夜中に吐き気があって、目が覚めたことはありませんか?
気持ち悪いうえ、眠りを妨げられて、がっかりしますよね。
でも、夜中に吐き気が現れるのは、単に食べ過ぎたからことが原因というわけではないようです。あなた自身の生活習慣が原因になっているかもしれませんよ…!
目次
夜中に突然の吐き気が起こる原因とは?!
その原因は食道が痛み、炎症を起こしていることかもしれません!
夜中に吐き気の原因は胃酸?!
胃酸は、胃に入ってきた食べものを分解するために、1日に1.5~2.5Lも分泌されていると言われています。食べてきたものを消化分解して、腸での栄養吸収の手助けをしているんですよ!
しかし、胃酸は、栄養の吸収を助ける作用や殺菌作用だけでなく、金属を溶かしてしまう作用のある強力な酸です。体の中で何らかの不具合が起こったら、自分の内臓すら溶かしてしまう可能性があるもの。それが胃酸なんですね。
私たちの体は、そのことをちゃんとわかっていて、本来は胃粘液も同時に分泌し、胃の内部を守っています。
しかし、ストレスや病気などで、胃酸と胃粘液の分泌量のバランスが崩れてしまうことで、夜中に吐き気を引き起こすことがあるんです!胃粘液によって胃が守られなくなると、そのほかの臓器にも害が及びます。
逆流性食道炎
先ほどお話ししたように、胃は、強い胃酸が分泌されても、胃粘液で胃を守るはたらきがあります。
しかし食道は、残念ながら胃酸に耐えるための機能を持っていないんです!普段は、胃とのつなぎ目の下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)が、胃酸が逆流しないようにする働きを担っています。
食道括約筋が、うまく胃酸の逆流をブロックできなかったら、どうなるのか、想像できますよね。食道に胃酸が流れ込み、粘膜を荒らして炎症を起こします。
それが、吐き気につながるんですね。
十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)
胃酸分泌が比較的活発な、20~40代の男女に多く発症すると言われている病気です。
ストレスなどの影響で、自律神経のバランスが崩れて胃酸の分泌が過剰になると、十二指腸にまで胃酸が流れこみ、引き起こされると考えられています。十二指腸も、食道と同じように酸には弱いんですね。
こんな病気を引き起こす習慣とは?!
晩ごはんを食べた後、すぐに横になってしまう癖はありませんか?食後は、食べたものを消化するため胃酸の分泌が一番活発です。
たくさんの胃酸が分泌されているときに横になってしまうと、胃と十二指腸の高さが同じになり、胃酸が流れ込みやすくなってしまいますよ!食後は、最低でも1~2時間をおいて、横になるようにしましょう。
とはいえ、仕事柄、毎日帰りが遅く、すぐ寝るという人もいますよね。その場合でも、多少の時間をおいてから寝れば、少し改善が期待できます!
夜中に吐き気が起こる原因は、食べ過ぎてしまったことももちろん考えられますが、それ以外に病的な理由もあったんですね!このような病気にならないために、どうすれば良いのでしょう?
これから、お話ししますよ!
夜中に吐き気を起こす病気にならないために
逆流性食道炎や十二指腸潰瘍の原因は、酸に弱い部分に、胃酸が流れ込むことにありました。
食道や十二指腸を守るためには、どうすれば良いのでしょうか?どちらも、食生活に関係がありましたよ!
逆流性食道炎の対策は?
油ものを避ける
脂肪分が多い物を摂取すると、胃酸が多く分泌されますよ!
唐揚げや生クリームたっぷりのケーキなどは、避けるようにしましょう。
たんぱく質が多いものに注意!
ハムやベーコンなどの脂身の多い肉類、大豆、卵やたらこなどは、たんぱく質が多く含まれています。
このような食品を摂取することで、症状が悪化する可能性が高いため、注意が必要ですよ!
消化の悪いものもNG
煮豆やチョコレートなど甘みが強いものや、食塩の多い漬物など、生キャベツ、ゴボウやキノコなどの食物繊維が多いもの。これらは、すべて消化が悪いものに含まれるんです!
消化の悪いものを食べてしまうと、体は胃酸を多く分泌して消化しようとします。過剰に分泌された胃酸が、食道に逆流してしまうかもしれないので、できるだけ控えましょうね。
トマト
これはとても意外なんですが、トマトは逆流性食道炎を悪化させると言われている野菜です!
ダイエットや健康のために、毎日食べる人もいるかもしれませんが、逆流食道炎の場合は避けるようにしましょう!
いかがでしょうか?そのほか、香辛料が効いて刺激が強いもの(辛い、すっぱいなど)ものは、控えた方が良いと言われています。飲み物では、カフェインを多く含む飲み物やアルコールも避けるのが良いでしょう。
大好きな食べものが、避けるべき食品になっていた人もいるのでは?逆流性食道炎をよくするためには、大切なことなんです。
十二指腸潰瘍の対策は?
魚介類
タコ、イカ、貝類などは、たんぱく質が多く固いので、消化が悪いと言えます。
加熱してやわらかく調理したものなら食べても問題なさそうですが、生で食べるのは厳禁です!その他、逆流性食道炎で控えた方が良いものは、基本的に十二指腸潰瘍でも避けるべきものに挙げられています!
喫煙もNG!
タバコを吸うと、吸った煙が解けて粘膜を直接荒らすだけでなく、血液を減らして潰瘍を治りにくくするんです!
また、再発の可能性もあるので、この機会に禁煙するのがベストです。
食べてすぐ横になる習慣をやめることを含め、食生活を改善することで、逆流食道炎や十二指腸潰瘍を治せるようです。
カフェインやアルコールなど、身近で大好きな人もいますが、どこかで改善しなければずっと夜中の吐き気に悩まされ続けることになってしまいます。最悪の場合には、ほかの病気に進行する、なんてことになりかねないんです!
吐きそうなとき、どうすれば良い?!
吐き気がしたとき、ついつい我慢していませんか?
眠りを妨げる吐き気は、吐いてしまった方がスッキリしますよ!また、それが最良の対処にもなるんです。
すぐに解決するには?
吐き気は、体に必要のない物を体外に出そうとしているということです。その体の反応に逆らわず、吐いてしまうのが、吐き気を解決する一番早い方法。
職場や学校ではやめた方が良いかもしれませんが、夜中なら自宅にいるはず!自宅なら、吐いても問題がないのでは?
吐きたいけれど、吐けないとき
吐きたいけれど、えずくばかりで吐けない、という場合は、水(コップ2杯ほど)を飲むと良いですよ!
水を飲むと、胃の中身の量が増えるので、吐きやすくなるんです!吐いたあとの気持ち悪い感じも、軽減されます。
今まで、我慢していませんでしたか?
「吐きたくないな…」
という気持ちはわかりますが、吐き気を解消する一番の方法は、吐いてしまうことなんです。吐いた場合は体の水分が失われているので、水分補給を忘れずにしてくださいね。
まとめ
夜中に吐き気が襲ってくるのは、逆流性食道炎や十二指腸潰瘍などの病気になっている可能性があります。
どちらも、胃酸が過剰に分泌されるのが主な原因なので、すぐに受診して処方薬をもらうようにしましょう。この2つの病気は、食べるものによって悪化することがあるので、日々の食事により気をつけることも必要ですよ!
また、「吐き気があって起きてしまった、気持ち悪い」という場合は、吐いてしまう方が楽になることがありますよ。吐き気の原因になっているものをすべて体の外に出してしまうのが、一番簡単で速く解決する方法です!
参考:吐き気・嘔吐がある場合の食事は何が良い?胃に優しいメニューレシピも