喉が痛いと食事をするのも一苦労ですよね。飲み込む時にチクチク痛むと食事をしても美味しくないので、食欲がなくなってしまうことが多いでしょう。
しかし、きちんと栄養をとらないと体や免疫機能が弱ってしまい、ウイルスへの抵抗力も低下してしまいますし、体の回復力が上がらないと症状はいつまでたっても改善しないので、しっかりと栄養をとることは大変重要です。
そこで、今回は喉が痛い時にも食べやすく、喉の症状をやわらげる効果のある食事を紹介しますね。
目次
喉が痛い時でも食べやすい食事や飲み物
喉が痛い時にはいきなり固形物(形のあるもの)を無理していれるよりも、飲み物で喉を潤した方が食べやすく、食欲もわくのではないでしょうか。
喉の痛みがある時には、飲み物を先に入れることで、喉が食事を受け入れる準備をすることができ、ストレスが少なく飲み込むことができます。
そこで、ぜひおすすめしたい飲み物が生姜紅茶と緑茶です。紅茶と緑茶に豊富に含まれるカテキンには殺菌効果があるので、喉に付着したウイルスを減らして、炎症が悪化するのを防ぐことができます。
カテキンは、主に緑茶に多く含まれているポリフェノールの一種で、渋味や苦味のもととなる成分です。強い抗酸化作用や殺菌・抗菌作用を持ち、生活習慣病や肥満を予防し、細菌やウイルスから体を守る効果があります。
出典:わかさの秘密
紅茶の場合は、体を温めて免疫機能を高める生姜紅茶が断然オススメ。作り方は簡単で、紅茶に同じく殺菌効果のあるハチミツと生姜をお好みで加えるだけです。
さらに、レモンを加えても美味しいですが、喉の痛みがひどい時には、酸っぱいものは刺激となり痛むこともありますので、様子をみつつ加減して入れてください。
また、食事によっては、紅茶が合わない場合もありますので、その場合は緑茶を飲みましょう。冷たい飲み物はよくありませんが、逆に熱すぎるのもNGです。
熱すぎると喉への刺激となり、喉を覆っている非常にデリケートな組織である粘膜(ねんまく)がやけどをして、炎症を悪化させてしまいますので、人肌くらいの37℃で飲むのがベストですね。
それでは、いよいよおすすめの食事を紹介して行きましょう。
なるべく喉ごしがよく、入っていきやすいものの代表としておかゆがありますね。ただのおかゆだけでは食べづらいので、梅干しやひきわり納豆、溶き卵(熱を加えてもいいです)を入れることで、食べやすくなります。
注意するべき点は、納豆は風邪でお腹を下している時には避けること。(納豆菌は下痢に効果がありますが、原料となる大豆は消化に悪いので、腸に負担がかかり、好ましいとは言えません。)
また、梅干しに含まれる塩分とクエン酸には殺菌効果がありますが、最近市販されているものは味が良くなるように減塩されているものが多く、殺菌効果が弱いことも覚えておいてください。
梅干は昔から家庭の保存食として高い塩度(20%以上)で漬けられ、長期保存して食されてきましたが、近年は塩辛い梅干よりもうす塩に漬けられた梅干が好まれる消費傾向で、一般的に販売されている梅干は塩度約5%~12%の減塩調味タイプが主流になっています。このために塩度の高い梅干に比べると減塩している分、賞味期限は短くて、だいたい3ヶ月から6ヶ月間に設定されている物が多くなっています。
出典:和歌山県漬物組合連合会
そして、梅干しを入れる場合は、一粒くらいにとどめて、あまり食べ過ぎないようにしましょう。(すっぱいものは喉への刺激となること、また、塩分を摂り過ぎると、体の中の塩分を薄めようと水分を消費してしまうため、喉が渇いてしまうためです)
もうひとつ、食欲が無くてもサラッと食べやすいおすすめ簡単メニューは、すりおろした大根にハチミツを加えるだけのハチミツ大根です。
大根には炎症を鎮める消炎効果がある他、食欲増進効果もあるので喉が痛い時には、絶好の食材といえます。消化を促進する効果もあるので、汁ごと飲むとより効果的です。
ハチミツを入れることで、甘くなり飲みやすくなりますし、ハチミツの殺菌効果がさらに効果を高めます。
大根は皮の近くに一番ビタミンCが含まれているので、皮をむかずにそのまますりおろしてください。(大根おろしなら皮も気になりませんね)
また、ビタミンCは熱に弱いので、加熱しないのがベストなのと、すりおろした大根から発生する消炎効果と殺菌効果があるイソチオシアネート(鼻にツーンとくる辛味成分)という成分が蒸発しやすいので、作って10分以内をめどに食べ切ってくださいね。
※”すりおろすことでイソチオシアネートが増える”ので、大根をカットして食べるよりもすりおろした方が、断然効果がアップします。
喉が痛いのをやわらげる食事と食材とは?
一番、手軽に食べられるのは果物の梨です。梨には炎症を鎮める消炎効果、喉を潤して熱を下げる解熱効果、咳や痰(たん)をしずめる効果があります。
果物の中でも水分を多く含むので、喉が痛い時でも非常に食べやすく、症状の改善にもつながります。
あと、ミキサーで簡単にできるスムージーがおすすめです。スムージーに入れることで、喉の痛みに効果的なのは以下の食材となります。
バナナ
バナナはタンパク質やビタミン、マグネシウムを豊富に含み消化にいい万能食材で、喉の痛みを取るのに効果的です。
また、腹持ちがいいので、食欲が無い時にはピッタリの食材といえます。
りんご
りんごはミネラルや食物繊維が豊富に含まれており、中でもポリフェノールの一種である「エピカテキン」には炎症を鎮める抗炎症作用と、ウイルスをやっつける抗菌作用があるため、喉の痛みをやわらげるのに非常に効果的です。
きゅうり
きゅうりには口の渇きやのどの腫れを鎮める効果と、ほてった体を冷やす効果があります。
皮はむかずにそのままミキサーにかけた方が、栄養が高いのでおすすめです。ただ、体を冷やす効果があるので、あまり多く入れすぎず、飽きてきた時のレパートリーの1つとして使いましょう。
水菜
スムージーの定番である水菜には抗菌作用があるので、飲みやすく喉に付着したウイルスを除去する働きがあります。
また、ほうれん草と違い、アク抜きをせず水洗いしてそのまま使えるので調理が非常に楽な食材です。
さらに、水分を沢山含んでいるので、ドロドロとせずに、スッキリと飲み干せるので、ほうれん草よりも断然スムージーに向いています。
キウイ
キウイには果物の中でも豊富にビタミンCが含まれており、体の免疫機能を高めてくれる効果があります。ビタミンCには疲労回復効果やストレスを解消する効果もあり、ダメージを受けた喉と体の回復を早めてくれるのでおすすめです。
スムージーを作る時の注意点ですが、果物は冷やしたり凍らせたりせず、常温で使いましょう。冷えた飲み物は体の免疫機能を低下させるので、喉の痛みを早く治すためにひかえてください。
リンゴや梨など水分を多く含むものを多めに入れることで、のどごしが良くなり、飲みやすくなります。
喉が痛い時に食べない方がいい食材とは?
喉が痛い時に刺激となるものは厳禁です!特に、辛いもの(唐辛子やわさび、スパイス類)やお酢などの酸っぱいものは喉を刺激し、炎症を悪化させてしまうので絶対にさけましょう。
そして、脂っこい食事や炭酸飲料、アルコールやタバコも喉への刺激となるのでひかえることと、冷たい飲み物や食べ物は免疫機能を低下させるので我慢してくださいね。
見逃しがちなのが、フランスパンなどの固いパンやナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、くるみ等)などの硬くて飲み込みにくいものです。
喉が痛いときは、硬いものは飲み込みにくいので、むせてしまったり、場合によっては咳が止まらなくなり吐き気につながる可能性もありますので、極力硬い食べ物は避けましょう。
まとめ
喉が痛い時には、食欲がなくなってしまうことが多いですが、無理をせずに少しずつでも喉に優しい食事をとり、必要な栄養素を体内に入れて、体の機能を高めてあげることが早く喉の痛みを治すための近道です。
また、刺激が多いものは極力とらないようにするのはもちろんのこと、ハウスダストや排気ガスを吸わないようにマスクをすることも効果的な方法ですので、ぜひお試しください。