめておくのが大切です。
目元は雑菌が増殖しないように丁寧に洗っておきます。その際にホウ酸を利用すると殺菌効果があるのでより効果があります。
また長引かせないようにするには、それ以上雑菌が入ってくるのを防ぐために外出する際には眼鏡やサングラス、眼帯などをして目を守るのもオススメです。
ものもらいが繰り返しおきてしまうという方は免疫力に問題がある可能性が高いです。日頃の生活についても見直してみましょう。
十分な睡眠と栄養をとることでものもらいを治す手助けになります。お酒や刺激の強い食べ物はものもらいがあるうちは控えておくのがベストです。
- ものもらい用の目薬を活用する
- 目の周りをよく消毒する
- サングラスや眼鏡などで目を守る
ものもらいになったら目薬はするべき?
ものもらいがある時は雑菌が繁殖している証拠ですので、ものもらい用の目薬をするのが効果的です。
最近では薬局に行くとたくさんの目薬が置いているので迷ってしまいますが、ちゃんとものもらい用であることが明記された目薬を選びます。
病院に行けば専用の点眼薬を処方してもらうこともできますので心配な方は病院で診断を受けるといいでしょう。
目薬をさす時には手をよく洗って、目薬の先がまつ毛やまぶたなどに触れないように注意しながら、数滴さします。その後、まぶたを閉じて2,3分静かにして薬を浸透させるとより効果的です。
目から目薬が溢れてしまったら清潔なティッシュで拭き取った方が良いのですが、その時にタオルなどで拭くとタオルについている雑菌が目に入ってしまう可能性があるので注意しましょう。
- ものもらい用の目薬を選ぶ
- 目薬のさし方にも注意する
ものもらいを1日でも早く治す方法は?
ものもらいは目元にできるので目立つのがネックです。
できてしまったものは仕方がないのでできるだけ早く直してしまいましょう。
病院に行くのがもちろんなのですが、そのほかにも自然治癒に向けていち早くものもらいを治すために、自分でもできる方法をご紹介します。
ものもらいに効果的な栄養をとる
ものもらいになった時には免疫力が落ちていることが問題となります。普段ならなんともない雑菌が繁殖してしまうのは疲れていたり、ストレスが溜まっていたりと体の調子がいつもと違うからです。
そこでビタミンA,B,Cを多く含んだ食品を摂取します。ビタミンAは目の疲れをとる効果があり、レバーやにんじん、ほうれん草などの野菜の多く含まれています。
ビタミンBは目の新陳代謝を促し、卵や豚肉、納豆などに入っています。
そしてビタミンCは目の粘膜を強くします。戸松、ピーマン、レモンなどに多く入っているので積極的に摂取するといいです。
この他にも目の働きを改善させるのに効果的なポリフェノールやアントシアニンを摂取するのもオススメです。これらの栄養素はブルーベリーやカシスに多く含まれています。
ものもらいに効果的なツボを押す
ものもらいが気になる時には目の周りにあるツボを押すのも効果があります。
目の周りにはぐるっと目を取り囲むようにツボがありますからそれらを狙ってゆっくりと丁寧に押すといいです。
目の周りを押すことで目が疲れている方や日頃からデスクワークが多い方などにも効果的です。目がすっきりして作業の効率もはかどりますよ。
ものもらいの時だけでなく日頃から生活に取り入れておくとストレス軽減にも繋がってその後ものもらいができる頻度を減らすのにも役立ちます。
目を冷やす
ものもらいがある時には膿が溜まっていますので、熱を持っていることもあります。
そこで清潔な濡らしたタオルや市販している目を冷やすものなどで10分くらい目を冷やすのもオススメです。炎症や赤みが引く効果があり、血流が良くなるのでものもらいを治すのを手助けしてくれます。
あまり冷やしすぎると危険ですので冷やす時間は一回10分程度で一日に2回ほどにしておくといいです。
しっかりと休む
ものもらいができる原因は免疫力の低下です。つまりものもらいができるということは体が疲れているという証拠でもあります。
その状態が続くとものもらいが悪化したり、なかなか治らなかったりしますので注意しましょう。
免疫力をアップさせるために必要なことはしっかりと体を休ませることです。睡眠時間をきちんと確保して、疲れを取れるようにします。
日頃からストレスを溜めないように体を動かす趣味やストレス解消法を身につけておくこともすごく重要です。栄養バランスにも気をつけて免疫力を下げないようにするとものもらいも早く治ります。
目元をしっかり除菌する
ものもらいの原因となっている黄色ブドウ球菌を減らすためにできることは目元をしっかりと除菌することです。
そのためには抗菌効果がある目薬を毎日欠かさずさします。前述のように目薬のさしかたもポイントです。
その他にも抗菌の洗浄綿を使って目を拭くと菌が減ります。目薬と合わせて使うとより早くものもらいを治すことができるのでオススメです。目元を一日2回しっかりと洗って、菌が入らないように眼鏡や眼帯などで守ることもできます。
参考:目つきが悪いと言われる悩みを解決!今スグできる目つきの印象を変えるテクニック
ものもらいの種類は2種類!
一般的にはものもらいとしてひとくくりにされていますが、実はものもらいには2種類あります。
どちらのものもらいなのかによって症状や特徴、対処法が若干異なりますので注意しましょう。
自分がどちらのものもらいなのかを知るために二種類のものもらいについてご紹介します。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
麦粒腫は、まぶたの分泌腺から細菌が潜入してまつげの根元が晴れるのが特徴です。
初期症状としてはかゆみがあり、その後次第に痛み出します。放っておくと膿が出てそのまま治ることが多く、目が赤く晴れたりします。
治るまでには一週間から10日ほどかかると言われていて抗生物質を飲むことで痛みがひいていきます。
市販薬でも治ることが多いので自然治癒を目指すことも可能です。原因は雑菌が繁殖することですから、日頃から目元の清潔を保っておきましょう。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
霰粒腫はマイボーム腺というまぶたの表面にあって油膜を作る組織で分泌がうまくいかずにしこりになった状態のことを指します。
放置しておけば自然治癒してしまうことが多く、痛みもあまりないようです。霰粒腫になっている時に雑菌が入ると腫れて赤くなることもあり、そうなると痛みます。
その状態で放置するとポリープのような肉芽が残ってしまうこともありますので注意しましょう。
その肉芽が角膜を圧迫している時には手術で取り除いたり、副腎皮質ホルモンの注射をして吸収する処置が取られます。
しばらくたっても治らない場合や痛みがある時には、すぐに医療機関で診断してもらいましょう。
また麦粒腫ならば患部を冷やすことで治りが早くなりますが、霰粒腫はかえって悪化させる可能性があります。患部を温めて血の巡りをよくさせるのが効果的です。温湿布や温めたタオルなどで目を温めましょう。
温めたら、まつげの生え際にそってゆっくりと軽く指で押しながらマッサージするとより早く脂が排出されて治りが良くなります。
お風呂に入りながらリラックスして目を温めながらマッサージするといいでしょう。
まとめ
ものもらいは誰でも免疫力が落ちているとなりやすい病気です。
一般的には一週間ほどで自然治癒しますが、目立つのでなるべく早く治したいという方は自分でできる自然治癒を促す方法に挑戦してみましょう。
また、ものもらいの中にも麦粒腫と霰粒腫があってそれぞれで原因と対処法が異なりますので注意が必要です。
自分がどちらのものもらいなのかを知って適切な対処法をするのが一番ですから、心配な方は眼科に行って診察してもらうといいでしょう。
参考:上のまぶたがピクピク痙攣するのは何で?考えられる原因や対処法