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胃下垂だから太らないのか、痩せているから胃下垂になるのか。実はどちらも間違ってはいません。

 

胃下垂になれば痩せていくし、痩せ形の人に胃下垂が多いのも事実です。日本人の三人に一人が胃下垂とも言われていますが、あなたはどうでしょうか?

 

食べているのに太らない。食後はいつも胸がむかむか。下腹が出ていて、水着になるのは自信がない。もしかしたら、あなたも胃下垂なのかもしれませんよ。体型を気にする人の中には、

 

「ダイエットとは無縁なんだからいいじゃない、羨ましいな」

 

と思えるかもしれませんが、胃下垂になるといろいろ悩ましい症状が出てくるのです。なっている人にとっては、毎日が憂鬱かもしれません。少しでも改善されるよう、まずは胃下垂のことを知って、改善方法を考えてみましょう!

 

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胃下垂になると太らない?

胃下垂 太らない

よく言われることですが、本当に胃下垂になると太らないのでしょうか?

 

胃下垂についてのホントのトコロをまとめていきますね。

胃下垂の人は太りにくい

胃下垂になると太りにくくなるのは事実です。なぜなら胃下垂になると、消化吸収の力が大きく落ちるからです。

 

しかし、ダイエットしたいから、胃下垂になろうなんて思うのはとんでもありません。なろうと思ってなれるものではないし、何より健康を損ねてしまいます。

胃下垂の人は痩せている?

胸板が薄く、筋肉質ではない痩せている人は胃下垂が多いようです。内臓の筋肉も薄くて、胃を支えていられないからなんですよね。

 

こういったタイプの人は、太ることで改善されることがあります。

 

参考:胃カメラを鼻から入れる!鼻と口の違いや検査の注意点

胃下垂ってどんな病気?

胃下垂 太らない

では、胃下垂とはどんな病気で、どんな症状があるのでしょうか?

 

詳しく見ていきましょう!

胃の位置が問題

胃は通常、おなかの真ん中より少し上にあります。それが骨盤あたりにまで下がってしまうのが胃下垂です。

 

内臓がびっしり収まった腹部で、胃の位置が本来あるところからずれてしまうことで様々な問題が起きてきます。

 

消化不良がよく起こるようになりますが、さらに胃が動かない状態が進行すると、胃の壁の筋肉がたるんで、胃アトニーという病気にもなってしまいます。

 

胃下垂と胃アトニー、両方なる人も多いのですが、怖いことに腸などの他の臓器も下がってしまうことがあるようです。

これといった症状が出にくい

激しく吐く、胃がきりきりと痛い、そんな症状があればすぐに病院に行きますよね。けれど胃下垂の場合は、症状が出にくいのです。何となく胃がむかむかする。食べてもすぐに満腹になってしまう。何となくだるい。

 

こういった不快感が続きますが、病気というほどではなく、病院に行かずに過ごしてしまうのがほとんどです。腹部を手で触れると、

 

「何となく膨らんでいる感じがする」

「胃の調子もおかしいし、もしかしたら胃下垂かも!」

 

それなら、心配することはないとの素人判断は危険です。医療機関で検査して、自分の胃が正しい位置にあるか確認しましょう。胃下垂だけでなく、他の病気の可能性だって否定できないのです。

食べているのに痩せていく

痩せていて胃下垂なのに、実はかなり大食いの人もいるようです。

 

必死でダイエットしている人からしたら、とても羨ましく思えますが、食べても太らないのは必要な栄養素が摂れていないからなのですよ。決して羨むようなことではありません。

 

胃は蠕動といった動きで、食べた物と胃酸を混ぜ合わせ、消化しやすい状態にして腸へと送り出すのが大切な役割です。ところが胃が下がった状態では、この蠕動が上手く働きません。そうなると腸でも十分に栄養を摂ることが出来なくなってしまうのです。

 

食事からエネルギーが摂れないと、体は筋肉や脂肪を使って体力を維持しようとします。そうなるとますます痩せていってしまいますよね。癌でも急激に痩せていくという症状が出ますから、癌を疑って病院に行って、初めて胃下垂だと気がつくこともあります。

 

胃下垂になると、少量食べても満腹感を感じるようになります。何だか食べた気がしない。そこで食べ続けると今度は嫌な胸焼けが。これでは食事の楽しみも減ってしまいますよね。

痩せているのにポッコリ下腹

全身は痩せてスマートなのに、下腹だけポッコリと出てしまうのが胃下垂の特徴の一つです。

 

特に食事の後は目立ちますから、ファッションにも気をつかわなくてはならなくなります。胃下垂が治ると、このポッコリもなくなっていくようです。

胃下垂の原因

胃下垂 太らない

様々な原因が考えられますが、そのうちの代表的なものを以下にまとめました。

筋肉の低下

私たちの体の中で、内臓を支えてくれているのが筋肉です。

 

通常の筋力があれば、多少満腹な状態が続いても大丈夫ですが、筋力がないと下がった胃を元に戻すことが出来なくなってしまいます。

 

痩せ形の人に胃下垂が多いのは、最初から内臓を支える筋力が低いせいだとすでに書きましたが、その弱い筋肉の内臓を鍛える方法はあるのでしょうか?

 

インナーマッスル、この言葉をご存じでしょうか?

 

深層筋といって、体の内部を支える筋肉です。様々なインナーマッスルを鍛える方法がありますが、もっとも簡単なものの一つが、横になって腹式呼吸を繰り返すというものです。

 

何日かして慣れてきたら、もう少し動きの激しいものにも挑戦していきましょう。

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外側の筋肉は触れたりして確認出来ますが、深層の筋肉は自分で調べることも出来ません。筋肉の衰えは、体内でもあるのだと自覚しましょう。

ホルモンの病気

甲状腺機能亢進症、(こうじょうせんきのうこうしんしょう)。

 

あまり聞き慣れない病気ですが、ホルモンの異常によって起こります。 エネルギー消費が一気に高まるのが症状の一つ。

 

それによりこれまで以上の大食いや多飲が続き、胃下垂の発症に繋がることもあるのです。

手術やお産

腹部の手術や何回かのお産の後でも、胃下垂になることがあります。

 

体が回復し、体力を取り戻すころにはよくなることが多いようです。

暴飲暴食

ストレスからくるやけ食いや、食べ放題レストランでの大食いチャレンジ。腹部の筋肉不足の人にとっては、胃下垂になるためにやっているようなものです。お薦め出来ません。

 

まずはストレス発散の方法を、食べ物ではないものにしましょう。ストレスがあるだけで胃の動きは鈍くなっているのです。

 

そこに大量に食べ物を投下したら、ますます消化不良を起こし、重くなった胃は下がっていってしまいます。

危険な症状とはどんなもの?

胃下垂 太らない

胃下垂というのは、現在では病名ではないのです。胃の位置が異常というだけで、病気ではありません。そうおっしゃるドクターもいらっしゃいますが、やはり危険な症状はあると思います。

 

では、どんなものがあるのでしょうか?

消化不良で栄養失調に

毎日の食事が健康を支えています。けれど食べたものがほとんど消化されなかったら、必要なエネルギーを取り入れることが出来ません。

 

そのためにだるさが続き、消化しきれなかったもののせいで下痢や便秘にもなってしまいます。

 

自分では食べているつもりなので、体調不良の原因がまさか栄養失調とは思わないでしょう。無理して大量に食べても、エネルギーとして吸収されなければ、意味がなくなってしまいます。

胃酸過多による潰瘍

胃が動かないのに、何とか食べたものを消化しようと、平常時より多くの胃酸が出ます。これがゲップや胸焼けの原因でもあるのですね。

 

胃酸が長時間胃の中に留まることによって、胃潰瘍になってしまうこともありえます。あまり胸焼けがひどいようなら、胃下垂だからと軽く考えず、病院に行ったほうがいいでしょう。

 

癌や潰瘍が見つからなければ、胃酸を抑える薬が処方されることもあります。胃粘膜保護剤や消化機能改善剤など、苦しい胸焼けを改善してくれる薬はいろいろあるのですね。

冷え性やめまい

胃下垂と冷え性、関係ないように思えるでしょうがそうでもないのです。

 

位置が下がることで、胃が冷えてしまうのですね。しかも体を動かすエネルギーは、消化不良のせいで十分じゃない。場合によっては貧血も進行するでしょう。そうなると全身に冷えが広がり、寒くてたまらなくなります。

 

さらにめまいや肩こりが起こり、抜け毛が多くなったりすることも。

 

参考:胃下垂の診断はどこで受ける?セルフチェックで判断できる?

胃下垂を改善するにはどうすればいい?

胃下垂 太らない

食事の質と回数

消化のいいものを選ぶ。食事はよく噛んで、少量ですませる。ただし回数は増やして、1日に4回から5回に。

 

胃下垂の食事の注意としてよく言われることですが、実行するとなるといろいろ面倒です。日中、仕事をしている時間には、自分だけ食事をするのは難しいと思います。

 

仕事中でもティーブレイクをとれるなら、小さなおにぎりやサンドウィッチ、機能性食品のスナックなどで補給しましょう。コーンスープなどは冷えた体を温めてくれますよ。

 

食事をきちんととって太ってくると、それだけで胃下垂が改善されることがあります。栄養価が高く、手軽につまめるものを見つけておきましょう。

 

それと食後、右側を向いて横たわるのも、胃下垂の人の消化吸収を助ける効果があります。夕食後、テレビを観たり音楽を聴いたりしながらゴロン。リラックスしてストレス発散にもなるし、これはなかなかいい方法です。

腹筋を鍛えよう

運動は苦手ですか。でも寝る前のちょっとした時間、軽く体を動かすくらいなら出来ませんか。

 

胃下垂を改善するためです。それにはやはり腹筋を鍛えることが一番です。内臓を支えている筋肉の強度を取り戻すのですよ。

 

まずは腹式呼吸からと先に書きました。そしてインナーマッスルを鍛えるように薦めましたが、次に鍛えるのがアウターマッスルの腹筋です。

 

腹筋が強くなると、それまでだらんと骨盤にまで下がっていた胃が、徐々に上に引き上げられていきます。そうなると胃は正常に動き出し、スムーズな消化作業を開始。結果、ずっと悩まされていた胸焼けや倦怠感から解放されるのです。

 

腹筋だけでなく、ヨガやウォーキングもいいでしょう。大切なのは毎日続けられること。少し運動をしたからといって、ただちに胃が元の位置に戻るわけではないのです。全身の筋肉量も増やし、代謝をよくしてより健康な体を目指しましょう。

猫背をやめて姿勢正しく

今覗いているのはスマホですか?タブレットですか?パソコンで作業中ですか?そんなあなたの背中、曲がっていませんか。

 

前屈みになって、首を下げたいわゆる猫背というやつになっていませんか。実はこの猫背、胃下垂の原因にもなり得るんですよ。

 

猫背の姿勢が続いたら、大きく背伸びをしましょう。そうすることによって、体内で押さえつけられていた内臓が元の位置に戻れるのです。

 

歩くときは胸を反らして、前を見てしっかり歩く。背中を丸めて、俯いて歩いていては駄目ですよ。正しい姿勢をとることで、胃も自然と引き上げられます。日常で誰でも出来ることですから、ぜひよい姿勢を保ってくださいね。

 

参考:コンビニでも買える!胃もたれを改善する飲み物まとめ

まとめ

胃下垂でも症状が出ない人もいますし、生活を改善すればよくなるものだから、そんなに心配しなくてもいいと、ドクターは説明してくれます。けれど病気じゃないと言われても、やはり治したいものですよね。

 

胃が元気になれば、あなたも元気になります。食事で悩むことがなくなった、それだけで毎日の楽しさは増しますよね。

 

参考:胃もたれで吐き気が…そんな時に試したい対処法まとめ

 

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