爪をよく見ると根本に白い部分があると思いますが、大きさは人それぞれで中には白い部分がないということもあります。
爪には健康状態が出ると言われていますが、根本の白い部分は何なのかと疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
また、白い部分ないのは健康によって関係してくるのかについて、今回は詳しく解説していこうと思います。
目次
爪の根元の白い部分の意味
爪の根元の白い部分は爪半月(そうはんげつ)と言って、作られたばかりの新しい爪で水分を多く含んでいるので、先端に比べて柔らかい部分になります。
爪は皮膚の一部が角化(硬く変化すること)したもので、原料はケラチンというタンパク質の一種なので骨ではありません。
また、爪は根本にある爪母(そうぼ)という皮膚の下に隠れている器官で作られ、徐々に上へとせり上がるように伸びていきます。
爪の白い部分は見えなくてもある
もし、目で見て爪の根本に白い部分がない場合でも、爪半月が皮膚の下にあるため爪が生え続けてくる限り、爪半月がないということはありません。
私達が目に見えている部分は爪甲(そうこう)といい、爪母で作られた爪が伸びて皮膚の上に押し出されてきた部分です。
しかし、皮膚の下にも爪はあるため、白い部分が見えないからといって爪半月がないということはなく、皮膚の下に隠れているということになります。
爪に白い部分がないと健康状態が良くないとは言い切れない!
爪の白い部分(爪半月;そうはんげつ)は遺伝によっても左右されるため、特に白い部分がないからといって健康状態が悪いということではありません。
爪のつけ根には、半月状の白い部分がありますが、これは「爪半月(そうはんげつ)」といって、これから爪になっていく部分です。「半月が大きいと健康」などと言われたりしますが、全身の健康状態には実はあまり関係がありません。
引用元/日本医師会
確かに爪半月が大きいと健康に見えるかもしれませんが、医学的な根拠はないため、爪の白い部分ないからといって気にする必要は全くないのです。
それよりも、指先に目を向けるべきで、先端の白い部分は皮膚から浮いている箇所ですから、指よりも下に広がっていると爪が浮いてきているため、保湿など丁寧にケアをする必要があります。
爪半月がある人とない人の違い
爪半月の大きさは人によって生まれつき違うので、健康状態ではなく遺伝による違いです。
ですから、爪の白い部分ないかを気にするのではなく、爪の色や形の変化を見過ごさないことが大切となります。人それぞれ爪半月の大きさは個人差があるため、人と比べる必要はありません。
そして、根本には爪を保護する薄く茶色い色をした皮膚である甘皮(あまかわ)があり、甘皮が爪を覆っている範囲によって、爪半月のサイズが変わって見えることもあるのです。
また、指によっても違いがあり、一概には言えませんが親指ほど爪半月が大きく、小指が小さいという傾向があります。
- 遺伝
- 甘皮の範囲
健康的な爪の特徴
健康な爪は透明で下にある毛細血管が透けてピンク色をしており、表面がなめらかでツヤがあります。
爪は完全に角化して硬くなると透明になりますが、ピンク色に見えるのは爪が乗っている皮膚(爪床;そうしょう)にある毛細血管が透けて見えているためです。
ですから、ピンク色の爪は健康の証と言えます。
白っぽい爪は乾燥や爪の水虫の可能性も
爪は背爪(はいそう)、中爪(ちゅうそう、腹爪(ふくそう)という3つの層が重なってできているため、乾燥によって上の層がはがれてくると白くなることがあります。
洗剤や石鹸、シャンプーには界面活性剤(かいめんかっせいざい)といって油分を強力に溶かすものが入っているため、家事や仕事で使う頻度が多いと、爪のうるおい成分が抜けて乾燥しやすいため、こまめな保湿が大切です。
他にも白癬菌(はくせんきん)というカビの一種に感染すると、爪が白や黄色に変色したり、分厚くなる爪の水虫の爪白癬(つめはくせん)という病気の場合もあるため、爪が変色している場合には注意しましょう。
栄養不足が原因で爪がいびつになる
爪の主成分はケラチンというタンパク質の一種で、ビタミン、鉄分、タンパク質が十分に摂れていないと体内で合成できないため、爪を作る原料の不足によって爪が薄くなる、白い線が入る、でこぼこになるなどの症状がでることがあります。
爪は体内でも末端にあるので、血液によって栄養が行き渡りにくいため、栄養不足になると症状が出やすい部分です。
爪は爪母(そうぼ)という根本よりも深くにある器官で作られますが、爪母に栄養がいかないと爪が伸びるのが遅くなったり、爪がいびつな形で出てしまいます。
また、栄養は血液によって運ばれるため血行不良も関係しており、姿勢の悪さやストレス、睡眠不足、疲労も血液の流れを悪くする原因になるので注意して下さい。
毎日、少しずつでも改善していき、無理のない程度の運動やストレッチを行うと血のめぐりを良くなり爪をキレイに保つことができるでしょう。
長い間パソコンの前でお仕事をされている方は猫背になりやすく、姿勢が悪いと内蔵が圧迫され血液の流れが悪くなってしまうため、定期的に背筋を伸ばし、可能なら背伸びをすると血液が全身に流れやすくなります。
また、病気や妊娠などでも沢山の栄養が使われるため、爪に影響が出やすいので特に注意しましょう。
- 栄養不足
- 姿勢の悪さ
- ストレス
- 睡眠不足
- 疲労
- 病気
- 妊娠
- 爪白癬(爪の水虫)
爪の根元の薄皮は必要!無理に削ってはいけない
爪の根本にある茶色い皮膚は甘皮(あまかわ)といい、細菌の侵入を防ぐ大切な役割があるため、ネイルケアなどで完全に除去してしまうと、炎症を起こしやすくなってしまいます。
爪は皮膚に完全に張り付いているわけではなく、爪床という爪の下の皮膚に乗っているため、根本の繋がっている部分から下に細菌や洗剤などの異物が入らないようにガードしてくれているのが甘皮です。
そのため、甘皮を除去してしまうと細菌が侵入して皮膚炎などのトラブルを起こす原因になります。
ネイルケアで甘皮除去をするリスク
ネイルケアでは一般的に甘皮除去が行われていますが、細菌への感染リスクが高くなるため、特に指先のケアには気を配り、こまめな保湿や栄養補給を行うようにして下さい。
甘皮除去で全て切除してしまうと、爪の根本が無防備になってしまうため、皮膚の感染症や、場合によっては爪を作る爪母が細菌に感染して、爪がガタガタになったり、薄くなってしまうこともあります。
ですから、甘皮除去には最新の注意を払うのは当然ですが、その後のケアも入念に行って下さい。
ハンドクリームなどで爪の根本にある皮膚を保湿して健康な状態を保ち、ビタミンや鉄分は特に不足しがちなので積極的に摂るようにしましょう。ビタミンは緑黄色野菜に多く含まれ、鉄分は納豆や豆乳などの大豆製品や赤身の肉、魚にも含まれています。
そして、爪の状態が良くない時には、甘皮を除去すると影響が特に出やすいので、期間を開けて爪が回復するのを待って下さいね。
参考:巻き爪の矯正は自分でできる!今スグやっておきたい方法は?
まとめ
爪の根本にある白い部分は爪半月といい、大きさは遺伝による要素が大きく、小さいから不健康という医学的な根拠はありません。
健康な爪は透明でツヤがあり、下の皮膚の毛細血管が透けてピンク色をしていますが、乾燥や栄養不足になると、白く変色したりもろくなるので注意しましょう。
爪の根本にある茶色の薄い皮膚は甘皮といい、細菌の侵入を防ぐ大切な役割があります。