最近はお餅も真空パックで売られているから買い置きしてる人も多いんじゃないでしょうか。忙しい時は、ごはんの代わりにもなるから助かりますよね。
でも、腹持ちが良い分消化が悪い、太る!なんてあんまりイイ事がないイメージ?!いくらお餅が好きだからって、体調不良の時に食べても良いのか気になりますよね。
そんなお餅に関する噂を調べてみましたので、気になる方は参考にして下さいね。
お餅は加熱調理で消化力UP
お餅はその名の通り「もち米」で作られているのは知っていますよね。
そのもち米に含まれるデンプンのほぼ100%が消化の良いアミロペクチンで作られていて、その上お餅は蒸したもち米を粒がなくなるまでしっかりとつきあげて作られています。
こうして作られたお餅を煮たり、焼いたりと加熱調理することで消化が一層良くなると言う訳なんですね。
ただし、調理して時間が経って硬くなったお餅は「消化が悪くなる」ので注意しましょう。人によっては冷めて固くなったお餅を食べると腹痛を起こす事もあります、しっかりと過熱して食べることが大事ですよ。2種類のデンプンの特徴は、
- α(アルファ)デンプン:水、熱を加えられた糊状で柔らかい
- β(ベータ)デンプン:生のデンプン、固くて消化も味も良くない
お餅は消化が良いと言う事なんですが、ご飯と比べると2~3個くらいはペロリと食べてしまいますから腹持ちが良いと言う訳なんでしょう。
ちなみに、調理した柔らかいお餅の消化時間は胃に入ってから十二指腸に届くまで約2時間半と言われていますから、固い状態のお餅だともっとかかるようです。
お餅の食べ方で見かける、お餅と大根おろしの組み合わせは、消化をさらに良くする効果があるんです!
大根の成分である消化酵素のジアスターゼが、もち米のデンプンを多糖類から単糖類にして胃壁からの吸収を早くする働きがある事から、餅を食べた時の胃もたれや胸やけになるのを防いでくれるそうですよ。
お餅と一緒に食べるなら生で食べられる大根おろしが良いそうです。ただし、ジアスターゼは熱に弱い上に一時間くらいでその成分は無くなるそうですから作り置きなどしないで、おろしたてを食べるようにしたいですよね。
こんなに消化が良いお餅なんですが、体調が悪い時におかゆ代わりに食べても良さそうですけど・・・どうでしょうか?
胃腸炎や下痢の時、いつからお餅が食べられる?
お餅が消化に良いということがわかりましたが、胃腸炎や下痢の時に食べても良いものなのか?
体調が悪い時など、よくおかゆを食べますよね。お餅が大好きな人は別として、一般的に食べることはほとんどないと思いませんか?それはどうしてなのか?
お餅には消化が良いアミロペクチンが100%と言いましたが、ご飯にはアミロペクチンが80%で残りの20%は消化が遅いアミロースと言う2種類のデンプンが含まれています。消化の面では、ご飯よりお餅の方が早いんですね。
だけど、おかゆみたいにトロトロになるまで煮込んでもお餅ですから何度も噛まないと飲み込めません。飲み込む力が弱い高齢者や乳幼児にはおかゆが良いと思います。症状が落ち着いたと言っても食欲があまりない時は、粘り気の少ないサラサラのおかゆが食べやすいかもしれませんね。
注意したいのは、胃腸炎や下痢の症状が初期からピーク時にかけての食事はできるだけ控えて胃腸を休るように心がけることです。
お餅を食べるなら胃腸炎や下痢の症状が落ち着いて、食欲が少し出て来てからの方が良いでしょう。その時は、消化が悪いゴボウなどの根菜・キノコ類・海藻類を避けた「葉物野菜や卵・鶏り肉など」栄養バランスを取り入れた柔らかく加熱調理したものを食べるようにしましょうね。
太りにくいお餅の食べ方ってあるの?
ダイエットや健康に大きく関係のある「GI値」って、聞いたり見たりしたことはありませんか?(Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略)
GI値と言うのは、50gの食品が食後の血糖値がどれくらい上昇するのかを示す目安で、食品に含まれている糖質の吸収の仕方を表していて、食後の2時間までに血液中に入ってくる糖質の量を計ったものです。
そのGI値が低くなるほど血糖値の上昇が緩やかになることで、糖尿病の予防や治療、さらには肥満の予防にも役立つのでは?と考えられているそうなんですよ。
お餅は85とGI値が高めの食品ですが、GI値が低い食物繊維などを多く含む食品を組み合わせることで全体のGI値を低くすることができるし、GI値を下げる働きのある牛乳やチーズなどの乳製品・お豆腐や小豆などの大豆製品・お酢などと一緒に食べると血糖値が上昇するのを抑えてくれるんですよ。
その事から考えると、お雑煮には食物繊維が豊富な大根・かぶ・青菜・人参などが使われているからGI値が低い食べ物だったんですね。昔の人は、そんな作用があるなんて知らずに食べてたと思うんですけど、理にかなった食生活をしていたんですね!凄いです。
GI値だけで痩せることは出来ないですけど、お雑煮のような食べ方や運動と合わせることでお餅は太りにくくダイエットにも向いていると言えますね。もちろん食べすぎは厳禁ですよ!
お餅のその他の効果
利尿、発汗を抑える
体内の水分を抜けにくくする効果がありますので、むくみやすかったりむくみがひどい人、膀胱炎がある人は避けた方が良いです。
前の晩にお餅を食べると翌朝、顔がむくむ人は、利尿作用がある小豆を一緒に食べるなどひと工夫して食べましょう。トイレが近い頻尿の人は試してみると良いかもしれませんね。
体を温める
関節などに炎症が起こるリウマチや、アトピーなど皮膚病がある人は炎症がひどくなる場合もあるようですから食べすぎは良くないみたいです。反対に、冷え性の人やお腹の冷えからくる下痢症の人は食べてみると良いかもしれませんね。
お餅はエネルギーが豊富なので疲れた時の滋養強壮剤として効果が期待できますよ。
参考:コーヒーを飲むと胃もたれする?コーヒーのメリット・デメリット
まとめ
お餅には意外な効果があるんですね。
また、「お餅は太る」といったマイナスのイメージがあったんですが、そんな思い込みを今日からはずしてみるのもいいかもしれませんね。
手軽に食べられるお餅をもっと普段の食生活に取り入れて色んなアレンジを楽しみましょう。