夏が過ぎ、暑さが去ると、気になること。「急に寒くなって、カゼひきそう・・・」「乾燥してきて、ノドが痛いかも・・・」こんな風に思うこと、ありませんか?
そんな時に襲ってくるのが、『インフルエンザ』。インフルエンザにかかってしまうと、苦しくて、「いったい いつ治るの?」周りの人は、「私にうつったらどうしよう?」こんな心配は避けられませんよね。
2015年の12月頃から、2016年春まで、A型(香港型)とB型が流行りました。2016年冬も、これと同じタイプのインフルエンザがはやるのでは、と予想されています。
「怖い!どうしたらインフルエンザにならなくて済むの?」
「一番インフルエンザにかかりやすい時期はいつ?」
「予防は出来ないの?」
「インフルエンザになったたら、どうすればいいの?」etc…
流行する前の今だからこそ知っておきべきことをお伝えします。
目次
インフルエンザにかかりやすい時期とは?!
「インフルエンザなんて、寒いから冬にかかるものでしょ!」と思っている人はいませんか?
確かに、寒い時期は風邪をひきやすいですし、それもその通りかもしれませんよね。
しかし、実はインフルエンザウイルスの栄養は、気温10℃前後・湿度20%前後の環境であることなんです・・・ポイント①
ウイルスは一年中空気中に存在しますが、この気温と湿度が、インフルエンザウイルスを強くしてしまうのです。また、冬は湿度が低下して、どうしても乾燥しやすくなります。
乾燥の影響で、喉の粘膜は弱ってしまいます。いつもはウイルスの侵入を防ぐ役割をこなしていても、湿度が低くなると粘膜は荒れてしまい(肌といっしょですね)、侵入を防げなくなってしまうのです。・・・ポイント②
そして、インフルエンザの感染は、ほとんどが誰かのくしゃみやせきでウイルスが飛び出してきて起こります(飛沫感染)。湿度が高ければ、ウイルスが空気中にいたくてもそこに水滴が多いために水滴とくっつき、下に落ちます。
湿度が低く、乾燥した状態なら、ウイルスは落ちることなく遠くまで飛べるのです。・・・ポイント③
ポイント①②③がすべてそろうのが、冬なのです!その証拠に、近年のインフルエンザ流行の時期を確認してみると、どの年も12月からはやり始め、4月に入ると落ち着いています。1月から2月頃に、感染のピークが続きます。
何か月も、私たちの空気に居座るインフルエンザ。何とかできないものでしょうか・・・?
インフルエンザも、種類がある!?
秋から冬にかけて、私たちを悩ませるインフルエンザ。
インフルエンザも種類がいろいろあり、それぞれ症状が違います。ここで、インフルエンザウイルスたちを紹介しましょう。
<感染>
人と人の間だけでなく、鳥や豚など動物からも感染します。また、違ったウイルスに変異して、感染者を苦しめます。この型は、最も流行性が高いのが特徴です。<症状>
せき、のどの痛み、倦怠感などの風邪の症状に加え、38℃以上の高熱がでます。
- 豚インフルエンザ
- 鳥インフルエンザ
という言葉を聞いたことはありませんか?かつて、世間を騒がせたこのインフルエンザはA型ウイルスによるものだったのですね!これだけでも、流行性の高さがわかりますよね。
No.2 B型
<感染>
人と人の間の感染しか起こりません。
<症状>
A型の症状と、気管支や消化器にも症状があらわれやすく、下痢や腹痛などが起こりやすいと言えます。
No.3 C型
<感染>
一度このインフルエンザにかかって、体に免疫ができると、ほぼ一生かかりません。よって、大人よりも小さい子供が感染することが多い型です。
<症状>
高熱になることはほとんどなく、普通の風邪のような症状が出ます。
A型とB型は、今年もはやると予想されているので、少しでも似た症状が出たときは、はやめに病院に行って、診察を受けるようにしましょう。
インフルエンザの潜伏期間?
インフルエンザをはじめ、病気には、【ウイルスが体に入ってきてから、症状が出るまでの期間=潜伏期間】がありますが、インフルエンザの潜伏期間はいったいどのくらいなのか?どのくらいの長さか、知っていますか?
なんと、1~2日なのです!ということは、昨日まであんなに元気だったのに、今日は動けない、ということになってもおかしくないですよね。
さらに怖いのは、潜伏期間の間でも、インフルエンザは人にうつるということ。インフルエンザウイルスは空気中から のどに入って、さらに体細胞に入って、増えていきます。
もし、「何だか喉もが痛いな、体もだるいかも・・・」と思ったとき、それはインフルエンザかもしれません。そこで、マスクをせずに学校や会社、家で過ごしたら、周りの人はどうなるでしょう・・・?クラス全員インフルエンザにかかる、なんてことも考えられます。
そのような事態を防ぐためには、どうしたら良いでのしょうか。
インフルエンザ対策。やるべきことは?
さて、ここで皆さんに質問です。次のうち、インフルエンザが怖い時期に、あなたが「行うこと」はどれでしょう?
- 予防接種
- 手洗いうがい
- 外出時のマスク着用
- 生活習慣の改善
どれか当てはまりましたか?
『予防接種』を受ける方
予防接種では、感染する前に、インフルエンザに対する免疫をつけるため、ワクチン(抗原物質)を体内に入れて、インフルエンザにかかっても体が反応しないようにします。
たしかにこれは効果がありそうですね。学校などでも、希望者に対して行うえるようですが、予防接種によって、インフルエンザの症状が出てしまうこともあります。
予防接種によるインフルエンザ発症の数は多くないとはいえ、これはリスクと言えるかもしれません。
『手洗いうがい』を欠かさない、という方
手洗いは、手についてしまったインフルエンザウイルスを取り除くために有効です。うがいは、口の中を洗い流してくれます。インフルエンザの時期でなくても、外出後の手洗いとうがいは大事なことですね。
ただ、「うがい」は、インフルエンザの予防策としての科学的な根拠がないとされています。
なぜなら、インフルエンザウイルスは口から気管に入ってから、約20分で体の中に入ってしまうからです。これでは、20分ごとにうがいをしなければならなくなってしまいますね。
『外出時に』マスクを着用する方
風邪をひいたとき、のどが痛いとき・・・。どちらもせきが出やすいときです。
そんなとき、マスクは周りの人に、飛沫が飛ばないようにするには役立ちますよね。しかし、インフルエンザのウイルスを、ブロックすることは出来るでしょうか?
一般的に、マスク(「サージカルマスク」という、表面にひだがついているもの)には、花粉・ウイルス飛沫99%以上カットと書いてあるものが多いです。「99%以上なら、大丈夫では・・・?」と思ったあなた!大事なのはここからですよ。
サージカルマスクは、花粉のような一つひとつの粒が大きいものは、99%カットします。しかし、インフルエンザウイルスは、一体の大きさが花粉1,000分の1程度の大きさしかないのです!
これでは、マスクも花粉をブロックするようにはいきませんよね。良い例えを聞きました。
「直径10cmのボールを、網目30000cm(3m)のフェンスで受け止めるようなもの」だと。
これはとても分かりやすいですよね。「ボールが入ってこないように、フェンスを立てても、フェンスの網目が大きければ、簡単に通り抜けてしまう」のです。ということは、インフルエンザ対策に、マスクはあまり役に立たなそうだ、ということが分かります。
参考:インフルエンザの予防接種に副反応アリ?発熱することも!?
『生活習慣を改善する』という方
「生活習慣を変えて、インフルエンザの予防になるの?」と思いませんでしたか?しかし、インフルエンザの予防に最も効果的と言えるのは、
『生活習慣を改善する』
これなのです!その理由は、大きく2つ。
①睡眠不足は大敵!
睡眠不足になると、身体の悪い部分を自分で修復することができなくなり、身体が免疫物質をつくるのを邪魔してしまいます。
また、睡眠によるストレス解消の効果も、弱めてしまうのです。ストレスによる体への影響は、次のような感じです。
過剰なストレス→自律神経のバランスが崩れる→リンパ球の働きが悪くなる→免疫力の低下
これでは、身体も心も、良い状態に保つことはできませんよね。
また、インフルエンザがはやり始めてから、睡眠を意識しはじめても、遅いかもしれません。流行前からしっかり睡眠をとって、はやり始めるころにはバッチリ免疫力がついている状態にしたいですね。
②食生活の改善
免疫をしっかり機能させるためには、体温が大きく関わっていると言われています。
風邪をひいたとき、誰でも熱が出ますよね。それは、「免疫力をあげて風邪と戦えるように、身体が自分で体温をあげている証拠」、と言われているんですよ!
そう、熱が出る=体温が高ければ、私たちの体は、免疫力を高めることができるのです。そのためにも、日々の食事で、「体をあたためる」効果の期待できるものを食べるのがインフルエンザ予防につながります!ここで、おすすめの食材をいくつか紹介しましょう。
納豆
香りが独特なので、苦手、という人もいるかもしれません。
しかし、納豆に含まれる「サポニン」とい物質が、体内の免疫細胞のご飯になり、免疫力を高めることが期待できます。
にんにく
こちらも香りが強い食べ物ですね。
しかし、アリシン=香りの元は、豚肉や大豆などに多く含まれる「ビタミンB1」と結びついて、スタミナをアップしてくれます。
しょうが
しょうがは血行をよくしてくれる食べ物。血行が良くなると体温は高まります。
前に述べたように、「体温が高まる」ことが、免疫力をしっかり作るポイント。しょうがもかなり効果があります。
参考:インフルエンザの感染経路は空気感染?飛沫感染との違いは?
まとめ
「予防接種で(注射して)痛い思いをして、インフルエンザにかかるなんてイヤだ!」と思った方もいるかもしれませんよね。
手洗いうがいで、体についてしまったウイルスを洗い流しても、時すでに遅し、ということもあり得ます。
そう考えると、「毎日の習慣を見直して、インフルエンザに負けない体をつくる」ことが一番簡単で、効果もあると思いませんか?
今なら間に合います!生活習慣を振り返って、『インフルエンザに負けないカラダ』をつくりましょう!
参考:インフルエンザ対策を全て網羅!予防から対処法までまとめ