めまいの症状が起きるのは、寝起きが多いと言われています。低血圧、貧血、自律神経失調症、とめまいを症状に持つ病気はたくさんあるため、まず、自分の体がどのような状態なのかを知る必要があります。
そんな時に意外と役に立つのがセルフチェックです。それでは何をチェックしたら良いのか見ていきましょう
めまい症状の原因は低血圧から?
朝一番で体調がすぐれない病気と言うと、低血圧が考えられます。この場合の低血圧とは、「本態性低血圧」と言って、低血圧を起こす原因の病気が見当たらないもので、生まれつきや遺伝、または低血圧体質と言われ、測定値が最大血圧値100mmHg以下の人のことを指します。
この本態性低血圧の人の中には、何も問題が無く、すこぶる体調の良い人もいます。
これは、血圧そのものが、人それぞれ違い、自分の体調にあった血圧と、基準値が違うことを意味しています。あまりにも基準値とかけ離れて、体調が良い人はいないでしょうが、最大血圧が90mmHg前後で、元気な人はたくさんいますよね。
病院でも、体調が良いならむしろ低血圧の方が健康だと言われます。この本態性低血圧には、このように低血圧だからこそ、体調が良い人もいれば、低血圧特有の不快症状に悩まされている人まで、体調に大きく差があるのです。
このように、低血圧は、血圧計で計測することにはあまり意味は無く、最大血圧値が100mmHgを超えていても、低血圧の不快症状で苦しむ人もいるのです。低血圧の不快症状には、立ちくらみ、めまい、朝起きれない、頭痛、吐き気、疲労感、耳鳴り、などがあります。自分の症状が、低血圧を起こしているかセルフチェックしてみましょう。
低血圧セルフチェック(25問)
- 手足が冷たい(冷え性)
- 手足がむくむ
- 風呂でよくのぼせる
- 良く眠れない
- 運動する習慣がない
- めまいがする
- 倦怠感がつづく
- 食が細い
- 疲労感が抜けない
- 常に頭痛がある
- 目覚めが悪い
- 顔色が悪い
- 朝食を食べたくない
- ダイエット中である
- 胃もたれがつづく
- 吐き気がつづく
- 午前中はボーっしている
- やる気が起きない
- 不快な症状が長く続いている
- ストレスを感じる
- イライラしている
- 突然不安になる
- 気分が沈みやすい
- 気力が湧かない
- 休日でも楽になれない
あてはまる項目が多いほど、低血圧の状態が体に負担をかけていると考えられます。
低血圧は食生活や、生活習慣で改善していきます。まずは、良質な睡眠をとることですが、もしも睡眠障害を起こしているようなら、心療内科で相談し、睡眠がとれる薬を処方してもらうことが、一番早く改善に向かえることになります。
眠れないのに、無理にベットに入っても、気持ちが焦るばかりで、睡眠障害はさらに悪化してしまいます。
心が落ち着く薬などの力を借りて、良い睡眠がとれたなら、今度は少しづつでも、温かい朝食をとるようにして行きましょう。低血圧を改善しようとしたら、睡眠と温かい朝食をとれるようになるだけで、からだはだいぶ楽になっていきます。
めまい症状の原因は貧血から?
女性の天敵とも言える「貧血」ですが、鉄分不足は頻繁に起こってしまい、体調不良に悩まされることもしばしばです。低血圧と同じく、めまいや疲労感に襲われて、辛い毎日を送ることになってしまいます。貧血は気が付いたら治療しなくてはいけません。
貧血は血液検査をしなくてはわからないため、自分ではなかなか判断がつきにくいものです。セルフチェックをすることで、自分に貧血の心配があると感じたら、すぐに治療を始めましょう。
☆貧血セルフチェック(20問)
- 疲れやすくなったと感じる
- めまいや立ちくらみを感じる
- 舌の表面がツルツルになった気がする
- ものを食べると舌が痛い
- 角炎ができる
- ものを食べたとき、飲み込みにくいことがある
- 枝毛が増えた
- 爪が反り返ることがある
- 髪がよく抜ける
- 朝、起きられないことがある
- 食欲がない
- 頭痛を感じることがある
- 首や肩がこる
- 顔色が悪いといわれる
- ダイエットをした経験がある
- 朝食を食べないことがある
- 食事は外食が多い
- インスタント食品をよく食べる
- ストレスを感じやすい
- 動悸や息切れがする
何問以上で貧血と言うことではありません。ここにある症状に当てはまるようなら、すでに貧血の症状が現れていると考えられます。まだ、チェックした数が少ないなら、その他の症状が出ないうちに、改善しなければなりません。すべてにチェックが付くようでしたら、すぐにも改善が必要です。
貧血を改善するためには、食生活は大切ですが、まずは薬で、鉄分の補充をしなくてはなりません。市販薬もありますが、最初から自己判断で薬を飲むことは、やめましょう。血液検査をきちんと受けたうえで、自分にあった薬を処方してもらいましょう。
そして、食生活ですが、鉄分は薬から取れているので、ビタミンCとタンパク質を気にした食生活にすると、鉄分の吸収が早くなります。
めまいの症状の原因は自律神経失調症?
めまいと自律神経は大きく関係しています。めまいのほとんどが自律神経の異常から起こっていると言っても良いほどです。自律神経が正常に機能しないと言うことは、血圧調整、体温調節、発汗機能、血行機能、循環機能、など、生活するにおいて、大切な機能が異常を起こしてしまうと言うことです。
ことに、血行不良が起きると、肩こり、首こり、冷え、と女性が苦しむ不快症状が一気に出てきます。自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとることで成り立っています。ところが、現代はストレス社会で、交感神経ばかりが優位に立ちやすいのです。交感神経が優位に立っている間は、体は緊張しています。
その状態が長く続くと、心身共に疲れ切ってしまい、病んでしまうのです。自律神経は見えないので、どれだけ弱っているかは測る事ができません。自分のめまい症状が、自律神経の異常から起きているなら、今すぐに治療を始めなくてはなりません。
☆ストレス度セルフチェック(30問)
- よく風邪をひくし、風邪が治りにくい
- 手、足が冷たい
- 手のひらや、脇のしたに汗をかく
- 急に息苦しくなることがある
- 動悸がすることがある
- 胸が痛くなることがある
- 頭がスッキリしない
- 頭がよく疲れる
- 鼻づまりがすることがある
- めまいを感じることがある
- 立ち眩みしそうなことがある
- 耳鳴りがすることがある
- 口の中が荒れやすい
- のどが痛くなることが多い
- 舌が白くなっている
- 好きなものでも食べる気がしない
- 食べ物が胃にもたれる
- 下痢や便秘をよくする
- 肩がこりやすい
- 背中や腰が痛くなる
- 疲れが取れない
- 体重が減った
- すぐに疲れる
- 気持ちよくおきられない
- 仕事をやる気がおこらない
- 寝つきが悪い
- 夢をみることが多い
- 夜中に目が覚める
- 人と付き合うのが億劫になってきた
- ちょっとしたことでも腹がたったり、イライラしそうになることが多い
チェックの数が増えるにつれて、ストレス度はあがります。20問以上にチェックが入るようなら、自律神経が弱っている状態だと考えられます。
☆自律神経失調症自己チェック
−身体の症状−
- 疲れて身体がぐったりしたり、疲れがなかなか取れない
- 胸が締め付けられるように痛くなったり、息苦しくなる
- 動悸がしたり、心臓がドキドキするのが気になる
- 食べると胃がムカついたり、もたれたり、食欲がなくなる
- 便秘と下痢を繰り返したり、腹がなったり、お腹がはる
- 肩こりや首がこったり、頭痛がしたり頭が重いと感じて憂鬱な気分になる
- 緊張すると、手や脇に大量に汗をかいたり、身体がカーッと熱くなって汗をかく
- 耳鳴りやめまい、のぼせ、立ちくらみなどによくなる
- 皮膚に発疹が出たり、赤くかゆくなる
- 気分の上がり下がりが激しい
- のどがつまる感じがする
−生活の状態−
- 明日の自分の生活や将来に不安があり、いつも精神的に不安定だ
- 仕事や家庭、人間関係でがんばりすぎて疲労困憊してしまう
- 常に人から良く思われたいと思っており、他人の視線や評価を常に気にしている
- 他人の意見や、周りの情報に振り回されやすく、影響を受けやすい
- いつも顔を合わせる人に対して、気を許せず心の交流が少ない
- 職場や家庭、学校でどうしても好きになれない人がいる
- 小さいころから病気がちで、身体に自信がなく消極的だ
- 毎日いきいきと生きていない自覚がある
- 物事がなかなか決断できない
- 集中力がなくなる
- 仕事にとりかかる気分になれない
- ふと死にたくなる
こちらは、心身と生活のそれぞれに3つ以上のチェックが入ると、自律神経が弱っていると判断します。
まとめ
これでたくさんチェックがついてしまった人は、心配するより先に、病院へ行くことです。貧血は鉄分を補充しないと、さらに体調が崩れて行きます。体がどんどん冷えてしまい、いずれは自律神経にも影響が出てきてしまいます。
ストレスが溜まっている人、自律神経が弱っている人は、心療内科に行き、一番気になっている症状の改善を最初にしましょう。あとは、とにかく睡眠です。眠れないようなら、先生によく相談しましょう。交感神経を落ち着かせる薬もあります。
このようなセルフチェックは、あらためて自分について考えてみることに、大きな意味があります。忙しい毎日を送っていると自分の感情にも乏しくなってしまいます。最近自分がどんな顔をして過ごしていたか、よーく思い出してみてくださいね。