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風邪が治ったのにずっと咳が続く。そんな症状が起きるのが咳喘息です。

 

といっても、実際に咳喘息になっても本人が自覚していない場合が多く、風邪がまだ治り切っていないと思って放置してしまうと“重い病気”を発症してしまうことがあるので、しっかりと初期の段階で治療をすることが大切となります。

 

今回は、咳喘息の症状の特徴と、その危険性について詳しく解説していきますので、最後までお読みください。

 

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風邪から咳喘息は始まる

風邪 喘息

風邪で鼻や喉から細菌やウイルスが侵入すると、免疫細胞が排除しようと戦うことで気道が炎症を起こし粘膜が弱って咳が出やすくなります。

 

通常は風邪が治るとともに炎症は引いていきますが、風邪が治っても炎症が引かずに、咳が長い間止まらない病気が咳喘息です。

 

気道というのは、鼻腔(びこう;鼻の穴の中)や、咽頭(いんとう;喉の奥)も含まれる鼻から肺まで繋がる空気の通り道の管で、正常な状態では粘膜という常に湿った組織に覆われていますが、炎症を起こしてしまうと粘膜が弱って異物の刺激を直接受けてしまう他、気道が狭くなってしまうのです。

 

ですから、鼻や喉から入ったアレルギー物質(主にホコリや花粉など)が空気と一緒に気道を通過した際に、その量がわずかでも咳を引き起こす原因となります。

 

ただ単に咳が止まらないというだけでなく、放置すると喘息となり治療が難しくなってしまうので、今のうちにしっかりと症状をつかんでおきましょう。

咳喘息の症状とは?

咳喘息はとにかく乾いた咳が長く続く病気で、痰がからんだり、呼吸が苦しくなるなど、喘息のような重い症状がないことが特徴となります。

咳喘息は、喘息で聞かれるゼーゼー、ヒューヒューといった苦しさがなく、慢性に咳だけが続く病気で、喘息の前の段階と考えられています。

咳喘息の約3割の人が喘息に移行すると言われており、早期より治療することが大事です。

原因はよくわかっていませんが、多くはかぜに続いておこります。かぜの後に3~4週間以上咳が続いたら、この病気を考える必要があります。
引用元・田中クリニック

はっきりとした発症の原因は分かっていませんが、風邪の後に発症することが多く、風邪薬や咳止めが効かないのが咳喘息です。

 

そして、夜間に咳がひどくなる傾向があるため、不眠から、疲労やストレスという体への悪影響出てさらに症状を悪化させてしまうこともあるため、症状が出たら早めに病院で診察を受けて下さい。

 

風邪が治って、熱や鼻水といった症状がないのに、咳だけ続くという場合には咳喘息の可能性が高いので(風邪とは違う)治療が必要となります。

 

炎症を起こしている気道は鼻や喉からも繋がっているため、ホコリや花粉という物理的なものだけではなく、タバコの煙や、排気ガス、冷えた空気も咳を起こす刺激となるので、外出の際には十分に注意しましょう。

 

タバコの煙や排気ガスには有害な物質が含まれており、この2つに含まれる有害物質は粒子が細かいという共通点があるため、一度、気道に入ると内部にくっついて刺激し続けてしまうからです。

 

また、冷えた空気も気道が炎症を起こしている時には特に刺激となります。これは、免疫のシステムが突然体内に入った冷えた空気(体温よりも低い空気)を、異物として認識してしまうからで、咳喘息ではなくても起こる反応です。

風邪以外で咳喘息が発症する原因

風邪以外で咳喘息が発症する(または悪化させる)原因としては、ストレスやハウスダスト、大気の汚染があります。

 

ですから、日頃から部屋を清潔にする、エアコンのフィルターや換気扇の定期的な掃除や、空気が悪い場所や人混みの中ではマスクの着用を心がけることが大切です。

 

また、ストレス対策としては十分な休息が望ましいですが、難しい場合にはビタミンが多い生野菜を積極的に摂ることで、ストレスによる体への影響を減らし、免疫力を高めましょう。

 

とはいえ、風邪にも色々な症状があり、咳が止まらないといった咳喘息と共通する部分がありますが、根本的に風邪と咳喘息が違うのは、どこなのでしょうか?

 

参考:風邪がひどくて息苦しい!こんな時に試したい対処法

風邪と咳喘息の違い

風邪 喘息

かなり簡単にわかりやすく言ってしまえば、風邪薬や咳止め薬が効くのが風邪で、ほぼ効かないのが咳喘息と覚えておきましょう。

 

風邪薬や一般的な咳止め薬は、細菌やウイルスを排除しようと攻撃している免疫細胞の強すぎる働きを抑制することで風邪の症状(咳、鼻水、発熱など)を和らげる働きを持っています。

 

しかし、咳喘息の場合には免疫細胞が強く働いているためではなく、気道が炎症により粘膜が弱って敏感になっていることが原因で咳が出るので、風邪薬や咳止め薬ではほとんど効果は得られないのです。

 

※喘息用の咳止めもありますが、咳喘息はまだ喘息を持っていない方の病気であり、一度喘息にかかってしまうと完治するのは難しいため“喘息にならないために”早期治療が大切となります。

風邪の症状は免疫細胞による拒否反応

風邪の場合には、他の症状がなく咳だけが何週間も続くというのは考えにくいのです。

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風邪は体内に細菌やウイルスがすでに侵入していて、免疫細胞が排除しようと攻撃することで症状が出ますので、熱っぽさやだるさなど他の症状が伴います。

 

咳が出るのはこのようなメカニズムによってです。

肺や気管などの呼吸器を守るために、外から入ってきたほこり、煙、風邪のウイルスなどの異物を気道から取り除こうとする生体防御反応が咳(咳嗽=がいそう)です。

異物が入り込むと、まず咽頭や気管、気管支など気道の粘膜表面にあるセンサー(咳受容体)が感じ取ります。その刺激が脳にある咳中枢に伝わると、横隔膜や肋間膜などの呼吸筋(呼吸をおこなう筋肉)に指令が送られ、咳(せき)が起こります。この反射運動を「咳反射」といいます。
引用元/第一三共ヘルスケア

咳喘息は、炎症によって気道の粘膜が弱ることが原因の咳ですから、他に症状はありませんので、風邪とは明確に区別することができます。

 

しかし、咳が続くとそれだけで体力を消耗しますし、周囲の目がストレスとなり、体調を崩してしまうこともあるので、咳が続く場合には病院で検査をして適切な治療をして下さい。

 

咳喘息は周りの人にうつる病気ではありませんが、悪化すると喘息になる可能性がある危険な病気ですから、風邪が治った後でも咳が止まらない場合には、できるだけ早くお医者さんの診察を受けることが、喘息の予防となるでしょう。

 

参考:風邪のひきはじめに葛根湯!気をつけたい重大な副作用まとめ

喘息や咳喘息にならない為の予防&対策

風邪 喘息

風邪やインフルエンザにかかったら出来るだけ早く治すようにし、ハウスダストやアレルギーとなりそうなものはこまめな掃除で部屋から排除して、普段の生活習慣でも喫煙やアルコールの飲み過ぎを避けることが、喘息や咳喘息になるリスクを減らすことになります。

 

喘息とは、空気の通り道である気道が細くなることで呼吸がしづらくなり、炎症が慢性的に起きているため粘膜が弱って敏感になってしまい、発作が起きると気道が塞がって呼吸困難になってしまう病気です。

 

なので、風邪やアレルギー症状で気道が炎症を起こすのを避けることが予防となります。

気道の炎症を繰り返すことで、ちょっとしたことで過敏になり、咳や痰が出やすくなります。

また、気管支壁も厚くなり、気道が狭まりやすくなるのです。 ぜんそくの患者さんの気道には、肥満細胞や好酸球・リンパ球といった、炎症に関係する細胞などがたくさんみられます。
引用元/オムロン ヘルスケア

気道は長い管で、炎症を繰り返すということは、水を流すホースの内部に汚れが溜まって詰まりやすくなってしまうというような状態です。

 

ホースなら取り替えればいい話ですが、人間の気道はそう簡単にはいきません。

 

人間の体内の臓器は、新陳代謝といい血管から血液によって細胞が再生するのに必要な栄養素をもらって、死んだ細胞や不純物を体外へ出すことで、新しく生まれ変わるのですが、細胞がダメージを受け続けると、細胞の再生が間に合わないばかりか、他の臓器にまで悪影響を及ぼしてしまうこともあるのです。

 

それでは、どのように炎症が起きにくくすることができるのでしょうか?

鼻や口から入ってくる有害物質を減らす

咳喘息の原因には大気の汚染も含まれているので、喫煙はもちろん外部から有害な物質を体内に入れないことが大切です。

 

喫煙は直接喉を通してタールやニコチンなどの有害物質を入れるだけでなく、微粒子となった有害物質が気道に長くとどまるので、気道(喉や鼻も含む)を守っている粘膜(湿っている組織)かなりのダメージを与えて弱らせてしまうので控えましょう。

 

また、喉の奥にある咽頭は、乾燥によって細菌やウイルスに対する免疫力が下がってしまうので、部屋の湿度を適切に保ち、乾燥する冬には外出時にマスクを忘れないで下さい。

 

マスクによって、ウイルスの侵入や排気ガスなどの空気中の有害物質が鼻や喉から侵入するのを防ぐことができます。

体調管理は食事と運動から

体内の細胞を作る、または食物を消化するのに必要となるビタミンが多い食事を摂り、適度な運動をすることによって、血行を良くし、全身に栄養が行き渡るようにしましょう。

 

市販されている加工食品やお弁当、インスタント食品などには味を良くするための添加物や人工甘味料、防腐剤が多く含まれており、消化するのに大量のビタミンを消費してしまうので、生野菜を積極的に摂るようにして不足しがちなビタミン類を補うようにして下さい。

 

また、適度な有酸素運動をすることで、呼吸器系(気道や肺を含む呼吸に関わる臓器)を鍛えて、肺にたっぷりと新鮮な空気を入れることで、肺活量が多くなり酸素が血液中のヘモグロビンという物質と結合し、全身に送られて各臓器や脳を活性化させます。

 

さらに、有酸素運動にはストレスを軽減させる効果もあるので、無理のない程度でウォーキングや、仕事が忙しい方はエスカレーターを使わずに階段を使う、休日はなるべく徒歩で移動することを心がけるだけでも、免疫力を上げるのに有効でしょう。

 

普段の姿勢も猫背や前かがみ気味だと、肺も斜めに傾いて呼吸が浅くなってしまいます。

 

姿勢は意識しないと改善するのは難しいので、猫背にならないように気がついたらその都度、背筋を伸ばすことで腰痛や肩こりも改善されるので、少しずつ頑張って直していきましょう。

 

参考:風邪をひいたらうどんを食べるべき?風邪の時のうどんが良い理由

まとめ

風邪が原因で気道(鼻、喉を含む肺まで空気を送る管)が炎症を起こし、風邪が治っても炎症が引かないことが咳喘息の一番の原因です。

 

風邪と咳喘息の違いは、咳喘息は風邪薬や咳止めが効かないことで、そのまま放置すると喘息となり完治が難しくなってしまうので、早期治療が大切となります。

 

喘息は気道が炎症を繰り返すことでリスクが高まるので、ハウスダストやタバコの煙、排気ガスを吸い込まないようマスクを着用し、無理のない有酸素運動で体の免疫力を高めて予防しましょう。

 

参考:近所にあるコンビニで買える風邪薬や風邪に効くものは?

 

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