みなさんも聞いたことがある、ハウスダスト。家の中のほこりや、ダニなどが原因となって、皮膚炎や気管支炎など、さまざまな不調を引き起こします。
「風邪はひいていないのに、なんだか咳が続いてるな…」
「最近しっかり掃除できてないから、ハウスダストかな?」
なんて思ったことはありませんか?こんな症状は要注意!ハウスダスト以外にも、咳の原因になるものがありました!
目次
ハウスダストだけが咳の原因ではない!止まらない咳の原因とは?!
そもそも、咳がでるのはどうしてなのでしょうか?
咳は、医学用語では咳嗽(がいそう)と言って、ウイルスや煙、食べ物など(異物)から気管支や気管、肺を守るための防御の役割を持っています。もしも、あなたの気道に痰(たん)が詰まっていたら、それを外に出すという働きもあるんです。
異物が入ってくるわけでもないのに、咳が出るのには、さまざまな理由があります。これから、説明していきますね!
急性肺炎
肺炎という言葉は聞いたことがありますよね。肺炎自体は昔からある病気ですが、最近は新型の肺炎が増加しているんです。その新型肺炎こそ、急性肺炎なんですよ!
呼吸するときに、何らかのアレルギー物質をいっしょに吸い込んでしまうことで発症する肺炎で、同じ急性肺炎といっても、アレルゲン(症状を起こすアレルギー物質)が複数あるのが特徴です。
急性肺炎では、何の前兆もなく突然体に症状が出ることが多いのも特徴で、放置すると、命に関わる病気のひとつなんですよ!
気管支ぜんそく
発作性の咳や呼吸困難が現れます。
また、気管支や気管が詰まって息苦しさを感じ、呼吸するたびにゼーゼー(喘鳴)という音が聞こえるのが特徴のひとつ。症状が進むと、横になっているのが困難になり、座っていなければ呼吸ができなくなるのも気管支ぜんそくの特徴です。
炎症は、たばこの煙や冷たい空気などの刺激に気道が反応して、収縮することで起きてしまいます。
急性気管支炎
ウイルスや細菌に感染し、気管支の粘膜に炎症を起こす病気です。強い咳や痰の症状があります。
原因は、アレルギー反応もありますが、喫煙などで気管支に刺激が加わると発作が起こると言われています。のどの痛みや発熱、鼻水など、風邪のような症状も出るので注意したいですね。
気胸
気胸は、肺を包んでいる胸膜(きょうまく)に穴が開き、胸腔(きょうくう)に空気が溜まってしまっている状態のことを指します。咳が出る、急に胸が痛みが出る、呼吸困難になるなどの違和感があるのが特徴です。
事故や怪我が原因ではなく、自然に発症した気胸を自然気胸、その中でもはっきりとした原因がわからない状況で発症するものは特発性自然気胸と呼ばれています。
自然気胸の中で、肺がんなどの肺の病気が原因になっているものは連続性自然気胸。肺から漏れた空気が胸腔の中に溜まり続けると、胸腔が肺静脈(肺に戻る血液が通る血管です)を圧迫してしまい、血液が全身には回らなくなってしまいますよね。
このような症状は緊張性気胸と呼び、血液が全身に届かないことでショック状態になり、死に至ることがあるんです。
このほか、肺結核や肺がんなどのより重篤な病気でも、咳が出て止まらなくなることがあります。思っているよりも、咳は怖い症状なのかもしれません!
参考:喘息の発作が出た時の対処法!頓服薬が無い時はどうすれば良い?
知っていますか?マイコプラズマ
2000年(平成12年)を過ぎたころから、マイコプラズマ肺炎という病気が増加しています。
以前は、だいたい4年周期で流行を繰り返していたこともあって、オリンピック病と呼ばれていたんですが、そのリズムが崩れ、毎年流行するようになってきたんです。
マイコプラズマって一体?!
この肺炎は、マイコプラズマという病原性の微生物に感染して起こると考えられています。
マイコプラズマは、球または細長い形で、病原性微生物の中では最小とも言われる大きさと言われています。人や動物に寄生して数を増やし、気管支炎や肺炎など、咳の症状のある炎症を引き起こすのです。
秋から冬、冬から春にかけて流行し、人から人に感染して大流行することがある、怖い病気ですよ!
マイコプラズマはどうやって感染するの?!
マイコプラズマは、咳やくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染、つり革や手すりなどに触れることによる接触感染で、人から人へ感染するようです。
もうマイコプラズマという病原体に感染している人とわかっている人とは、1~2mというとても近い距離での接触に注意する必要がありますよ!
また、この病原体自体には、インフルエンザのような強い感染力はありませんが、家族や友人のような、ごく近しい人との間に、高い感染リスクがあるようです。
マイコプラズマ肺炎の症状は、咳だけ?
どんな病気もそうですが、早期発見が大事です!そこで、あなたの症状はマイコプラズマ肺炎なのか、チェックしてみましょう!
以下のような症状を自覚したら人は、要注意!
- 38℃以上の熱がある
- 乾いた咳(痰が絡まない咳)が続いている
- 胸に傷みがある
マイコプラズマ肺炎の患者の60%程度が、38℃以上の高熱が出るといいます。微熱で済む人の方がめずらしいんですね。
また、熱が出て2日後くらいから、乾性咳嗽(かんせいがいそう)という乾いた咳出るようになるのが特徴的な初期症状です。乾性咳嗽は、よくいう空せきといったところでしょう。乾いた咳が数日出たあと、痰が絡んだ咳に変わることが多いようです。
患者の約30%が、胸の痛みを訴えます。これは、肺と肋骨(ろっこつ)を隔てる胸膜に炎症が起きている証拠と考えられているようです。肺には神経がないので、肺炎で胸に傷みが出ることはないので、神経のある胸膜が炎症を起こすことで、胸が痛くなる、というわけですね。
深呼吸をしただけで胸が痛む、という場合は、胸膜炎を誘発しているかもしれません。
いかがでしょうか。注意すべきなのは、ハウスダストだけではありません。その他にも咳を発症するアレルギーがたくさんあるので、覚えておきましょう!
参考:喘息にタバコは絶対にNG!吸ってはいけないこれだけの理由
咳を止めたい!即効で効く方法は?!
咳が出ると、のどに切れるような痛みがあったり、吐きそうになったり、大変ですよね。
まわりに人がいると、なおさら気になります。そこで、咳を即効で止める方法がないか、わかりやすくまとめました。
加湿器を使う
一度咳が出ると、なかなか止まらないときがありますよね。それは、喉が乾燥しているからなんです。
加湿器で室内の空気をうるおせば、喉もうるおって、咳が出にくくなります。加湿器を持っている場合は、部屋の湿度が50%~60%程度になるように設定すると良いでしょう。
持っていなければ、濡れたバスタオルを部屋に干すだけでも変わりますよ!
喉を温める
ウイルスが原因で咳が出るときには特に有効な方法です。なぜなら、ウイルスや細菌は高い温度が嫌いだから!
喉を温めることで、ウイルスなどの増殖を抑え、腫れや痛みを取ってくれることがありますよ!マフラーを首に巻くのも良いですし、なかったらタオルを巻くだけでも効果があります!
喉をうるおす
水分を摂取して、喉が乾燥するのを防ぎましょう。
それで喉がカラカラ、イガイガするときは、はちみつを摂取するのがおすすめですよ!はちみつが、保湿と殺菌の作用で喉の炎症を沈めてくれます。
マスクをする
これも、喉の乾燥を防ぐには効果がある方法です!マスクをすると、顔のまわりが熱くなってきませんか?
これは、吐いた息に含まれる水分が、マスクと顔の間に充満しているから。つまり、マスクがあれば簡単に加湿の状態がつくれるわけです!
咳の対策には、喉の乾燥を防いだり、喉を温めたりするのが有効です。重い症状になってから始めたのでは遅いんです!
「喉が乾燥する季節だな」
と思ったら、すぐに対策を始めましょう!
まとめ
咳が出る原因は、ハウスダスト以外にもたくさんありました。簡単にできる対策は、喉を温め、乾燥を防ぐこと!
喉は乾燥で弱ってしまうので、まめにケアすることが必要です。外出するときは必ずマフラーとマスクをする、家の中は加湿器を使うなど、難しいことはありません!
今日から、対策を始めませんか?
参考:ハウスダストを減らしてアレルギー症状を抑える効果抜群の方法