貧血の症状と胃痛が同時に起こったことはありますか?食事のあとに痛みが増すなら病気が原因かもしれません。そうでなくても貧血と胃痛は関わりがあるんです。
一見なんの関係もなさそうに思える貧血と胃痛…ですが、あまり知られていないだけで、貧血は胃痛の他にもいろいろな症状を引き起こすんですよ。
今回は貧血と胃痛の関係について深く掘り下げていこうと思います。もし当てはまる部分があって不安を感じたなら、すぐ病院へ行って下さいね。
貧血の症状として胃痛が起きることってあるの?
まずは「本当に貧血の症状として胃痛が起きることがあるのか」という点です。探してみると、貧血で胃痛に悩んでいる人は結構いらっしゃるんです。
「貧血の症状がひどい。胃も痛くてフラフラの生活をしている」「胃痛だけじゃなくてめまいもあり、吐き気もしてきた」「胃が痛い日々が続いており、強い不安を感じると貧血の症状がさらに出てくる」
貧血の代表的な症状は「めまい、頭痛、肩こり、顔色が悪い、爪の状態が悪い」ですよね。ですが胃痛など、痛みを伴う症状が出る場合もあるんです。
もし貧血の症状と同時に胃痛や吐き気も一緒に起こったら注意が必要です。特に男性は比較的貧血になりづらいと言われている体ですから、こういった自覚症状が現れたら危険信号として受け取って下さい。
食事後に痛みが激しくなるなら病気かもしれない!
貧血の症状に加えて胃痛や吐き気があり、さらに食事をしたあと痛みが激しくなるなら病気の可能性が高くなってきます。なんの病気なのかと言いますと、よく知られている「胃潰瘍」です。
胃潰瘍とは簡単に説明すると、胃に穴が開いてしまう病気なんですね。胃壁は粘膜で保護されていますが、なんらかの原因で胃酸が大量に分泌されると、この粘膜が負けてしまうんです。胃酸はどんどん粘膜を消化し、そうすると今度は胃壁を消化し始めてしまいます。
消化された胃壁はどんどんただれていって最終的に傷となり、それでも胃酸が増え続けると傷口が広がって穴となり、重たい胃潰瘍まで来ると筋肉すらも消化してしまう恐ろしい病気なんです。胃に穴が開くのですから当然、出血もします。胃潰瘍がどんどん進んで出血をすると痛みが激しくなりますし、血が流れ続けているので“貧血”の症状が起こるんです。
「なんで食事のあとに痛みが激しくなるの?」という疑問もあるでしょう。それは胃に入った食べ物が潰瘍(胃に開いた穴)を刺激するから、なんですね。痛みだけではなく吐き気を訴える人もいるんです。思い当たる節があるなら病院へ行き、胃カメラで検査してみて下さい。胃潰瘍は胃カメラを受ければ一発でわかります。
病気ではなかった場合、他に考えられる原因は?
「胃カメラを受けたけどなにもなかった」病気ではなかったのは良いことなのですが、じゃあ原因はなんなの?ってなりますよね。
貧血になると体に十分な酸素が行き渡らなくなるため、ひどくなればなるほどたくさんの症状が全身に出てくるんです。体に酸素が行き渡っていないのですから、症状が全身に出るのも納得です。
先ほども書いた通り、代表的な症状は「めまい、頭痛、肩こり、顔色が悪い、爪の状態が悪い」です。他には「疲れやすい、とてもだるい、動悸が激しい、すぐに息が切れる、いつも眠い」が挙げられます。病気と勘違いしがちな症状は頭痛を含め「胃痛、吐き気、食べ物を飲み込むのがつらく感じる」などがあります。
人によっては口の端が切れたりすることもありますので、本当に貧血は“なんでもあり”なんですね。胃痛の原因が見当たらない場合は貧血を疑ってみた方が良いでしょう。気づかないうちに貧血が進行し、重たくなっているのかもしれません。
まとめ
貧血の症状と胃痛が出たらまずは病院へ。胃カメラの検査を受け、それから血液検査で貧血かどうかも調べておいた方が良いですね。「胃カメラは苦しそうで嫌だ」と言う人もいらっしゃいますが、ほんの15分程度で終わります。
胃潰瘍は胃がんへと変わる可能性もありますから早いうちに治してあげて下さい。それから、重度な胃潰瘍でなければ薬を飲み続けるだけで治せてしまいます。昔と比べて治療も簡単になっていますので思い切って検査を受けて下さいね。
胃潰瘍ではなく、ひどい貧血なら貧血を治しましょう。ひどい貧血となると食生活の改善だけでは難しくなってきますからお医者さんに相談することも忘れずに。貧血は肌が乾燥してしまいますし、枝毛も増えますから、美容の観点から見ても良くないことなんですよ。