「足がしびれてる…」

 

長い間正座をしたあと、足のふくらはぎがしびれて立てなくなったという経験は誰でもあるのではないでしょうか?

 

しかし、極端に足を締め付けた直後ではないのに、ふくらはぎがしびれている場合には重大な病気の可能性もあるので、注意が必要です。

 

今回は、足のふくらはぎのしびれを引き起こす原因となる病気について詳しく解説していきますね。

 

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ふくらはぎがしびれる原因

ふくらはぎ しびれ

ふくらはぎには多くの神経が通っているので、神経が圧迫されてしびれる場合と、血管が詰まってしびれが起こる場合があるのです。

 

ふくらはぎは下半身の血液を筋肉の動きによって流す重要な役割を持っています。

 

血液は心臓が活発に動いてポンプのように送り出し全身に送られるのですが、下半身は心臓から遠く、心臓の働きだけでは上に血液を引き上げる力が足りないので、その分、ふくらはぎの筋肉が伸び縮みすることによって血液を押し出して補助しているのです。

 

しかし、老化や長い間の締め付け、運動不足、疲労がたまることによってふくらはぎの筋肉が硬くなると、上手く筋肉が動かなくなり、血液を血管や神経に送ることができなくなっていきます。

 

  • ふくらはぎの筋肉が硬くなると、下半身に血液が十分に送られなくなってしびれの原因となる

血液が送られないと細胞は死んでしまう

筋肉や神経も1つ1つの小さな細胞の集まりなので、血液によって栄養が補給されないと、細胞を維持することができず壊死(えし)してしまい、いずれ腐ってしまうのです。

 

人間の体の中では、常に血管から各臓器や皮膚に血液によって栄養と酸素が送られることで、傷んだ細胞を修復しその形を保っているのですが、血液が流れないと各臓器や骨、筋肉、神経といった組織は壊れてしまいます。

 

指に輪ゴムを強く巻くと血管が締め付けられて、血液が先にいけなくなり、だんだん紫色になって感覚がなくなっていきますが、ふくらはぎのしびれとはそのような状態だと思って下さい。

 

ですから、しびれのサインを見逃して適切な治療をしないと、感覚がなくなって足の筋肉を上手く動かせなくなり、さらに症状が悪化すると細胞が壊れて元に戻らなくなってしまうので、ふくらはぎがしびれたらすぐに適切な治療を始める必要があるのです。

 

  • ふくらはぎのしびれは血液が上手く送られていないサイン
  • 血液が長い間十分に送られないと、やがては壊死してしまう

 

参考:手のしびれは何科で診察を受けるべき?病気の前触れ?

ふくらはぎのしびれから考えられる病気

ふくらはぎ しびれ

ふくらはぎのしびれから考えられる病気としては、主に以下の4つのなどの病気が考えられます。

 

  • 閉塞性動脈硬化(へいそくせいどうみゃくこうか)
  • 腰部脊柱管狭窄(ようぶせきちゅうかんきょうさく)
  • 腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ)
  • ハンター管症候群

 

ふくらはぎのしびれの原因には、腰の神経が圧迫されて起こるものと、ひざの内側にあるハンター管(内転筋管)が圧迫されて起こるもの、その他には糖尿病や高血圧など神経とは関係ない病気が原因で血行不良が関係していることもあり、それぞれ治療法が異なるので注意が必要です。

閉塞性動脈硬化(へいそくせいどうみゃくこうか)

動脈という心臓から血液が出ていく側の太い血管がもろくなり、硬くなって内側に脂肪などの固まりが詰まっていくことを“動脈硬化”といいますが、閉塞性動脈硬化ではさらに、血管自体が細くなっていきます。

閉塞性動脈硬化症は、足の血管の動脈硬化がすすみ、血管が細くなったり、つまったりして、充分な血流が保てなくなる病気です。

そのため、血液の流れが悪くなり、歩行時に足のしびれ、痛み、冷たさを感じます。

さらに進行すると、安静時にも症状が現れることがあります。

引用元/国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス

症状としては、初期の段階では足のしびれや冷たい感覚があり、症状が進むにつれて筋肉がギュっと締めつけられるように痛み、歩くのが困難になっていく病気です。

 

さらに悪化すると、寝ている間にも鋭い痛みが走り眠れなくなる他、最終的には足が壊死して腐ってしまい、切断しなければいけなくなる場合があるので、初期の段階で治療をすることが非常に大切となります。

 

原因ですが、糖尿病や高血圧による血行不良や、喫煙、肥満などの生活習慣が血管にダメージを与えている場合が多いのですが、ストレスも大きく関係しているため、定期的に軽い運動をして血行促進し、足の状態を確かめることが予防と早期発見につながるでしょう。

 

※初期の治療でも運動療法が取り入れられることが多いです。

腰部脊柱管狭窄(ようぶせきちゅうかんきょうさく)

背骨にある脊髄(せきずい)とつながっている、腰にある馬尾(ばび)という組織の中を通る神経が圧迫されて、下半身がしびれたり痛みが出る病気が腰部脊柱管狭窄となります。

 

馬尾とは、腰にある脊柱管(せきちゅうかん)という神経の入っている管を椎間(ついかん)という骨のブロックと椎間板というクッション性のある物質を重ねて、曲げ伸ばし可能な壁のように守っている部分なのですが、椎間板が変形して内側の脊柱管を圧迫するとしびれや痛みが下半身に走るのです。

 

脊柱管の中には血管と神経が入っているので、脊柱管が圧迫されると神経だけではなく血液が下半身に行かなくなり、筋肉が上手く動かなくなり次第に歩くのが困難になっていきます。

 

また、動いていない時にはしびれや痛みがなく、歩き出すと徐々にしびれが現れて、少し休むと痛みが和らぐ間欠跛行(かんけつはこう)という症状もあるので初期のサインを見逃さないよう注意が必要です。

 

他にも様々な症状があるので、自分に当てはまる症状がないかチェックしてみましょう。

足先が持ち上がらない、階段でつまずく、スリッパが脱げやすいなど足に力が入りにくかったりすることもあります。

さらに症状が悪化すると、歩行時に尿意を催すなどの排尿障害や便秘、会陰部(えいんぶ)に灼熱感(しゃくねつかん)などの異常が起こってきます。

足の症状だけで、腰痛は全くない場合もあります。

引用元/大日本住友製薬

特に腰の痛みが全くないというケースもあるので、歩いている時に違和感を覚えたら病気になっていないか、早めにお医者さんの診察を受けて下さい。

 

腰部脊柱管狭窄の原因は加齢によって骨がもろくなることや、腰を酷使する仕事による椎間板の変形もありますが、先天性脊柱管狭窄症といい、生まれた時から脊柱管が狭いという場合もありますので、症状が出たらなるべく早く病院で検査をしましょう。

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  • 腰部脊柱管狭窄になる原因には、糖尿病や高血圧という病気が関係している場合がありますので、この2つの病気の方はふくらはぎがしびれたら、お医者さんと相談して症状を悪化させないことが大切
  • 腰部脊柱管狭窄は腰の痛みが全くない場合があるので、歩いている時にしびれや痛みを感じたらすぐに病院で検査する必要がある

腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ)

腰の部分の脊髄の椎間板がズレて中の神経を圧迫することで、下半身やふくらはぎのしびれや痛みが起こる病気です。

 

背骨にある脊髄には真ん中に神経が通っていて、周りを椎間という骨と椎間板というクッション性のある物質が交互に積み重なって神経を守っています。

 

その椎間板がズレて内部に入り込むことで、神経を圧迫して下半身のしびれや痛みを引き起こすのが腰椎椎間板ヘルニアです。※腰椎とは、背骨(脊椎)の腰の部分のこと

 

症状としては、腰やおしりの部分の痛み、足が上手く動かなくなる、背骨が横に曲がってしまうなどがありますが、基本的に立ち上がって歩いている時に痛みやしびれは強くなります。

 

逆に座っていると痛みが和らぐという特徴もある病気です。しかし、突然立っていられないほどの激痛が襲ってくることもあるので、その時には速やかに救急車を呼んでお医者さんの診察を受けて下さい。

 

原因としては、腰を酷使する仕事の後遺症、加齢によって骨が弱くなる、姿勢の悪さ、ストレスなどもありますが、生まれつき椎間板がズレている先天性のものもあります。

 

稀に自然に治ることもありますが、悪化すると激痛をともなうので症状が出たらできるだけ早く病院でレントゲンを撮ってもらい本格的に検査、治療を初めましょう。

 

腰部脊柱管狭窄との違いは、椎間板がズレる場所が違うということですが、どちらも加齢によって骨が弱くなるということと先天性の場合が多い、腰を酷使する仕事をしていた方に多いという点があります。

 

  • 椎間板がズレる「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄」には先天性のものもあるため、歩いている時にふくらはぎにしびれや痛みを感じたら、なるべく早く病院で検査を受ける
  • 2つとも加齢や腰の酷使が原因となる場合が多いので、高齢の方や肉体労働をしている方は特に注意が必要

ハンター管症候群

ふくらはぎの内側がしびれる病気で、ひざの内側にある太い神経と動脈、静脈が通っている場所が長時間圧迫されると、筋肉によって神経と血管が潰され、しびれや痛みが現れます。

 

原因は、衣服による締めつけや、姿勢の悪さ(前傾姿勢)、肥満によって体重による負荷がかかることです。

 

女性の足を細くするための矯正ソックスも原因となりますし、テーピングによっても発症することがあるので覚えておきましょう。

 

この病気は、ふくらはぎの内側にしかしびれなどの症状が出ないので、比較的特定しやすいですから、しびれや痛みが出たらひざの周囲を緩めて負担をかけないようにして、それでも治らない場合には病院で治療を受けて下さい。

 

  • ハンター管症候群は、毎日の生活習慣で起こりやすい病気なので、ひざの内側の締めつけに注意し、発症しても慌てずに圧迫している箇所を緩めるなどの対処が必要

しびれの対処法

ふくらはぎ しびれ

しびれの対処法として、姿勢を良くするように心がけ、血行を促進するために体を温める、そして、良質なタンパク質、鉄分、ビタミン豊富な食事を摂ることで、体内でコラーゲンを作る材料を補給しましょう。

 

ふくらはぎがしびれる原因は、血行不良か椎間板のズレによって神経が圧迫されることなので、まずは姿勢を前かがみにならないように気をつけて下さい。

 

姿勢が前かがみになると、頭が重力に引っ張られて首の頚椎(けいつい;首の骨で中に神経が通っている部分)の負担となり、首から腰までつながっている脊椎(せきつい;背骨のこと)が頭の重みで曲がってしまい、その結果、脊椎中に通っている神経を椎間板がズレて圧迫し、しびれや痛みの原因となります。

 

また、余裕があれば、軽い運動やストレッチをすることで筋肉がついて正しい姿勢を維持しやすくなるので、無理のない程度に行って下さい。

 

頭は重く姿勢が猫背気味だと、背骨が曲がる原因となるので、症状を改善するために姿勢を正す訓練をすることが大切

背筋を伸ばすことが重要

足のふくらはぎがしびれている時には、すでに背骨が曲がった状態で変形してしまっていることがあるので、猫背になると一時的に楽になることもあり、前かがみの姿勢をとりがちですが、そのままではしびれが治ることはなく、悪化するばかりです。

 

ですから、最初は少しつらくても無理のない程度に背筋を伸ばすことを意識して生活していきましょう。

 

背筋を伸ばすことで、背骨が元の真っ直ぐな状態になり、神経の圧迫がなくなる他、血液の流れも良くなるので症状が回復に向かいます。

 

ただし、椎間板ヘルニアのように、椎間板が変形して神経にめり込んでいる場合には、椎間板と神経が接触している部分の炎症を引かせる治療が必要となる場合もあるので、痛みが激しい場合にはまずは病院でCTスキャンやMRIの検査を受けて、お医者さんの指示に従って下さい。

 

  • 椎間板が神経を圧迫している場合でも、炎症をとることでしびれや痛みが減少するので、多くの場合、外から温める方法や鎮痛薬の使用で改善することがある
  • 痛みが酷い場合は、他の原因も考えられるため病院での検査を受けることが必要

たんぱく質、鉄分、ビタミンを摂る

コラーゲンは骨を丈夫にする役割があり、骨の多くの割合を占めているのですが、コラーゲンを食事で摂ってもそのまま吸収されるものは少なく、多くはアミノ酸に分解されてしまいます。

 

そこで、体内でコラーゲンを作れるように、たんぱく質、鉄分、ビタミンという原料となる栄養素を積極的に摂ることで、骨だけではなく、血管も丈夫にしていきましょう。

 

栄養素食品
たんぱく質が多い食品豚肉、牛肉、鶏肉(手羽先や豚バラなどに特に多い)、アジ、イワシ、マグロのトロや魚の皮など
鉄分が多い食品ほうれん草などの緑黄色野菜や豚のレバー、納豆、大豆食品など
ビタミンが多い食品緑黄色野菜、レモン、グレープフルーツなどのフルーツ、豚肉(ハム、ベーコン)など

 

骨を丈夫にするコラーゲンは直接食べても体内で分解されてしまうため、体内で合成するための材料を積極的に摂りましょう!

 

参考:浮動性のめまい症状はこわい?手足のしびれがある!そんな時は何科に行けばいい?

まとめ

ふくらはぎのしびれの原因には、ふくらはぎの筋肉が硬くなったり血管が詰まって起こる血行不良、椎間板が神経を圧迫しているヘルニア、ひざの内側の締めつけが考えられます。

 

糖尿病や高血圧といった病気の方はリスクが高くなり、生まれつき骨が変形しやすい体質もあるため、歩く際にしびれや痛みを感じたらすぐに病院で検査をしましょう。

 

骨を丈夫にするコラーゲンはそのまま食べても一度分解されてしまうため、食事はたんぱく質、鉄分、ビタミンをバランスよく摂り、日常生活では姿勢を正しくすることを心がけて下さいね。

 

参考:ふくらはぎを押すと痛い!原因と対処法まとめ

 

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