あなた今、スポーツをしています。走っているときに、足首をグキッとひねってしまいました。
止まって見てみると、足首が腫れてきています。そんなとき、どうしますか?
足首が腫れるのは、骨が折れたときに限りませんよ。万が一、足首に痛みがあって腫れてきた場合の対処法をわかりやすく解説していきますね。
目次
足首の腫れに気づいたとき、どうする?!
足首が腫れてきたとき、重要なキーワードはRICE。
「えっ?!お米食べれば良いの?」
なんて考えないでくださいね!このRICEは、足が腫れてきたときに必要なことの頭文字なんです。
R:REST
RはREST、安静の頭文字でした。
捻挫などで、足首が腫れてきたときは、まず安静にします。足首に負担をかけないようにしなければいけません。
I:ICEING
Iはアイシング。
足首が、ズキズキと痛んでくるでしょう。痛みが出るということは、体の中では炎症が起こっている証拠なんですよ!
そんなときは、30分~1時間ほどのアイシングをくり返します。このときは、氷で冷やしてくださいね。(湿布では、患部の温度を下げることができないんです。)
C:COMPRESSION
Cは圧迫。
捻挫してしまった場合、本来は足首をしっかり固定して支えている靭帯(じんたい)が壊れてしまいます。それで、足首がふらふらと不安定になったり、傷む方向に勝手に向いてしまったりするんです。
そのために、早い段階で足首を引き締めて圧迫し、固定することが大事になります。
E:ELEVATION
Eは、持ち上げること。
指を切ってしまったとき、「上に指をあげて!」と言われたことはありませんか?
このような、炎症を起こしているとき、怪我している部位を上心臓よりも上に挙げると、症状がはやく治まるんです!足首が腫れていたむときは、寝ているときに足を上の方に挙げると良いですね。
いかがでしょうか?足首が腫れたときの応急処置、RICEはお分かりいただけましたか?自分が怪我したときも、まわりにいる人の足首が腫れてしまったときにも使える方法です。
ぜひ覚えてみては?
足首が腫れてしまう原因や考えられる症状は何?!
腫れているあなたの足首。痛みはありますか?中には、足首が腫れているけれど、痛みはまったくない、ということもあるんです。
足首が腫れてしまう原因は、ひとつではありません。一緒に見てみましょう!
骨折
足首の外側が腫れている場合は、外果(がいか)骨折と言います。
外果には、前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)、踵腓(しょうひ)靭帯、後距腓靭帯がついているので、足首を内側に強くひねってしまった場合、この3つの靭帯を損傷するか、骨折するか、ということが起こります。
また、内側が腫れている場合は内果(ないか)骨折。外側に向かい強くひねると、内果についている三角靭帯を損傷したり、骨折したりします。
外反母趾(がいはんぼし)
外反母趾は、きっと聞いたことがありますよね!
足の親指の付け根が、内側に曲がり、くの字のようになってしまいます。足に負担をかけすぎることが原因です。
親指付け根が変形するだけでなく、足首に腫れや痛みといった症状を引き起こすことも考えられます。高さのあるヒールのシューズを履くよりも、横幅が広く、高さのない、弾力性のあるシューズを履くと、外反母趾は防ぐことができますよ!
腱鞘炎(けんしょうえん)
「足首の内側が腫れて痛い!」
という人はいませんか?そんなあなたは、腱鞘炎になっているかもしれませんよ!腱鞘炎で腫れや痛みが出る場合は、足を使いすぎている可能性があります。
もしもハードな運動をしているのなら、少しお休みした方が良さそうですね。
偏平足(へんぺいそく)
偏平足も、聞いたことがある言葉かもしれませんね。足の裏の、土踏まずがない足の形のことで、日ごろの運動不足が原因と言われていますよ。
「土踏まずがないだけで、どうして足首が腫れるの?」
と思ってしまいますよね。実は、土踏まずがないと、地面を踏んだとき、足の裏全体に衝撃が伝わるんです。加えて、かかとや足の指、くるぶし、足首にも衝撃が伝わり、腫れや痛みがあらわれます。
骨折していなくても、足首が腫れてしまう原因はこれだけあります。
女性のファッションでは、ヒールのあるシューズは基本ですが、中でも「足がキレイに見えるのは8cm以上のヒールじゃないと!」と、高さのあるシューズばかり履いてしまう人、休みの日は家でゴロゴロ、ゆっくりするのが好きな人、はたまたハードすぎるくらいの運動をするのが好きな人。
それぞれ、足首が腫れやすいと言えますよ!
参考:足の甲が異常に腫れてきた!コレって骨折?応急処置の方法
これって何?!足首がブヨブヨしている!
足首が腫れているだけでなく、なんだかブヨブヨした感じになっていませんか?
実はこれ、心配した方が良いこともあるんですよ!
このブヨブヨ、一体何なの?!
ブヨブヨの正体は、滑液胞(かつえきほう)の炎症かもしれません。
ひじやくるぶしのような、関節の骨が出ている部分は、骨と皮膚の間に滑液胞という袋が存在します。薄く、平たい袋です。滑液胞の中には、滑液が入っていて、骨と皮膚がつっかからず、滑らかに動くようにするクッションの役割をしています。
炎症が起こって、滑液胞から滑液が漏れ出しすぎているからなんです!
心配した方が良い?!
足首などの骨が出ている部分なら、滑液胞の炎症はどこにでもできるかもしれません。
炎症の中には、細菌感染やリウマチによるものもあるので、「まあ、そのうち治るでしょ!」と簡単に考えるわけにもいきません。ブヨブヨしてても、痛みがそれほど出ていない場合は、まず腫れている部分を冷やすこと。そして安静にしていれば、自然に治るでしょう!
もしも広範囲にわたってブヨブヨしている場合は、整形外科を受診することをおすすめします。治療として患部を固定、鎮痛剤が処方されるのが一般的です。
あまりにもブヨブヨしている部分が大きかったり、感染症の疑いがある場合は、滑液を針で抜いたり(抜くときに痛みがあることも…)、滑液の中身を検査することもあります。
悪化してしまうと、滑液胞自体を取り除く手術をしなければならない場合もあり得るので、早いうちに診察を受けるようにしましょう!
二度とブヨブヨにならないために
滑液胞炎は、治っても繰り返し腫れることが多い病気なんです。同じ場所が何回も腫れてしまうことを避けるためにも、無駄なくるぶしの圧迫や摩擦を減らすように努めましょう!
あぐらや正座など、常に同じ姿勢を続けることで、関節が圧迫されて痛みが出たり、滑液胞炎になりやすいと言われていますよ!
長い時間、関節を酷使することは控えましょうね。
日本人の私たちには、正座をするのはめずらしくないことですよね。また、あぐらを組むこともよくあると言えます。
そのような習慣が、滑液胞炎の原因となり、足首が腫れてしまいます。気をつけなければいけないことが、たくさんありそうですね。
まとめ
急に足首が腫れる原因は、ひとつではありません。
もちろん、スポーツをしていて骨折してしまった、という場合にも腫れることが考えられますが、外反母趾や偏平足など、腫れている足首には関係がないように思える部位の以上によって、足首の腫れが引き起こされることがあるのです。
腫れに気づいたときの応急処置は、RICE!思い出して、4つの処置を実践してみてくださいね!足首の腫れが、ブヨブヨしている場合は、早めに受診しましょう。
最悪の場合、滑液胞摘出(除去)という手術が必要になる場合がありますよ!
スポーツの前に必ず準備運動をしたり、ヒールの高い靴は避ける、正座は必要なとき以外しないなど、普段の生活でも気をつけるようにしましょう!
参考:足の甲を骨折した時の完治までの道のり。日常生活はどうなる?