誰でも一度は喉がイガイガして、唾(つば)を飲み込むだけでも痛いという経験があるのではないでしょうか。
原因は風邪や他の病気だとしても、何かを飲み込むと喉(のど)が痛いという状況になると非常にストレスを感じ、仕事や家事もはかどらないばかりか、睡眠不足にもなってしまいます。
そこで、今回は、一刻も早く喉の痛みを和らげる対処法をご紹介いたします。
目次
飲み込むと喉が痛い状況を和らげるには温かい飲み物を
唾を飲み込むと喉が痛いという場合には、原因を考えるより症状を和らげることを優先したいもの。
常に喉が痛いとイライラしてしまい、思考回路も上手く働きませんよね。喉の痛みに効果的なのは、とにかく温かい飲み物を飲むことです。
温かい飲み物を飲むことで、粘り気がある頑固な痰(たん)が詰まっている場合には、熱で柔らかくなるので下に流れていきやすくなりますし、血行が良くなるので、体の代謝(たいしゃ)がうながされ、免疫機能が高まります。
その他にも重要なポイントがありますので、詳しくご紹介しますね。
緑茶や紅茶が特に効果的
殺菌作用がある緑茶や、抗酸化作用のある紅茶をホットで飲むことで喉の痛みをやわらげ、症状を改善することができます。
緑茶に含まれるカテキンに殺菌作用があることは有名ですが、紅茶にはカテキンの他にテアフラビンという成分が入っており、非常に高い抗酸化作用があるので飲み込むと喉が痛い症状を和らげるのに大変有効です。
テアフラビンは強力な抗菌作用があります。カテキンと同じように抗酸化力が強く、動脈硬化など生活習慣病の予防やシミなど老化の抑制に効果があるとされています。また抗菌・抗ウイルス作用も確認されています。
引用元:わかさの秘密
紅茶なら、砂糖は入れずに同じく殺菌効果のあるハチミツを入れることでさらに飲み込むと喉が痛い症状を改善するのに効果を発揮するでしょう。
しかし、注意して欲しいのは、紅茶や緑茶の体の代謝を高める働きの中には、利尿作用(尿が出やすくなる)もありますので、トイレにいけない時には飲み過ぎないようにして下さいね。
緑茶うがいで症状の悪化を食い止める
帰宅後、または家にいる時でも痛みがひどい時には緑茶やうがいをすることで、症状をやわらげることができます。
うがいに使う緑茶は出がらしでかまいませんので、少し抽出時間を長めにして作り、うがいしやすい温度まで冷ましてから、ペットボトルなどの容器に入れて冷蔵庫で保存するのがベストです。
緑茶を常温で置いておくとすぐに悪くなってしまいますし、冷蔵庫で保存する場合でも2、3日で使い切ってください。
もちろん紅茶でうがいすることも効果的ですので、お好きな方を選んでうがいをしましょう。
うがいの仕方の注意点
気をつけたいのは、うがいをする際いきなり上を向いてガラガラうがいをしないこと。
口の中には細菌が常に繁殖していますので、上を向いてうがいをしてしまうと、細菌を全て飲み込んでしまい、喉にダメージを与えてしまいます。
うがいをする際は、まず、口の中に水を含みくちゅくちゅと口内を洗い一度吐き出してから、上を向いてガラガラうがいをして下さい。
飲み込むと喉が痛い症状を改善する生活習慣
飲み込むと喉が痛いというのは、喉が炎症を起こしているということなので極力負担をかける行為しないようにしましょう。
外出する時には必ずマスクをすることで、ウイルスや車の排気ガスを吸うことをさけ、部屋が乾燥している場合にはよく加湿をすることで、喉の乾燥を防ぐことができます。
マスクは鼻まで覆う少し大きめの顔にフィットするタイプにして下さい。全体をカバーできるものでないと、隙間から外の空気が直接入ってくるので効果が半減してしまいます。
そして、アルコールや炭酸飲料、辛いものなどの刺激となるものもひかえましょう。冷たい飲み物も喉が痛い時にはなるべくひかえた方がいいですね。
体が急激に冷えると血行が悪くなり、ウイルスや細菌対する免疫機能が低下するので、喉が炎症を起こしてダメージを受けている時は、ガードする力が弱くなっていますので、免疫機能が低下すると、ウイルスなどが侵入しやすくなってしまいます。
でも、どうしても飲みたい時は、ゆっくりと時間をかけて飲んで下さい。
ゆっくり飲むと急激に体温が下がるのを防ぐことができるので、それほど、免疫機能が下がることはありませんが、どちらにせよ、なるべく常温か温かい飲み物を飲むことをおすすめします。
喉が痛い症状を引き起こす病気はこれだけある
喉は粘膜(ねんまく)という常に湿っている膜(まく)で覆われているのですが、皮膚と違い刺激に弱いので乾燥や、声の出しすぎ、または、辛いものなどの刺激物、ウイルスの影響でダメージを受けやすく非常にデリケートなので、すぐに傷ついてしまいます。
その他にも、風邪はもちろんのこと、喉の乾燥が原因でなっている場合や、声帯ポリープや喉頭がんなど、深刻な病気が関係している場合もありますので、あまりにも長期に渡る場合には病院で検査を受けて下さい。
チェックしやすいように、代表的な3つの喉の痛みを引き起こす病気や原因について解説していきますね。
喫煙によるダメージ
タバコが体の害になるのは言うまでもありませんが、タバコの煙は熱をもっていますので、それが長時間連続して粘膜に当たることで、粘膜が乾燥してウイルスなどに感染しやすくなり、喉の炎症を引き起こす原因となります。
また、タールやニコチンは有害で刺激となるので、口や鼻から大量に吸い込むことで、呼吸器系(外呼吸をするための臓器)に悪影響を与えてしまうのです。
呼吸が荒くなると口で息を吸うことが多くなり、喉に直接外からの空気が当たるので、排気ガスなどの有害物質やハウスダストが喉の粘膜を刺激して、炎症を起こしてしまいます。
現在、喫煙をされていて、喉の痛みがずっと治らないという方は、ひょっとするとタバコの煙が原因となっているかもしれません。
声帯ポリープ
声を出すために必要な声帯が炎症を起こして”できもの”ができることで、常に喉に違和感が残り、”できもの”が大きくなってくると声も出にくくなってしまいます。
喫煙やアルコールの飲み過ぎで喉に負担がかかることが原因なのですが、自分で診断することは難しく、病院に行って内視鏡で検査しないとわからないので非常に怖い病気です。
声を出すときに”つっかかる感じ”がしたり、大声を出すと喉が腫れて痛みがともないます。
声帯ポリープは悪化すると手術が必要になるので、喉の痛みが長期間続くようなら、病院で検査しましょう。
扁桃腺の腫れ
口蓋垂(こうがいすい)いわゆる、のどちんこの両脇にある膨らんだ部分を扁桃腺(へんとうせん)というのですが、扁桃腺が腫れると食べ物などを飲み込む時に痛みを感じるようになります。
発熱や寒気、または関節の痛みという非常に風邪に似た症状ですが、やっかいなことに風邪が原因で免疫力が落ちて、扁桃腺が腫れることが多いので風邪が治った後も喉の痛みが引かないようなら再度、病院で検査することをおすすめします。
扁桃腺が炎症を起こして腫れている状態を、扁桃炎(へんとうえん)または、扁桃腺炎(へんとうせんえん)と呼び、症状が悪化してくると急性扁桃炎と呼ぶので、病名がややこしいですが、抗生物質やうがいによる喉の殺菌で治る病気です。
まとめ
唾を飲み込むと喉が痛い時には、無理をしないでまずは温かい緑茶や紅茶を飲み、痛みをやわらげてからマスクで外からの刺激から喉を守りましょう。
中には、深刻な病気が原因で起こっているケースもありますので、早めに病院に行きお医者さんの診断を受けることで、悪化して長期間の通院や、手術を受けるのが必要になる前に治してしまいましょう。