鉄欠乏性貧血を食生活から改善しようとすると、鉄分・ビタミン・タンパク質など色々な栄養素を取らなくてはならず、結局面倒くさくなってしまい続かなくなってしまいがちです。
それほどいつもと違うメニューを考えなくてはならないのでしょうか?ということで今回は鉄欠乏性貧血の食事について広く考えていきたいと思います。
鉄欠乏性貧血の食事作りに対する考え方をかえてみて!
鉄欠乏性貧血の予防または改善に向けた食事は、栄養素別に食材を考え始めると大変です。きちんと栄養バランスを整えた料理作りが得意な方なら何てことはないのでしょうが、そのような方は鉄分不足で苦しむこともないのです。
鉄分不足になってしまったからには、どうにか簡単に毎日続けられるメニューを考えてみましょう。
まず、考えた時に一番都合が良いのは「民宿の朝ご飯の形式」です。ご飯、お味噌汁、メイン(焼き魚やハムエッグなど)、味付け海苔、小鉢(サラダや煮物、酢の物)メインが魚だと生卵が付いてくることもありますね。この「民宿の朝ご飯」を常にイメージすると、少し楽になります。内容しだいで洋風にも中華、他国料理にもすることができます。
まずは、味付け海苔ですが、太い缶に入っているものなど、日本の食卓には昔からなじみのある物ですね。この味付け海苔を毎食食べる習慣をつけましょう。ご飯の時間には必ず、食卓に出すようにします。
気を付けていると、朝食べなかったから夜は食べようなど、とりあえず一食は食べれるようになってきます。5~6枚ごとに小分けになっているので、最も摂取しやすい栄養分(ミネラル)です。
小鉢に対する考え方は、わざわざ作らない!と言うことです。これは、一番良いのはお味噌汁の具を活用するのです。大根のお味噌汁なら千切りにした大根を少しより分け、小鉢に入れて、ゴマとポン酢をかけるなど、今日使う食材からより分けると面倒もなく、経済的です。
また、一人暮らしの方にとっては食材を揃えることは保存場所にも困り、不経済とともに、腐らせてしまったりと衛生的にもよくありません。気負わず、わずかな努力で大きな成果を出すように考えましょう。
そして、一番間違えてはいけないことは、貧血対策に鉄分だけをとってはいけない!と言う事です。鉄分はとても吸収されにくい栄養です。効率よく吸収させるには、たくさんのビタミンとタンパク質が必要です。
鉄欠乏性貧血の食事で赤ちゃん、幼児、妊婦さんが気を付けなくてはならないこと!
また、ビタミンは蓄積量のわりに必要とする量が膨大で、常に取り続けなければすぐに不足してしまうのです。毎日レバーを食べるのではなく、毎食野菜をとってビタミンを充実させる事で、少しの鉄分も逃がさずに体に取り入れることができるのです。
「簡単に作れる貧血対策レシピは野菜が中心。」一人分の量です
トマトジュースで作るリゾット
☆すべてお鍋に入れて、お好みの柔らかさになればOKです。物足りない方は、ベーコンやウィンナーを入れるとボリュームがupしますよ。最後に味が薄ければ塩、こしょうを足してください。最後に味が薄ければ塩、こしょうを足してください。
冷ご飯 | お茶碗1杯(150g) |
トマトジュース | 1缶(190㏄) |
水 | (90㏄) |
枝 豆 | 5房ほど 冷凍でOK |
乾燥ひじき | 10g(水で戻ししぼる) |
鶏がらスープの素 | 顆粒 小さじ2 |
グラタン皿ひとつでできる鮭のバター焼き
☆野菜を細切りにしてグラタン皿に引き詰めます。塩鮭を上に乗せたら酒をふりかけ、ラップをしてレンジで3~4分。次にバターを乗せて、今度はトースターで焦げ目がつくまで焼きます。トースターに入れるさい、粉チーズをふりかけると焦げ目がキレイにつきますよ。
塩 鮭 | 1切れ |
ピーマン | 1個 |
人 参 | 半分 |
たまねぎ | 半分 |
※残り野菜でOK(もやしと大根は水が出るのでNG) | |
バター | 大さじ1~2 |
酒 | 大さじ1 |
レンジで簡単しゃぶしゃぶ温野菜
☆もやしと細切り野菜をお皿にひき、その上に重ならないようにお肉を広げます。ラップをして3~4分。味ポンをかけていただきます。硬めの野菜を入れる時はそれだけ先にレンジで柔らかくしておきましょう。
もやし | 半分 |
残り野菜 | 細切り |
しゃぶしゃぶ用豚ロース肉 | 150g |
味ポン | 少々 |
しらすおろし
☆大根はおろして、水分が多いようなら軽く絞ります。しらす干しをかけて、味付け海苔を粉々にしてふりかけます。お醤油や味ポンはお好みで。
大根 | おろします |
しらす干し | 大さじ1~2 |
味付け海苔 | 1~2枚 |
大切なのは、単品で鉄分をとるのではなく、ビタミンやタンパク質をたくさんとり、鉄分を吸収しやすくすることです。野菜は毎食必ずとりましょう。
まとめ
見ていただいておわかりいただけましたでしょうか。鉄欠乏性貧血だからと言って、食材に悩むことなどないのです。普通の食材をいろいろ使って取り入れることに意味があるのです。
鉄欠乏性貧血が進行していたら、食事だけでは治すことはできません。必ず鉄剤が処方され、薬で治すことになります。ですので、食事で気をつけることは、鉄分をたくさんとることより、鉄分を取り入れやすい体にすることなのです。
そう考えると、食事で治すのは、貧血ではなく、食生活だと言うことです。どんなに忙しくても食事は取らなくてはなりません。その時、たった1回の食事でも、無駄にしないで効率よく、栄養素を取り入れることを意識しましょう。
そのとき、民宿の朝ご飯をイメージすると、必ず一汁二菜分は栄養を取れることになり、小鉢に分けることで、食感も変わり、脳への刺激にもなり活性化につながります。また、お皿が小分けになることで、箸をその都度運ばなくてはならず食べる時間も少しゆっくりになります。
メインのお料理は、食べたいもので良いのです。トンカツでも牛丼でもハンバーグでも何でも食べましょう。そのときに気を付けるのは3つです。
- 必ず野菜を一緒に取ること
- 食べ過ぎ、早食いはしないこと
- 同じメニューを続けず、偏らないこと
無理なダイエットで鉄欠乏性貧血になる女性は多くいます。痩せ形の体型を維持するために、必要な栄養分までとらず、倒れてしまいます。若い時期に貧血を治さずにいると、不妊症や婦人科の病気、さらに脳梗塞など大病にかかりやすくなります。
免疫力もおちるため、ウィルス性の病気にも感染しやすくなるなど、良いことはないのです。必要な栄養は使われるためのものなので、摂取しても太ることはありません。
鉄欠乏性貧血になりにくい男性・・・だからこそ注意!反対に子供は貧血になりやすい!
せめて一日のうち一食は民宿の朝ご飯の形をイメージし、バランスよく、美味しく食事をしましょう。気を付けようかなと思い始めたなら、必ず変えられます。そして、この食事は今だけ変えても意味はないのです。習慣づけ、一生続けていけるように意識を変えなければいけません。
食生活で予防できるのは貧血だけではありません。年齢を重ねると起こり始める不調にも備えなければいけません。バランスの良い食事が習慣になると、自律神経にも影響し、ストレスに強くなります。楽しい人生は食生活が一番重要なのです。