「お腹は空いているはずなのに、気持ち悪くて何も食べられない…」
という経験が、誰にでもあるのではないでしょうか。吐き気があったり、嘔吐したりするのは、胃腸が弱っている証拠。
そんなときこそ、胃腸に栄養を補給して、元気にすることが必要ですよ!吐き気や嘔吐の症状があるときの、体に良い食べ物を紹介しますね。
目次
吐き気があるとき、何を食べれば良いの?
吐き気があるときは、食べ物のにおいでさらに気持ち悪くなることもありますよね。そんなことを防ぐための方法は、どんなものなんでしょう。
病状によって、摂取するものが違いますよ!
吐き気があるときは、〇〇を摂る!
何か食べたいけれど、においがきつくて食べられない。食べたら、吐きそうで怖い。吐き気がある時は、こんな気持ちになることもあるでしょう。
そのような状態の場合は、水分を補給することに専念します!嘔吐があるときは、無理に固形物を体に入れても胃腸に負担がかかるだけ、ということもありえますから、症状が落ち着くまではひたすら水分補給です!
ミネラルウォーターだけでなく、アクエリアスや経口補水液などのイオン飲料を飲むのもおすすめですよ。
吐き気が少し治まってきたら
ここで、ようやく固形物を口にできます。とはいっても、胃への負担が少なく、喉を通りやすい、おかゆからのスタートです。
最初は、米:水=1:10でつくる、重湯(おもゆ)から始めましょう!重湯で問題なければ、少しずつ米の割合を増やしていくと良いですよ。
食欲が戻ってきたら
病状が落ち着いて、食欲が出てきたら、食べられるものが増えますよ!
やわらかく煮たうどんや、にゅうめんがオススメ!
卵を入れる場合は、半熟状態が喉を通りやすく適しています。生卵は食中毒の原因になるサルモネラ菌がいることがあるので厳禁です。
また、病気から回復している状態は、免疫力が落ちていると言えます。普段より病気にかかりやすいので、加熱して食べるのが無難ですよ!
リンゴやイチゴ、バナナなど果物もお腹にも優しいのでオススメ!
ただし、胃腸がひどく弱っている場合は、果物に含まれている消化酵素に胃腸が刺激されて、体調を崩す可能性もあります。病後すぐは、缶詰などの加熱が済んだフルーツで様子を見た方が良いですね。
このとき避けたい果物は、酸味のある、みかんやレモンなどのかんきつ類、パイナップル、キウイ、梨などたんぱく質分解酵素を持つ果物です。これらは胃腸に刺激になってしまうので、完治してから食べましょうね。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内細菌の回復を促す効果アリ!
積極的に摂りたいところですが、冷たいものは体を冷やしてしまうので、一度にたくさんの量を食べるのは避けましょう。
いかがでしょうか。吐き気や嘔吐の症状がある場合は、無理に固形物を口にせず、水分を補給することで、回復を待ちましょう。
食事はおかゆから摂取できるようになりますが、徐々に量を増やし、食欲が戻ればさまざまなものを食べられるようになりますよ!胃腸を刺激するものをさけながら、食べられそうなものを食べましょうね!
参考:コーヒーを飲むと胃もたれする?コーヒーのメリット・デメリット
食欲が戻ったときの食事のレシピは?
おかゆから食べ始めて、食欲が戻ってきたときいつも同じ食品ばかり食べていると、飽きてきますよね。
そんなときは、思い切って料理するのはいかがでしょう?消化が良く、栄養のあるレシピを〇つ紹介しますよ!
玄米スープ
玄米…1合
水…7号分
- 玄米を洗い、布巾で水気を取ります。
- 水気を取った玄米を、きつね色になるまで弱火で30~40分炒ります。
- 一合の玄米に、7号分の水を入れて鍋で炊きます。
- 沸騰したら、弱火で1時間ほど加熱し、火を止めます。
- 炊いた玄米を、こし器に入れてしゃもじで米を押し、粘り気を取ります。水分が出にくくなったら、お湯を足しましょう。
<ポイント>
玄米を炒ることで、栄養の吸収が良くなるので、炒ってから米を炊くのは大切ですよ!こし器がない場合は、布巾の上に取り出し、絞ってもOKです。
ヨーグルトゼリー
<材料>
ヨーグルト…200~300g
ゼラチン…5g
水…大さじ2
砂糖…大さじ2
- 水大さじ2で、ゼラチン5gをふやかします。
- ①でふやかしたゼラチンに砂糖大さじ2を加え、レンジでゼラチンが溶けるまで加熱します。
- ②にヨーグルト200~300gを混ぜて、冷蔵庫で冷やします。
- ゼラチンが固まったら、完成!
<ポイント>
ヨーグルト200gでは固め、300gでは夜話から目になります。ゼラチンには、トリプトファン以外のほとんどのアミノ酸が含まれているんです!
そこに乳製品に含まれるトリプトファンを組み合わせることで、栄養価が高くなります。つるっとして食べやすいので、食欲がないときにも良いですね!
雪鍋
<材料>
豆腐、白菜、キャベツ、カブなど、消化に良い野菜、食べられそうなら、白身魚、鮭、脂身の少ない肉、大根おろし、白だし(市販)
- 具材を白だしで煮込みます。
- カブなどにも火が通り、楊枝がささるほどに柔らかくなったら、大根おろしを加えて完成です。
<ポイント>
大根には、消化酵素のジアスターゼが含まれています。ジアスターゼは、胃腸の調子を整えて、消化を助けてくれるんです!多すぎると刺激が強く、胃痛が起こることがあるので注意しましょう。
病状が落ち着いたら食べたい、料理のレシピを紹介しました。吐き気がないときでも、美味しく食べられそうなものばかりですね!
食欲が戻ってくれば、このような食べ物が食べられ、さらに回復すれば元の食生活にも戻れるので、物足りないかもしれませんがおかゆからのスタートですよ!
吐き気があるときの食事のルールとは?!
ここまで説明してきた食品やメニューを食べるのは、もちろん症状改善につながることなんですが、実は、吐き気や嘔吐の症状があるときに、覚えておいてほしい食事のルールがあるんです!
食べたいときに食べる
吐き気や嘔吐の症状が軽いとき、お腹がすいて食べたくなるのではないでしょうか。
「いつもお昼は12時に食べるから、その時間に食べないと…」
と思うかもしれませんが、その時間に吐き気があったら食べられませんよね。
「今、食べられそうだな!」
と思う時間に食事をして、栄養を摂りましょう。
食べたいものを食べる
上記で説明した食品やメニューが、おすすめのものであることは間違いありません。
でも、吐き気や嘔吐の症状でなかなか食べられないときですから、あまり栄養価に捕らわれず好きなものを食べて良いでしょう。アイスクリームや菓子類は、カロリーが高く、好まれていますよ!
食べられる分だけ食べる
いままであまり食べていなかったのに、急にたくさん食べると、体がびっくりしてまた吐き気が出ることがあります。無理して詰め込まずに、無理なく食べられる量を食べるようにしましょうね。
1回の量を少なくして、複数回食事を摂るのもおすすめです。健康なときは、食べたいときに食べたいものを食べられるだけ食べるというのはおすすめされない方法ですよね。
でも、吐き気や嘔吐でしっかり食事ができず、体から出ていくものの方が多い場合は、食べたいと思ったときに、「これならいけそうかな?」と思える食べたいものを、食べられる分だけ食べて体に栄養を与えなければ、体が病状に負けてしまいます。
いつもは控えめにしていたカロリーの高い物も、食べられるのなら、立派な栄養素になるんです!
参考:緊張したらスグに腹痛が!吐き気や下痢を抑える対処法は?
まとめ
吐き気や嘔吐の症状がある場合は、無理に食べようとせず、水分を充分補給するようにします。その後、症状が和らいだら、おかゆから食べ始め、徐々に通常の食事に戻せるようにしましょう。
症状が少し良くなったからといって、いきなりいつも食べていたような食事を摂ると、体が驚き、症状がぶり返すことになるので注意が必要です!
また、吐き気や嘔吐などで栄養が取りづらいときは、菓子類で栄養を摂ることも可能です。カロリーが高く、通常の食事よりも手軽で食べやすいですよ!
「お菓子だから食べちゃだめ」
などの制限をせず、栄養を摂ることを優先に考えましょう。食べられるときに、食べたいものを、食べられる分だけ食べ、安静にすることで、症状は和らぎます!辛い症状を、がんばって乗り切りましょうね!