本格的なインフルエンザの時期がやってくると怖いですよね。
感染してしまって、長い間続く高熱にうなされ、さらに体が痛くなって、
「もうさんざん!」
という経験をしたことがある人もいるのでは?寝ていても、起きていても痛い体は、どうしたら楽になるのでしょうか?
インフルエンザ自体が治れば、もちろんよくなりますが、その前でも、症状を軽くできる方法がありますよ!
目次
インフルエンザで関節通…どうすれば良くなる?!
インフルエンザは、長くて1週間程度で症状が良くなってくると言われていますが、その間は高熱と、関節痛と戦わなければいけません…!
これは、かなり酷なこと。寝ていても、起きていてもつらいはずです。
「せめて、寝ているときだけでも、痛みがなくなったら…」
と思っている人はいませんか?そんな人のために、効果がありそうな方法をお話ししましょう!
痛い部分を冷やす!
痛みがある部分を冷やすと、痛みが軽減していくんです!家にある保冷剤や、ぬれタオルでOK。
また、市販の冷却シートを患部に貼るのもおすすめです。これなら、簡単にできそうですね。
鎮痛解熱剤を使う!
インフルエンザに感染して関節が痛むときは、熱があること、あるいは出そうなことと深い関わりがあるんですよ!そこで役立つのが、解熱鎮痛剤!
痛みの原因になる熱を下げ、痛み自体も和らげてくれます!解熱鎮痛剤の代表的なものは、ロキソニンあたりでしょうか。
病院を受診して処方してもらう方法もありますし、薬局でも購入するのも可能です。自分で購入する場合は、薬剤師がいるお店でしか買えないので、事前に調べる必要がありますね。
ロキソニンとは
ここで、先ほど名前を挙げたロキソニンについて、少しお話しします。ロキソニンは、熱を上げたり痛みを強くしたりするプロスタグランジンという物質が、体の中でつくられるのを防ぐ働きがあります。
つまり、インフルエンザで私たちを苦しめる症状を、改善してくれる薬というわけです!
ただし、熱が下がったり、痛みが軽くなったりするだけで、インフルエンザウイルス自体には何の効果もないので、インフルエンザの治療は続けなければいけませんよ。
同じ解熱鎮痛剤でも、アスピリン系(バファリンなど)は服用してはいけないので、家にあったからといって飲まないようにしましょうね。
また、子ども(5歳~成人未満)が服用すると、インフルエンザ脳症やライ症候群といった別の症状が出ることがあるので、ロキソニンの服用は禁止されています。
一部、使用してはいけない人がいるとしても、インフルエンザでも服用でき効果が期待できるロキソニンは、ここでも重宝しそうですね!
いかがでしょうか。夜、眠れないほどの関節の痛みは、患部を冷やしたり、解熱鎮痛剤を服用したりすることで改善できそうです!解熱鎮痛剤は、服用の注意があるので、気をつけましょうね。
解熱鎮痛剤、注意したい副作用!
インフルエンザ脳症、ライ症候群という言葉が出てきました。このような病気になると、どんな症状が出るのでしょうか。
そこには、「服用禁止されても、納得…」と感じる理由がありました…!
インフルエンザ脳症
この症状は、インフルエンザを発症した子ども(5歳くらいまで)に起こることが多いと言われています。
体が固まって、急に震えだすけいれんや、突然暴れたり、意味がわからないことを話したりする異常行動が現れます。意識がなくなることもあるんです!最悪の場合、死に至ることもある怖い症状ですね。
ライ症候群
嘔吐や下痢などの症状と、けいれんや意識障害といった脳症の症状も出ます。
発症する人それぞれ症状が違いますが、共通して言えるのは、急に症状が進行してしまうことがあるということ!例えば、
「つい数分前までは軽い吐き気しかなかったのに、急にけいれんし出した!」
「さっきまで話せていたのに、意識がなくなってる…」
などといった症状が現れる可能性が大いにあるんです!いまお話ししたような症状が出たら、本当に怖いと思いませんか?
でも、ここで紹介した2つの症状は、副作用のほんの一部と考えてくださいね。私たちにも予想できないような副作用が、他にも潜んでいるかもしれませんよ!
薬を飲んで、このような症状が出た場合は、速やかに病院に行く、症状がひどい場合は救急車を呼ぶなどして対処しましょう。
インフルエンザでも服用OK!その薬とは?!
インフルエンザのときでも、服用できる薬として、上記ではロキソニンを例にしました。でも、
「ロキソニンなんて家にないよ…でも痛すぎてこのままじゃ眠れない!」
ということがあるかもしれませんよね。ロキソニン以外にも、服用できる薬はあるのでしょうか?これから一緒に見ていきましょう!
使えるのは、一部!
ロキソニンのように、インフルエンザの場合でも服用して良い薬は、非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれる薬です。
「その種類の薬を選んだら良いのね!」
と思っていませんか?非ステロイド性抗炎症薬の中から、さらに薬を選ばなければいけませんよ!
避けるべき成分とは?!
非ステロイド性抗炎症薬の中で、アスピリンやエテンザミドというサリチル酸系の成分が含まれる薬はNG!インフルエンザ脳症を発症させる恐れがあります。
ここで、インフルエンザの場合は避けるべき薬を紹介しますね。
アスピリンが含まれる薬
- バイエルアスピリン(佐藤製薬)
- バファリンA(ライオン)
- ベネスロン(アスゲン製薬)
中でも、バファリンはどこの家庭にもありそうです!でも、インフルエンザの場合は絶対使わないようにしますよ!
<エテンザミドが含まれる薬>
- ノーシン(アクラス)
- ナロンエース(大正製薬)
- セデス(塩野義製薬)
この3種も、よく家にありそうな薬ではないでしょうか?
特に、女性は生理痛に備えて上記のような薬を常備している人も多いでしょう。しかし、
「あんなにひどい生理痛も治まるんだから、関節痛だって!」
と考えて、インフルエンザなのに使ってしまうと、脳に関わる大変な症状が出てしまいます!
いかがでしょうか。バファリンやナロンエースなど、どの家にもありそうな薬は、インフルエンザのときには使ってはいけない薬になっていたんです!
高熱のような、インフルエンザの初期症状が出ているのに、病院を受診していなかったら、うっかり使ってはいけない薬を使ってしまうかもしれない、と思いませんか?
インフルエンザに関しては、そのうっかりが命取りですよ!その理由があるからこそ、「これは、初期症状なのかな?」と思ったら、受診するのが大切なんです。
参考:インフルエンザっぽい症状が子供に出た時の対処法と見分け方まとめ
まとめ
インフルエンザでは、高熱のほかに関節痛など、体が痛む症状が出ることがあります。
そのような症状は、インフルエンザが治れば自然と引いていくものですが、治る前に眠れないほどの痛みがある場合は、患部を冷やしたり、解熱鎮痛剤を服用したりすると治まります!
どうしてもつらい場合は、試してくださいね。
解熱鎮痛剤が効果的とはいえ、インフルエンザになった場合は使える薬が限られています。
アスピリンやエテンザミドなどのサリチル酸を含む薬は、広く知られ使われているものの、インフルエンザ脳症を起こす可能性があり、この場合は使えないので注意しましょう!
冷やしても治らず、どうしてもつらい場合は、非ステロイド性抗炎症薬で、この2つの成分を含まない、ロキソニンのような薬を服用すると良いでしょう。そして、安全に症状を取り除きましょうね!
参考:インフルエンザ時のタミフルの正しい服用期間は?正しい対処法も
参考:インフルエンザ対策を全て網羅!予防から対処法までまとめ