女性は貧血になりやすいと言いますが、もうひとつ気になるのが体質です。実は貧血になりやすい体質があるんです。では、その原因に遺伝は考えられるのでしょうか。
意外と貧血は奥が深く怖いもので世間一般に知られていないこともたくさんあります。そういった知識を身に着けておけば貧血の改善に繋がったり効率良く治していけたりと、いざという時に役立ちますよね。どんな知識も無駄になることはないんです。
貧血になりやすい人って、どんな体質?
貧血になりやすい体質は実際にあります。そういった体質を持っている人のことを貧血体質と呼びます。では、どういう体質の人が貧血になりやすいのでしょうか。わかりやすく箇条書きにしてみます。
- 鉄分の吸収率が悪い人→鉄分不足は貧血の代表的な原因ですよね。そのため、鉄分の吸収率があまり良くない体質の人は貧血になりやすいんです。どんなに鉄分を摂取してもなかなか吸収されないのですから、他の人より多く鉄分を摂取しないといけません。
- 胃腸が弱い人→日本人は胃腸が弱い、とはよく言われていることです。確かに日本人は胃腸が弱いことが多いですよね。緊張するとお腹が痛くなってしまったり、下痢をしてしまったり。それと貧血がどう関係しているのかと言いますと、先にも書いた吸収率の問題です。胃腸が弱くすぐ疲れてしまう体質ですと鉄分だけでなく栄養の吸収がすべて悪くなります。
- 経血量が多い人→「生理が重い女性」と「生理が軽い女性」って、いますよね。経血量が多い体質であれば、そのぶん貧血になりやすくなります。生理が始まったら鉄分を多めに摂取していくなど工夫が必要になってくるでしょう。
- 冷え性の人→冷え性は血行を悪くするため貧血になりやすくなります。ただ、貧血が先で冷え性があとから起こっているのか、冷え性が先で貧血があとから起こっているのか、そのあたりの判断が難しいところです。
そういう体質になる原因は?遺伝が関係している?
鉄欠乏性貧血の場合、そのまま遺伝するということはありません。ただ鉄欠乏性貧血ではない貧血ですと遺伝する可能性が考えられるんです。貧血の種類もひとつではないということ、みなさんは知っているでしょうか。
鉄欠乏性貧血というのは一般的な貧血で、鉄分が足りなくなって起こる貧血です。これはいわば後天性ですので遺伝することはないんですね。
ですが貧血にも先天性のものがあるんです。それは「溶血性貧血」「再生不良性貧血」と呼ばれるもの。溶血性貧血というのは赤血球が壊されてしまうために貧血となります。再生不良性貧血は骨髄機能が低下するため造血機能も低くなってしまうんです。ただ溶血性貧血の場合、先天性でなかったとしても激しい運動で起こることがあります。
それから“体質”の遺伝にも注意しましょう。鉄欠乏性貧血は遺伝しなくても“胃腸が弱い”という体質が遺伝すれば、鉄欠乏性貧血になる確率が高くなります。鉄欠乏性貧血の場合、そのものが遺伝することはなくても原因となるかもしれない体質が遺伝する可能性はあるのです。
貧血になりやすい体質は改善できるの?
貧血になりやすい体質だから…と言って諦めてはいけません。体質って改善することができるんですよ。体質の改善は決して簡単なことではありませんが、頑張ればきっと結果が見えてくるはずです。
まずは食生活を改善して栄養バランスを整え鉄分を摂取すること。これは定番中の定番ですよね。
それから胃腸を強くしてあげましょう。強くと言うと鍛えるイメージになるかもしれませんが、優しく言うとすればケアです。胃腸に悪いところがないか検査をしたり、暴飲暴食を控えたり、冷やさないよう腹巻きをしたりホッカイロを使ったり、腹筋をして胃腸まわりの筋肉を鍛えながら血行も良くしたり…。
鉄欠乏性貧血とストレスとの関係は?ストレスを抱える女性が注意すべきことは?
また、胃腸はストレスと直結していると言って良いくらい影響を受けますからストレスをためないことも大切なんです。
まとめ
どんなに貧血になりやすい体質だったとしても、努力して改善していけば貧血とはサヨナラできます。貧血は放置して悪化すると意識を失って倒れたりすることもありますからしっかり治しておきましょう。
サプリメントや薬で貧血を治せたとしても、それは一時的です。根本的な原因である体質を改善しないと貧血を繰り返してしまいます。治しては再発し、治しては再発し…だなんて嫌ですよね。徐々に徐々にで構いませんから体質改善を頑張って下さい。
きっと体質が改善されてきた頃にはすっかり体が快適になり、気持ちの良い日々が送れるようになりますよ。