夏。思いっきり海で遊んで、日焼けすることはよくありますよね。やり過ぎてしまったことはありませんか?
「焼けすぎて、ヒリヒリする!それに痛い!」
なんて日焼けは、要注意です。もう少しで、水ぶくれができてしまう手前かも…!最近は紫外線の量も多いので、日焼けも前よりも重症になりやすいんですよ!
「え?日焼けで水ぶくれって、まるでやけど!」
と思った方、その通りなんです!
目次
日焼けの水ぶくれ、痕を残さず治すには?!
日焼けで水ぶくれができるのは、やけどと同じ、と先ほどちょっとお話ししましたよね。
やけどと同じように、重症度は3段階に分かれています。
- 1度熱傷:皮膚がヒリヒリして、赤くなるやけど。一般的なやけどはこのレベルです。
- 2度熱傷:皮膚の奥まで熱傷が起こり、強い痛みがあります。水ぶくれもでき、痕が残ります。
- 3度熱傷:皮膚全体がダメージを受けています。ケロイド状の痕が残ることもあります。
日焼けは、上記の1度~2度にあたりますが、2度以上の熱傷では、痕が残ってしまいます。
「痕が残るなんて、絶対いやだ!」
と思う人は多いのではないでしょうか。日焼けの痕を残さずに治すには、どうしたら良いのでしょう?これから、お話ししていきますよ!
水ぶくれは、とにかく冷やせ!
日焼けして水ぶくれができてしまったときの応急処置は、とにかく冷やすこと!この処置が一番大事なんです!
冷やすときは、できるだけ流水で、10~30分間冷やすようにします。そうすることで、清潔な水で冷却でき、水温がぬるくもなりません。
気になるかもしれませんが、水ぶくれを破る(潰す)のはNG!潰した傷口から細菌感染を起こすと、痕が残ってしまいますよ!
もし、破れてしまったら…
注意していたのに、水ぶくれが破けてしまったら、水道水でしっかり傷口を洗い流します。その後で、軟膏を塗ったラップを、患部に当ててやさしくカバーしましょう。
このとき使う軟膏は、白色ワセリンが最適ですよ!これで、患部を清潔に、そして乾燥させずに保存することができるんです(モイストヒーリングといいます)。
ラップ療法はコチラの記事でも詳しく書いていますよ→擦り傷を傷跡なく治す方法はラップするだけ?その方法とは
患部を乾かさないようにすると、痛みを減らすことができ、痕も残りにくくなります!
このときの注意点は、1日1回、必ず流水で患部を洗い流して清潔にすること。乾燥していない湿った場所は、細菌の大好きなところです。感染しないよう、常にキレイにしましょうね。
せっかく処置したのに、さらに日光を浴びせるのはタブー。日焼けしたあとの肌は、刺激に弱くなっているので、日傘などで日差しを浴びすぎないようにするのも大切です。
また、応急処置ではどうにもならない場合は、すみやかに皮膚科を受診しましょう。
水ぶくれは、やけどの症状です。しっかり流水で冷やすこと、傷口から感染しないよう清潔にすること。これを守れば、痕を残さず治すことができますよ!
日焼けで困ったら、〇日以内に皮膚科へ!
日焼けによる症状で困ったときは、迷わず皮膚科へ行きましょう。
皮膚科なら、そのときのあなたの日焼け状況に合わせた薬を保証してもらえますよ!
皮膚科は3日以内に!
日焼けをしてしまった場合、自分でケアする場合でも、病院で治療を受ける場合でも、3日以内に行うことが重要です!紫外線を浴びたあと、メラニン色素が定着するまで72時間、つまり3日。
メラニンは、シミやそばかすをはじめ、水ぶくれの痕のような傷跡に付く色。定着する前に、しっかり日焼け治療を行うのが効果的なんです!
重症のサンバーンが起こっている?
「皮膚科に行こうかな」
と思う症状が出ているのは、重症のサンバーンが起こっているから、と考えられています。サンバーンは、和訳すれば日焼けなんですが、医学的には日光皮膚炎という紫外線によるやけどを指します。
みずぶくれができたり、ヒリヒリしたり痛かったり。真っ赤になったり、皮がむけたりするのも、サンバーンの症状なんです。
このような症状に対して、皮膚科ではステロイドの塗り薬や消炎鎮痛薬、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などが処方されて、皮膚の炎症を抑える治療をします。炎症がひどく、塗り薬では不十分であれば、ステロイドの錠剤を内服することになることもあるようです。
サンバーンの判断基準とは
日焼けは、軽度であってもヒリヒリすることはあるもの。
そこで、病院に行った方が良いサンバーンの症状なのかどうか、見分けるポイントをお話しします。
水ぶくれがあるかどうか
水ぶくれがあるのは、サンバーンの中でもかなり重症です。
すぐに皮膚科を受診するべき症状ですよ!
皮膚が熱を持っている
水ぶくれまではいかないものの、夜眠れないほど日焼けして赤くなった皮膚が熱かったり、痛かったりする場合は、サンバーンの可能性が高いと言えます。
皮膚科を受診した方が安心ですよ。
軽い日焼けなら、あとで自分でケアするのも大事ですが、水ぶくれがあったり痛みがひどかったりする場合は、すぐに皮膚科に行った方が、早くキレイに治せそうです!気になる症状がある人は、はやめに診てもらいましょう!
日焼けで水ぶくれをつくらないために
ここまで、日焼けして水ぶくれができてしまったときの対処方法をお話ししてきましたが、一番良いのは、水ぶくれをつくらないことですよね。
そこで、日焼けで水ぶくれをつくらないようにするにはどうしたら良いのか、お話ししますね。
日焼け止めの塗り方、合っていますか?
「日焼け止めは、家を出る前に全身に塗ります。それで大丈夫!」
と思っている人はいませんか?これ、間違いですよ!
日焼け止めのボトルの表示をよく見てください。SPF、PAという文字が書いてありますよね。特に、SPFに注目してほしいんです!
SPFは、Sun Protection of Factorの略。SPF30など、数字も横に書いてあります。SPF30の意味は、「日焼けをするまでの時間を、30倍遅らせます」とういうこと。
日焼けするまでの時間は、人によって違いますが、15~30分が一般的です。例えば、30分で日焼けしてしまう体質の人が、SPF30の日焼け止めを塗ると、900分(15時間)日焼けが始まる時間を遅らせることができるんですね。
ということは、朝日焼け止めを塗っても、午後には効果が切れてしまいます。1度しか塗らなければ、日焼けすることは避けられませんよね。また、いくら日焼け止めを塗っていると言っても、時間が経つと効果がなくなってきます。
特に、レジャーなど長時間外にいる場合はこまめに塗り直すこと、またSPFの値ができるだけ大きいものを使うことが必須です!2~3時間おきに塗り直すのが理想的ですね。
水着を着る場合は、背中日焼け止めを塗るのを忘れないようにしましょう!見落としがちなのが唇。唇はメラニン色素がなく、紫外線に弱いんです。UVカット効果の有るリップクリームを塗ってケアすると良いですよ!
参考:やけどしてからヒリヒリと痛みが続く…痛みを止める方法は?
まとめ
日焼けで水ぶくれができるのは、やけどしているのと同じことです。水ぶくれを破らずに、流水で冷やす応急処置をすぐ行いましょう。
万が一、水ぶくれが破れてしまった場合は、傷口をきれいに洗い流し、軟膏を塗ってラップを巻くと、簡易ですがモイストヒーリングができますよ。
また、強いヒリヒリ感や痛みがある場合は、サンバーン(日光皮膚炎)かもしれません。すぐに皮膚科を受診すると、薬を処方してもらえ、速く治せるでしょう。
日焼け止めを塗ったからと言って、安心はできません。効果を持続させるためにも、こまめに塗り直すことが必要です。
SPFなどの意味を理解して、日焼けをせずに夏を過ごしましょう!
参考:低温やけどでできた水ぶくれが痛い!破った方が治りは早い?