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テレビCMでもおなじみの葛根湯ですが、仕事が忙しくて休めないという方は、昼休みなどにコンビニで手軽に買えると便利ですよね。

 

コンビニでも葛根湯を売っているところと、売っていないところがあるのをご存知ですか?

 

実はそれには薬事法絡みの複雑な事情があるのですが、今回は葛根湯の販売・効果的な飲み方についてわかりやすく解説していきます。

 

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葛根湯はコンビニの店舗によっては販売可能

葛根湯 コンビニ

葛根湯は第2類医薬品なので、「登録販売者」がいるコンビニでないと販売できません。

 

第2類医薬品というのは、このように法律で決められています。

副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。

またこの中で、より注意を要するものは指定第2類医薬品となっています。

第2類医薬品には、主なかぜ薬や解熱剤、鎮痛剤など日常生活で必要性の高い製品が多くあります。

専門家からの情報提供は努力義務となっています。
引用元/OTC医薬品協会

まず、全ての医薬品には副作用の可能性があり、それは何故かと言うと病気に有効で強力な成分が配合されているため、人によっては、体質的に合わない、他の薬との飲み合わせに注意が必要な場合があるからなのです。

登録販売者の役割とは?

しかし、実際お医者さんの処方箋を元に薬を調合できる薬剤師と違って、少しわかりにくいのが「登録販売者」という制度なのですが、簡単に言うと(販売されている)薬がどのようなものかを理解していて、お客さんに適切な説明をできる資格者ということになります。

都道府県知事が資質認定した、薬の専門家です。要指導医薬品や第1類医薬品を除く一般用医薬品を取り扱うことができます。
引用元/OTC医薬品協会

薬の効果が上がるごとに第3類医薬品から第1類医薬品まで分類が国によって決められていて、一番効果の高い(副作用のリスクが少ない)第1類医薬品より低い分類の医薬品を販売することが「登録販売者」にはできます。

 

そういう理由から、葛根湯を販売するためにはお店に「登録販売者」がいなくてはいけないのです。

 

余計な人件費のコストがかかる分、あまり多くのコンビニで葛根湯を販売することができないのでしょう。

 

※基本的にずっと店頭に立っていなければいけないということはありませんが、店内にいるか、常に連絡を取れる体制が整っていなければならず、コンビニとしては「登録販売者」は配置するハードルが高い人材といえますね。

 

参考:風邪がひどくて息苦しい!こんな時に試したい対処法

葛根湯をコンビニで手に入れるのは難しい?

葛根湯 コンビニ

コンビニが大手ドラッグストアと提携を進めているので、あなたの近くのコンビニでも葛根湯が購入できるかもしれません。

 

コンビニでは、第2類医薬品である葛根湯は販売する各店舗に薬剤師か登録販売者がいなければいけませんが、今やインターネットの通信販売では、簡単に購入することができます。

 

インターネットで医薬品の販売条件が緩和されたのには、近くに病院や薬局、ドラッグストアがない地域での、移動が困難なお年寄りへの配慮という世論の声の後押しがありました。※条件付きではありますが、薬事法が改正されてネット通販でも第2類の葛根湯が購入できます。

 

しかし、その流れはコンビニへと移ってきているのです。

コンビニがドラッグストアと一体化

薬事法が改正されたことで、2014年6月12日から、第1類医薬品を含むほぼ全ての医薬品が、条件を満たせばネット通販で販売することができるようになったので、コンビニでも販売できると思いこんでしまっている方も多いかもしれません。

 

しかし、全くネット販売に条件がないといえばそんなことはなく、実際の店舗を持っていることや、店舗で売っているか在庫があり、お客さんに出せる医薬品のみ販売できるということが条件となっています。

 

これに関係しているのか、時代の流れなのかはわかりませんが、コンビニ大手のローソンやファミリーマートは、ネット通販でも大きなシェアを占めるドラッグストアと提携を進めており、コンビニがドラッグストアの看板も一緒に掲げている店舗も増えているのです。

 

このような店舗では、医薬品の販売に制限がないため(薬剤師との連携体制が整っているので)、今後、葛根湯が買えるコンビニは増えていくでしょう。

風邪のひきはじめに!葛根湯の効果的な飲み方と注意すべき点

葛根湯 コンビニ

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風邪のひきはじめにのみ効果があり、食前に飲むほうが吸収されやすいです。

 

葛根湯に配合されているのは漢方薬ですので、他の風邪薬と違い、風邪のひきはじめにしか効き目がないということになります。

風邪の初期は基本的には身体を温めて汗を出し初めて熱が下がるものです。

そこで葛根湯には上記のように「麻黄」が入っています。 この薬味は表を発し汗をだす性質なので温まり当然発汗します
引用元/漢方相談薬局 医王堂薬局

葛根湯に入っている麻黄(まおう)という成分で体が温まることにより、汗をかいて熱を下げるという仕組みなので、風邪の重い症状が出ている時に飲んでも効き目はないんです。

 

かぜの初期段階なら、体が温まると血行が良くなり免疫細胞が活性化するので、細菌をやっつける力も増える効果が期待できるでしょう。

 

さらに、麻黄には鎮咳作用(ちんがいさよう;咳をしずめること)があるので、咳で体力が奪われるのを防ぐこともできます。

 

そして、気になる飲むタイミングですが、漢方薬は食前に飲むと吸収が良くなるのです。

漢方薬の成分の多くは腸内細菌により、有効成分が吸収されやすく、効果がでやすい状態になります。

そのため、速やかに腸に到達する食前または食間の服用の 製剤が多くなっています。

また、食べ物などの影響や食べ合わせを防ぐためにも、空腹時にのむほうが良いとも言われています。
引用元/武田薬品

ただ、葛根湯の効能には食前か食間と書かれていますよね。

 

この、食間というのは、食事中ではなく、食事が終わって次の食事をするまでの間という意味(食後2時間位が目安)ですので、食べ物がお腹に入っていない時に飲むということに変わりありません。

 

さらに、葛根湯には肩こりや頭痛にも効果があると、効能に書かれています。

 

葛根湯には体を温める効果があるので肩こり解消というのは血行が促進されて、筋肉が柔らかくなるためですが、頭痛というと少しメカニズムが違います。

 

なぜ、葛根湯は頭痛にも効くのでしょうか?

葛根湯が肩こり・頭痛に効くわけ

頭痛が風邪の随伴症状(ずいはんしょうじょう)であるため、頭痛にも効果があるのです。

 

随伴症状というのは、病気に伴って現れる症状のことなのですが、葛根湯に入っている漢方の成分が背中から首筋、肩にかけて体を温めるため、血行が良くなり免疫細胞が活性化して、風邪の症状を和らげることで“風邪からくる頭痛”にも効くということになります。

 

それと別に、肩こりはデスクワーク続きで、

 

  • 同じ姿勢を取り続ける
  • 姿勢が悪い
  • 運動不足

 

などで肩の筋肉が硬くなることによって、血液の流れが悪くなり、代謝(不要なものを出して、必要な栄養を運ぶこと)が行われないことが原因で起こるので、葛根湯を飲んで血行が良くなると、自然と肩こりが治るのです。

 

頭痛の中には、緊張型頭痛といって肩こりと深く関係しているものがあります。

 

肩こりは首筋や肩の筋肉が硬くなり(緊張し)血行が悪くなることで、起こりますが悪化すると、首から上の脳へ運ばれる血液の通路をふさいでしまうため、頭痛が深刻な症状となって現れることがあるのです。

 

緊張型頭痛の原因は、ストレスや眼精疲労など他にもありますが、一番影響を与えるのは肩こりなので、葛根湯を飲むことで頭痛を和らげることができます。

汗をかいている時には葛根湯は飲めないわけ

漢方における体質の分類に、体力のある「実証」と、体力のない「虚証」という分け方があり、葛根湯は「実証」向けの薬だからです。

 

まず、漢方において実証(じっしょう)というのは、体力があり体が丈夫なため、体内で風邪のウイルスと免疫細胞が戦っている時でもそれほど汗をかかない(体温が上がらない)ので、葛根湯を飲むことで体温が上がり、免疫細胞が活性化することで早く風邪の原因菌を退治するのを助けることができます。

 

しかし、虚証(きょしょう)である体力のあまりない方は、風邪のウイルスと免疫細胞が戦うとすぐに体に影響が出て、体温が上がり汗をかくので、葛根湯を飲むことで体調が悪化するほど体温が上がりすぎてしまうため、汗をかいている時には飲んではいけないのです。

 

体調もその日によって変わり、体が丈夫でも汗をかきやすいなど、色々な体質の方がいらっしゃいますが、葛根湯は体温を免疫細胞が活性化しやすい温度まで上げる薬であることを覚えておけば、適切に使用することができるでしょう。

 

くれぐれも汗をかいている時には、逆効果なので使用は控えて下さいね。

他の薬との併用はしない

葛根湯は漢方薬なので副作用が少ないですが、薬であることに変わりはないため、併用するのは危険です。

 

漢方薬と西洋医学で作られた市販のかぜ薬は別物と思っている方もいるかもしれませんが、実は、同じ成分や似たような成分が入っていることもあるので注意して下さい。

 

例えば、葛根湯に含まれる漢方「麻黄(まおう)」は、エフェドリンという名前で多くのかぜ薬に含まれているので、一緒に飲むと効き目が強くなりすぎてしまいます。

 

また、薬の飲み合わせによっては、深刻な副作用が現れることがありますので、心配なら薬剤師やお医者さんに相談しましょう。

 

参考:葛根湯とNGな飲み合わせは?解熱剤は大丈夫?

まとめ

登録販売者か薬剤師がいるコンビニでのみ葛根湯を購入することができます。

 

葛根湯は汗をかいていない風邪の初期の段階で飲みましょう。

 

葛根湯と他のかぜ薬を併用すると副作用が出る恐れがあるので絶対にやめて下さいね。

コンビニでの気をつけたい無駄遣いについては、『つい買ってしまうコンビニでの無駄遣いをピタッとやめる方法』の記事も合わせて参考にしてくださいね。

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