女性に多い貧血。 その多くを、鉄分不足からくる「鉄欠乏性貧血」が占めています。

 

ですが、あなたの貧血。本当に「鉄欠乏性貧血」ですか? 例えば、「風邪がなかなか良くならない」「出血しやすい、血が止まりにくい」 そんな症状ありませんか?

 

あなたが「ただの貧血」そう思っているその向こうに大きな病気が隠れているかもしれません。詳しく見ていきましょう!

 

 

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ただの貧血ではない再生不良性貧血

再生不良性貧血の症状
日本女性の貧血の70%は、鉄分不足からくる「鉄欠乏性貧血」
だと言われています。

 

では「鉄欠乏性貧血」以外に、どんな貧血があるのでしょうか。 「再生不良性貧血」「溶血性貧血」「悪性貧血」など、あまり聞きなれない名前の貧血があります。なかでも今回お伝えしたい「再生不良性貧血」は、赤血球だけが減少するのではなく、白血球や血小板までもが減少してしまう病気です。 これが他の貧血と大きく違う点です。

 

日本では10~20才代と70~80才代に多い疾患と言われています。日本では約5000人の患者さんがおられ、その治りにくさから1972年に厚労省から「特定疾患」、いわゆる難病指定されています。

 

こんな症状があったら要注意!早速チェックを!!

再生不良性貧血の症状

  • 動機や息切れがする
  • 頭が重い
  • 風邪をひきやすく、なかなか治らない
  • ぶつけた記憶がないのに、アザができている
  • 鼻血や歯茎から出血しやすく、血が止まりにくい

いかがですか?当てはまるものが3つ以上あれば、要注意です。 先にお伝えした通り、「再生不良性貧血」の特徴は、「赤血球」だけが減少する貧血ではないということ。 「白血球」や「血小板」までもが減少してしまうため、感染症にかかりやすくなったり、出血しやすくなってしまうのです。

 

再生不良性貧血が起こるメカニズム

再生不良性貧血が起こるメカニズムで起こるのでしょうか。「再生不良性貧血」は、赤血球も、白血球も、血小板も全て減少してしまう。

 

ここにヒントがあります。実は赤血球、白血球、血小板は、全て『造血幹細胞』という細胞から成長していきます。成長過程である細胞は赤血球になり、ある細胞は白血球、ある細胞は血小板…、という風に分かれていきます。

 

「再生不良性貧血」の大きな原因は、この『造血幹細胞』にあります。赤血球、白血球、血小板の大元である『造血幹細胞』が何かの理由で少なくなってしまうために、赤血球、白血球、血小板の数が少なくなってしまうのです。『造血幹細胞』が少なくなってしまう原因には、生まれつき遺伝子の異常で起こる場合と原因不明の場合がありますが、大部分は原因不明と言われています。

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再生不良性貧血はどんな治療をするの?

再生不良性貧血の症状
「再生不良性貧血」の診断とその治療について、ご説明します。「再生不良性貧血」の診断は、まず「赤血球」「白血球」「血小板」の全てが減少していることを確認します。その上で、「骨髄穿刺」を呼ばれる検査を行います。この「骨髄穿刺」は骨髄に針を刺し、骨髄液を採取し『造血幹細胞』の生成状態や、骨髄そのものの状態を確認する検査です。

 

「再生不良性貧血」の重症度はステージ1からステージ5に分けられ、その重症度によって治療が大きく変わってきます。再生不良性貧血の治療はこちらの5つになります。

  • 免疫抑制療法
  • 骨髄移植
  • 蛋白同化ステロイド療法
  • 支持療法

免疫抑制療法 →抗胸腺細胞グロブリン(ATG)やシクロスポリンと呼ばれるお薬を使って、『造血幹細胞』を作る邪魔をしているリンパ球を抑え、造血を回復させる治療法です。

 

骨髄移植→患者さんと白血球の型の合った兄弟姉妹や骨髄バンクの提供者から骨髄液をもらい、患者さんの骨髄細胞を提供者の正常な骨髄細胞と取り換える治療法です。

 

蛋白同化ステロイド療法→蛋白同化ホルモンと呼ばれるお薬を使い、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンを出させます。また、同時にこのお薬は造血幹細胞を直接刺激して、増殖を促します。

 

支持療法→病気の根本的な治療ではなく、その症状を軽減するための治療です。こちらは輸血や、感染症に対する抗生剤や抗ウィルス薬を使った治療が該当します。

 

完治する病気なの?

「再生不良性貧血」の重症度はステージ1からステージ5に分けられるとお伝えしましたが、治療後の状態も重症度で変わってきます。完治できるかどうかは、早期発見・早期治療が大きくかかわってくるのです。

 

軽症~中等度(ステージ1~2)→早期発見され、早い時期に免疫抑制療法や蛋白同化ステロイド療法を受けることで、70%以上の患者さんが輸血不要になり、90%以上の患者さんが長期生存の期待ができると言われています。

 

やや重症~重症(ステージ3~4)→免疫抑制療法を受けることで約60~80%、骨髄移植で約80%の患者さんの長期生存の期待ができると言われています。

 

最重症(ステージ5)→白血球の中でも免疫に大きくかかわる好中球の数が0となってしまい、感染症の予防がうまくできない場合は早期に骨髄移植を行わなければ、感染症が引き金となり死亡する確率が高くなってしまいます。

 

まとめ

再生不良性貧血は早期発見し、早期に治療を始めることができれば、完治することも可能な病気です。

再生不良性貧血の治療中に運動はしても大丈夫?日常生活で気をつけることは?

貧血の症状に加え、風邪が治りにくい、出血しやすい・血が止まりにくいなどの症状がある場合は、見過ごしてしまわず、病院に行くことが大切です。あなたの体は必ずサインを出してくれています。そのサインを見落とすことなく、自分の体を自分が守っていきましょう。