このテーマをご覧になった方は、「水をたくさん飲むことって体に悪いの?」と少し不安になった方もいるのではないでしょうか。

 

ダイエットの方法でよく知られている「水をたくさん飲んで空腹感を満たす」方法などは、今や皆さんの潜在意識に刷り込まれているほど有名な話ですよね。

 

水そのものは悪いものではありませんので、安心してください。しかし、その飲水量によっては体に起きて欲しくない症状が現れてしまう可能性があるのです。

 

皆さんは、毎日どのくらい水分を取っているでしょうか?

 

たまに、ダイエットで水を飲む方法を実践している人は「1日2リットルを飲む」と決めて飲んでいる方もいるかもしれません。しかし、私たちの身体は脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分で、摂食・摂水の調節を受けています。

 

ですので、「飲みたい」という体が欲するサインに合わせて水分量が決まってくる…そういうメカニズムなので、飲んだ量がどのくらいかを把握できていないのは自然の話なのです。

 

そこで、今回は一体どのくらいの量を飲めば水分の摂りすぎなのか?そして、1日の理想の水分量どのくらいなのか?を詳しく解説していきますね。

 

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水分の取りすぎは要注意!

水分 取りすぎ

体にいいものでも、取りすぎは体内のバランスを崩す原因になってくることは、皆さんもお気づきかと思います。

 

しかし、最近よく目や耳にするのは、「脱水にならないよう水分をしっかり取りましょう」という掲示ですよね。取りすぎては良くないけど、取らなければ脱水になるんでしょう?という声が聞こえてきそうですね。

 

まずは、最近よく目や耳にする「脱水」について、しっかり知識を身につけていきましょう。

脱水はなぜ起こる?

脱水というのは、字のごとく必要な水分量が体内から失われている状態です。

 

人間の身体は60%が水分でできています。このうち、約2%が失われても脱水になってしまうんですよ。人間は、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と言って、何もせずにただ寝ているだけでも1日約900ml〜1.5Lの水分が失われてしまいます。

 

脱水になると倦怠感・めまい・立ちくらみ・頭痛・嘔吐など様々な症状が出てきますし、熱中症でも脱水が原因な場合も多いので、適度な水分を取ることは必要不可欠であることは間違いありません。

 

参考:熱中症で体・手足がしびれてしまったときの応急処置と予防法

水分を取りすぎると体内で何が起こるのか?

では、水分を取りすぎると体内で何が起こるのかというメカニズムについて、解説していきますね。

 

体の中のミクロの世界では、「ナトリウム」と「カリウム」という2つの電解質が重要な役割を果たしています。体の水分は、腎臓で調節されており、このナトリウムとカリウムが一定の量となるよう随時調整されています。

 

ところが、水分をたくさん摂取してしまうことで、そのバランスが崩れて、「ナトリウム」がどんどん体内から出ていってしまうのです。体液バランスが薄くなってしまう状態になるのをイメージしてみてくださいね。

 

少し話がそれますが、こういったメカニズムを逆に利用しているのが、高血圧の方が服用する高圧剤です。このお薬は、利尿効果を高めることによってナトリウムを体内から出し、血管にかかる圧を調節することで、血圧を下げる効果が期待できます。

水分の取りすぎで起こる症状

水分を取りすぎると何が悪いのか?水分過多によって起こる症状にはどのようなことがあるのでしょうか。

 

先程の体内メカニズムで説明したように、水分量が増えるとナトリウムが体から失われ、「低ナトリウム血症」という状態になります。

 

これにより体液が薄くなることで、浮腫(ふしゅ)・脱力・けいれん発作・悪心・嘔吐・意識障害など、恐ろしい症状が現れてしまうのです。

 

さらに悪い状態に陥ると、脳神経細胞に浮腫が生じた「脳浮腫」が問題となり、頭蓋内圧亢進(とうがいないあつこうしん)と言って、脳の実質が圧迫された状態をひき起こし、重篤な神経症状を呈すると言われ、この症状は水毒症とも呼ばれています。

 

そして、水分の過剰摂取によって尿が崩れる「尿崩症(にょうほうしょう)」という疾患があるのをご存知でしょうか。

 

人間の一日の尿量は大体1〜1,5リットルになるよう、腎臓が尿量を調節してくれています。

 

しかし、腎機能が低下していると、働くはずのホルモンが働かなくなり、尿量が増えてしまうことで、必然的に多飲をきたすというサイクルが生じてしまうのです…怖いですよね。

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こうなってしまうと、口渇中枢がおかしくなってしまい、どんどん水分を取らなければならなくなる悪循環に陥ってしまいます。

 

喉が乾きすぎるという自覚症状がある場合は、この尿崩症の可能性もありますので、泌尿器系の医療機関を受診することがオススメですよ。

 

参考:銀杏の実の食べ方!意外と簡単にできる殻や下処理の方法

1日の理想の水分量

水分 取りすぎ

1日の理想の水分量は、人それぞれで違ってきます。冒頭でも、体の水分は60%だとお伝えしました。60%は、体重に占める割合ということを覚えておいてくださいね。

 

人それぞれ体重は違いますので、それを踏まえた計算をすることが最も適切です。体重60kgの方を例にして、下記の水分量を当てはめる計算を行うと、必要量が分かります。

 

  • 尿量は1,500mL/日とする。
  • 便などに含まれる水分量100mL/日
  • 何もしなくても失われる水分である15mL/日
  • 代謝水と言って食べ物を摂取するエネルギーに必要な量300ml/日

 

以上の1日に失う水分量を計算すると1日に以下の水分量が必要となります。

 

1,500(ml)+100(ml)+15(ml)×60(kg)-300(ml)=2,200ml

 

この計算式に自分の体重を当てはめてみると必要な水分量が明らかになるんですよ。是非、計算してみて、必要量を確認してみてください。

理想の水分の摂取量

理想の水分摂取量は、体内のナトリウムとカリウムのバランスを保つために重要ですので、しっかりと把握しておくことをおすすめします。

 

また、下痢や嘔吐、激しいスポーツで大量に発汗した…などで水分が普段より多く失われている場合は、先程の計算式よりも少し多めに摂取しないと脱水状態になりますので、気をつけましょう。

 

参考:水道水を沸騰させると危険!?水道水をおいしく安全に飲む方法

理想の水分補給方法

1日のうちで、「喉が渇いたな」と感じる場面はいくつあるでしょうか?朝起きた時、運動中、食事を摂っている時、入浴後などが多いのではないかと思います。

 

朝起きた時は、睡眠中に失われた水分を生理的に欲しているため、喉が渇きますし、運動中や食事、体内温度が高くなったり、発汗するなど体や内臓が動いている時はエネルギーをたくさん必要とするため、代謝が上がり水分を欲しますよね。入浴でも、運動同様に体温が上がって発汗することで水分を欲します。

 

その都度、適量の飲水を摂取することが大切です。

水分は水が一番良い?

基本的には、水には希釈・解毒・発汗・解熱効果があり、取りすぎなければ不純物の少ない飲み物として適していると言えます。

 

今は、ミネラルウォーターを摂る方が多いと思いますが、水のタイプによっても値段が様々ですよね。

 

例えば、水素水と呼ばれるアンチエイジング効果が高いとされる飲料(科学的根拠はないそうですが・・・)は、200円前後と高額ですが、疲労回復時には、値段も高くない炭酸水が適していますし、アルカリイオン水は胃腸に優しく値段も安いので手に取りやすいですよね。

 

体に不調があって発熱していたり、大量に汗をかくような激しいスポーツを行った後は、汗と一緒に大量のナトリウムを失っているので、スポーツドリンクのようなナトリウムや糖が入っている飲料がオススメになります。

 

参考:ほうじ茶のカフェイン含有量は?妊婦や寝る前に飲んでも大丈夫?

まとめ

今回は、水分の取りすぎで起こる様々な症状や、理想の水分摂取について解説してきました。

 

体の中では、一定のバランスをとるために様々な器官やホルモンがたくさん働いてくれています。必要な水分量を正確に知っておくことで、取りすぎ・取らなすぎの目安ができましたよね。

 

その正確な目安を知らないと、私たちは視床下部からの命令で本能的に水分をとる・とらないというだけになってしまう…。体の機能が正常であれば、その無意識に働く調節機能に任せていれば良いのですが、ストレスや体調の変動などでその調節機能が狂ってしまった時に大変なのです。

 

今まで自然に飲んでいた水分量を1日どのくらい摂ったか少し意識してみると、体は今正常に機能しているか?のバロメーターにもなります。

 

また、女性には特に気になるむくみも、この水分量を知ることで起きにくくなる可能性が高くなるんですよ。これからは、どのくらい水分を取るのがベストかを意識しながら生活してみてくださいね。

 

参考:カフェインが利尿作用を起こす理由!カフェインのメリットとデメリット

 

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