健康診断だけではなく、食品を扱う職業に就いている人は毎月行われる検便。
検便は面倒で、出来ればしたくはありませんが、病気に気付く為の大切なプロセスでもあります。そんな検便ですが、もしも生理中に検便を提出しなければならない場合、どうしたらいいのでしょうか?
血が明らかに混じってしまうので、病気と思われるのも嫌ですが、上司や検便を回収する人に、
「私生理なんです…。」
なんて言えませんよね。今回はそんな悩める女子に向けて、生理中は検便をどうしたら良いのかを紹介していきます。また、男女共通して悩むであろう下痢の場合も一緒に紹介していきます。
目次
検便時に生理中だったらどうすればいい?
実は生理中も提出しても問題ない検便は存在します。以下がその分類となります。
【生理中はNG】
- 大腸がんの検査の為の検便
- 便に血が混じっていないか調べる便潜血検査の為の検便
【生理中でもOK】
- 保健所の検便
- ぎょう虫検査
検査する目的によって提出可能かは変わってきます。
では、もしも生理中はNGの検便に当たってしまった場合、どうすればいいのでしょうか?次項ではその避け方を紹介していきます。
生理中提出NGに当たってしまった場合
ここでは運悪く提出日前後に生理が被ってしまった場合の対処を紹介していきます。
- 再提出と言われるのを覚悟して黙って提出する
- 提出期限ぎりぎりまで粘る
- 事情を説明して後日に回してもらう
- 事情を言った上で提出する
- 血が付いていない部分の便を採取する
なかなか上司や検便を回収する係が男性である場合は言いづらいですよね。最近では女性の生理を想定して、回収係を女性に頼んだり、前もって体調不良の場合は提出をしなくても良いという会社も増えています。
再提出と言われるのを覚悟して黙って提出する
最初からもう再提出と言われるのを覚悟して提出するのも手です。
周りに迷惑をかけてはしまいますが、なかなか男性が多い会社であったり、前にも書いた様に検便をする際に生理だと相談できる環境に無い人は仕方ないと思います。
再検査の手間はかかりますが、誰にも言わなくて良いのでどうしても周りに相談できない人はこの強硬手段を取るといいと思います。心配せずとも結果が返ってきた時に出血があった事は自分以外他の人には知らされないので安心してください。
提出期限ぎりぎりまで粘る
大体検便は渡されて猶予があると思います。その猶予期間、生理が終わるのを待って粘ってみるのも手です。
運よく生理の終わり際であれば、そのまま提出しても引っ掛かる可能性は非常に低いです。
もしも提出期限以内に生理が終わらなかった場合には、諦めて上記のように再提出覚悟で出すしかありません。
事情を説明して後日に回してもらう
一番理想的な方法です。上司又は検便を回収する人に対し、生理である事を伝えて検査を後日に回してもらいます。
大体検便には再検査の日が設けられていますから、その日に再検査の人と一緒に提出すれば問題ありません。
「私は腸に病気なんてない!」
と、検査自体を否定するのは非常に危険です。検便は私達が気付かない病気を発見してくれる有能な検査方法です。
また、自分だけではなく、他人に観戦してしまう病原菌を発見する為の大切な検査でもあります。必ず受けるようにしておきましょう。
事情を言った上で提出する
事情を説明して提出すると、「後日再提出してください」など指示を受ける事が出来ます。
また、その場で生理などの血が検査に関係するのかどうかも明らかに出来るので、もしも相談できる環境にいるならば、相談する事をオススメします。
再提出覚悟で提出すると、再び提出しなければならないので手間です。それならば最初から諦めて事情を説明した方がいいでしょう。
血のついていない部分の便を摂取する
これは再検査と紙一重の方法で、再検査になる可能性は高いですが、周りに生理だと言えない場合に使う手です。生理の経血がかかっていないように見える部分から検便を採取するのです。
生理の終わりで経血が少ない場合や、運が良ければ検便をクリアする事が出来ますが、肉眼では確認できない部分に経血が隠れている場合もあるので、必ず大丈夫という方法ではありません。
参考:貧血ぎみ?吐き気やめまいも生理痛でヒドイ。この場合の対処法は?
検便の時に下痢の場合は?
では、今度は男女共に悩まされる下痢便の際の検便の対処の方法です。
検便を渡されて提出日が明日なのに、下痢になってしまった…。下痢便を入れるのは気が引けるという人も居るでしょう。
では、下痢になってしまった時はどうしたらいいのでしょうか?答えは下痢便の種類にもよります。下記がその条件になります。
【検便をしても構わない下痢便】
- お腹を冷やして出る便
- 風邪気味で出る便
- 元から便が緩い人
【検便をしてはいけない下痢便】
- 食中毒など細菌を含む便
検便をしても構わない便は、腸の動きが弱まって水分を吸収しきれず、水分の多い便が出てしまっているのです。摂取して検査には関係しないので提出しても大丈夫です。
しかし、食中毒などの細菌を含む下痢便は、その細菌が検査に引っ掛かってしまうので、提出すると二度手間となってしまいます。
再検査になる細菌便の一覧
では、提出しても戻って来てしまう細菌一覧を紹介します。
下記に書かれた病気にかかっている場合は、二度手間になるので事情を説明して提出を先送りにしてもらいましょう。
- 腸管出血性大腸菌
- サルモネラ菌
- 赤痢菌など
上記の細菌は感染すると血便が出る場合が多いので、確実に引っ掛かってしまいます。前もって自分が上記のどれかにかかっていると分かっている場合は、検便を完治してからにしてもらいましょう。
水みたいな便の場合
では、細菌便ではないと分かった場合に提出しようとするでしょうが、殆ど水状の便であった場合はどうすればいいのでしょうか?
大体検便の容器はスプーンのような輪っかのついた物で便をすくい、容器の中に入れるのですが、水状の便じゃ水を入れたのか便を入れたか分かりませんよね。
そういう場合の便の取り方として、完全な水便ではなく殆どの場合内容物が少しは水面に浮いていると思います。その内容物をいくつかすくって容器に入れれば大丈夫です。検便の便は、最低でもすくう部分のスプーン一杯分の便があれば可能です。水状の時は不安でしょうから、多めに入れておきましょう。
保存液が入っているタイプの検便容器の場合
保存液が入っている場合、便を入れてしばらくすると便が崩れて溶けてしまう事があります。毎月検便をする人にとっては慣れた光景でしょうが、なかなか検便をする機会の無い人は大丈夫なのかと不安になる事でしょう。
便が保存液に溶けてしまっても、全く問題なく検査は行えます。上記に書いた様に、検便のキャップに付いているスプーン一杯~二杯分入れておけば確実に検査は行えます。ですから、例え下痢便でも、水便でほとんど保存液に溶けてしまっていても大丈夫です。
参考:嘔吐や下痢の時に効果的な食事は?原因の食事を特定する方法も
まとめ
最近の検便の検査は少量でもしっかりと検査が出来ますし、病気をすぐに発見してくれます。
ですから定期的に受ける事で重篤(じゅうとく)な病気(大腸がんなど)の早期発見にも繋がります。大腸がんは素人目には気付かない出血があったり、便に混ざっている場合があるので検査で早期発見し、治療する事で生存率はぐんと上がります。
注射で血を抜かれる血液検査よりも、便を出すだけの検便の方が簡単ですし痛みもありません。自分の健康の為にも、ぜひとも検便を面倒だと思わずに受けるようにしてくださいね。