擦り傷は自分でも気付かない内に出来てしまっている事が多いですよね、そして傷跡が残ってしまうのが特に女性は気になるのではないでしょうか?
他にも、可愛い我が子にはなるべく傷跡なんて残したくない!そんな親御さんが大多数だと思います。
今回はそんな女性や親御さんの強い味方、ラップするだけで擦り傷を傷跡なく治してしまう魔法のような方法の紹介です。
こんな方法があるなら、もちろん怪我をしないに越した事はありませんが、もう怪我も何も怖くないですね!
目次
擦り傷を傷跡なく治す方法はラップだけ?
擦り傷を傷跡なく治す方法に使用される道具は、何とサランラップです!
なかなかイメージが掴めないですよね、擦り傷と言えば傷薬を塗って絆創膏を貼るやり方がメジャーなのですが、今回使うのはサランラップ。
一体どういう風に使えばサランラップが救世主となってくれるのでしょうか?
擦り傷をラップで綺麗に治す方法
ラップ療法は非常に簡単で、手軽である事も人気の理由の一つです。方法は以下の手順で行ってください。
- 傷口をきれいに水で流して清潔を保つ
- 傷薬などは一切塗らず、すぐにラップで傷口を覆う
- 膿が出てくる場合があるので、膿が出たらその度に水で流してラップを取り換える。(※膿がなくても最低3回は一日に替えるようにする)
たったこれだけで、傷口を痕なく治す事が出来るのです。
なぜ薬にも頼らずに、ラップで巻くだけで怪我が治るのでしょうか?次項では理由に迫っていきます。
擦り傷をラップが綺麗に治してくれる理由
薬も使わずにラップで傷口を保護するだけで傷がきれいに治る理由は、保湿にありました。日本では現在も擦り傷を負ったら、傷口をきれいに洗って傷薬を塗るのが主流です。
しかし、ラップで傷口を保護する事で、傷口の乾燥を防いでくれる為、傷口が治るのを早めてくれるのです。
いつでも治る訳ではない!
しかし、このラップ療法も条件なしにどんな傷にも効くという万能性を兼ね備えている訳でもありません!
以下の事がある場合は、残念ながらラップ療法は意味を成しません。
- 怪我が深く、細菌が奥に入り込んでいる場合
- 傷の具合によって、膿が出る症状が一週間経っても全く改善されない場合
この場合、傷の深層部に進んでしまっている細菌が更に症状を悪化させる可能性があります。ラップ療法の保湿で効果を発揮するのは、あくまで表面のみに傷や細菌が留まっている時のみです。
また、傷口に膿が発生するのはこの療法の快方に向かう段階で起こる場合がありますが、その期間が1ヶ月を過ぎても全く変化なく膿が出続けていたり、傷口が変化していなければ病院へとすぐに行ってください。
ラップ療法は実は応急処置程度
そして、ここまで紹介して来たラップ療法ですが、これはあくまで応急処置でしかありません。海外の治療法を見ていると、食用のラップを使用している国など殆どありません。
海外で推奨されているのは、『ラップのように密封性に優れ、保湿を効果的にしてくれる絆創膏を使用する事』だったのです。
怪我をしてすぐにそんな絆創膏を手に入れる事は難しいと思います。まずはラップで絆創膏を買いに行くまでの間の応急処置として傷口を密封しておきましょう。
ラップ療法の工夫
さて、そんな衛生面で不安が残る事や、破れる可能性のある事で海外ではあまり推奨されていない食用ラップなのですが、工夫によっては食用ラップも十分に活用できるのです。
今回はその工夫方法や、どんな物で代用できるかも見ていきましょう。
ラップ療法を衛生的に保つ方法
ラップ療法を試していた人達は、以下の工夫を行って衛生面の問題を解決していました。
- ラップの上から包帯を巻く
- ラップの上から密封性の高いゴム手袋をする
とにかくラップに被害が及ばないように、ラップを保護する為の物をラップの上に巻き付けていたんです。
こうする事で、ラップの破損は勿論の事、衛生面でもラップが物に触れる事がないので素晴らしいアイディアだと考えられていました。
本来どんな絆創膏が理想?
では、ラップ療法と同等の効果を持つとされる絆創膏の条件を見ていきましょう。
- 密封性に優れている(※外からの水や埃、細菌を傷口に触れさせない)
- 保湿効果を持っている
最低でもこの2点をクリアしていれば、ラップ療法と同等程度の効果は得られます。
ワセリンは塗るべき?
ラップ療法を調べてみると、さまざまな乾燥させない為の工夫が紹介されています。その中でも、ワセリンを塗るという言葉をよく目にしますが、果たしてこれは効果的なのでしょうか?
答えは場合によるという何とも微妙なもの。傷口から膿も何も出ておらず、乾燥が疑われる場合は保湿の為に塗っても問題はありません。
しかし、膿が出て来てしまっている時に塗ってもほとんど効果など期待できません。それならば水できれいに膿を洗い流して、何も塗らずにラップで傷口を保護した方が良いのです。
参考:擦り傷や切り傷ができたらどうする?とりあえず消毒して絆創膏?
傷口への細菌感染のサイン
ラップ療法も上記で紹介したように万能ではありません。
ラップ療法を行っている内に、次に紹介する事が起きたらすぐに皮膚科へと行き、治療を行うようにしてください。治療が遅れると、かえって怪我の治療が遅れてしまい、傷が残ってしまう可能性があります。
細菌感染が疑われる症状
では、細菌が感染したと疑われる症状を紹介していきます。
- 傷口が熱を持っている
- 動物に噛まれた場合
- 傷の範囲が広い場合
- 浸出液(リンパ液)が出てきている場合
- 刺し傷
上記の症状の場合は、病院での治療が適切だと判断されます。動物に噛まれたとなると細菌が入るのも理解できますが、なぜ刺し傷はラップ療法に向かないのでしょうか?その理由を次項で説明していきます。
刺し傷に向かない理由
釘を打っていたり、きりなどで穴を開ける時にうっかりと指を怪我して刺し傷を作ってしまう事だって珍しくはありません。
最近はDIYが流行しているので尚更ではないでしょうか?便利なラップ療法が使えないのは不便ですが、それには理由がありました。
- 刺し傷は思っているよりも深い事が多く、正確な傷の把握が素人では難しい為
- 釘などの先端に細菌が付着して、皮膚の中にその細菌が入り込んでしまっている事がある
「これくらい平気」
「傷は浅い」
と思っていても、実は結構な深手である事が普通の打撲や切り傷などでもあります。刺し傷となると尚更ですよね。刺し傷や、傷口が深いと感じた場合はすぐに病院へと行きましょう。
恐るべき細菌感染
「たかだかかすり傷の細菌感染で大袈裟」
と思っている人もいるかもしれませんが、細菌感染を甘く見てはいけません。細菌感染して、それを治るだろうと放置していると、全身に細菌が回ってしまい、最悪死に至る事もあるのです。
たかだか擦り傷と馬鹿にせず、痛みが一週間を過ぎても引かずに傷口が一か月経っても治癒しない場合は細菌感染している可能性が高いです。
参考:擦り傷が化膿して膿んできたけど、このまま放置しても大丈夫?
まとめ
ラップ療法は怪我をしやすい子どもに使える、手軽で痕を残さない素晴らしい療法です。
しかし、その仕組みや、本当にその療法が効いているのか、そしてどんな場合に療法を中止して病院へと行かなければいけないのかを理解しておきましょう。
つい面倒からラップを替えるのをさぼってしまったり、傷口を水で洗うのを忘れてしまうのは非常に危険です。
常に傷口はきれいに、そしてなるべく膿の無い状態に保つ事を心がけましょう。また、傷口が乾燥するとかさぶたになりますが、かさぶたになったからと言ってそれを剥がすと、痕が残ってしまう可能性が高くなってしまいます。
傷口が自然に消えるまで、絶対に触れないように気を付けておきましょう。
参考:顔に擦り傷が・・どうしよう!傷跡が残らない治し方ってあるの?