急に感じる吐き気、風邪じゃないかもしれません。貧血によって吐き気や筋肉痛が起こることもあるんです。風邪がずっと治らない…そういう時は貧血を疑ってみて下さい。
貧血になると体のあちこちに不調が現れるのですが、その一部は他の病気とすごく似てるんですね。「うつ」や「低血圧」と似ていることについては有名なので知っている人も多いでしょう。
そんな貧血ですが、風邪と共通する部分も結構あるんです。あなたが風邪だと思っている症状、本当に風邪なんでしょうか?もし貧血だとしたら安静にしているだけでは治りません。今回は貧血と風邪の似た症状をご紹介します!
吐き気は貧血でも起こるって本当?
吐き気が貧血で起こる、これは本当のことなんです。貧血を訴える人の多くが鉄分不足からなる鉄欠乏性貧血。鉄欠乏性貧血になるとヘモグロビンの数値が下がり赤血球が減少してしまいます。そうすると酸素がうまく運べなくなるので、体が酸欠状態になっちゃうんですね。
酸素が必要なところへ十分に行き渡らなくなるので、脳をはじめ消化器系など、本当に体のいろんな場所で不具合が起こるんです。消化器系に不具合が生じるといわゆる機能不全の状態になり、消化が遅くなったり空腹と満腹をうまく区別できなくなったりします。それによって起こる症状が「吐き気(気持ち悪い)」と「食欲不振」。
なんだか気持ちが悪いな、食欲がないな…これって胃腸風邪に似てませんか?腸にも不具合が及ぶと、今度は下痢をしてしまうんです。ますます胃腸風邪、という感じがしますよね。
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でも、冷静になって考えてみると、こういった消化器系の症状以外にも別の症状が起きているかもしれません。貧血定番の「めまい」「立ちくらみ」など…。人間はひとつのことに集中すると周りが見えなくなるものです。一度、注意深く自分の症状を観察してみて下さい。
筋肉痛を伴う貧血もある、これも本当だった!
風邪の時に起こる症状と言えば、筋肉痛。重い風邪をひいた時なんかは筋肉痛になりやすいですよね。これには貧血がどう関係しているのでしょう。
筋肉も酸素を必要としているのですが、酸素が不足すると筋肉に疲れがたまっていってしまうんです。そうしますと“筋肉のこわばり”もしくは“筋肉の痛み”として症状が現れるんですね。
筋肉がこわばれば肩こりや首こりに…。筋肉の痛みなら筋肉痛に…。運動のしすぎで貧血になる人は膝のあたりが痛んでしまうようです。これらの症状に心当たりがあるなら貧血の可能性も考えておいた方が良いでしょう。
先ほど書いた吐き気など消化器系の不調に筋肉痛が加わったら、確かに風邪と勘違いするのも無理はありません。不調が長く続くようなら病院にかかり、お医者さんから診断を受けるようにして下さいね。間違った治療法を続けていては治るものも治らなくなります。
貧血を治すことで筋肉痛など、貧血が原因で起こる痛みや不快感がビックリするくらいなくなった人は結構いらっしゃるんです。
他に貧血で起こる症状で風邪に似たものはあるの?
貧血では他にも風邪に似た症状が出るんですよ。そう、まず挙げられるのが頭痛です。貧血の人は大抵、頭痛を訴えています。しかし頭痛は風邪の代名詞と言っても良いほど代表的な症状です。
それから倦怠感ですね。貧血になると妙にだるくなってしまうんです。さらに集中量が低下するので、熱が出る前のような「ぼーっ」とした感じになります。貧血で血液が不足することにより、顔色が悪くなることもあります。鏡を見て「あれ?なんだかいつもより顔色が悪いかも?」となったら、まずは体の不調を考えるでしょう。
風邪とは関係のない貧血の症状になると「めまい」「耳鳴り」「動悸」「息切れ」あたりでしょうか。今まで書いた症状の他に、こういった症状が頻繁もしくは慢性的にあるのなら貧血の検査を一度はしておくことをオススメします。
まとめ
吐き気と貧血と筋肉痛。どれもまったく関係のないものに見えますが、実はこんなふうに繋がっていたんですね。貧血は根本的な原因を改善しないと治ることはありません。むしろ悪化の道を辿っていく可能性だってあるんです。
吐き気や筋肉痛は貧血を治せば自然となくなっていきます。中には貧血で胃が痛くなってしまう人もいるんですよ。さて、最後にもうひとつ、念頭に置いておきたいのが貧血の種類です。
今回は鉄欠乏性貧血を前提にお話しましたが、貧血にも種類があります。その中に「溶血性貧血」があるのですが、これがひどくなると発熱する可能性も出てくるんですね。そうなると余計に風邪との区別がつきにくくなりますから、気をつけましょう。