子供が突然発熱して発疹ができたら…
熱が下がり始めた時に症状が出る突発性発疹。この病気はもちろん感染症なので外出や保育園に行くことは避けるべきですが、いつから外出や登園しても良いのかの判断が難しいですよね。
「周りの園児に感染してしまったら…」
そんな不安が頭をよぎります。ただ、こういった感染症にはきちんと国からの方針が出されていますので、詳しく解説してきますね。
目次
突発性発疹になった場合の外出は解熱後に!
その熱が下がってきたかと思った時に発疹の症状があらわれるのがこの病気の特徴ですよね。体中や一部に発疹ができるので、子供の容態が不安になりますが、特効薬などはなく、対症療法での経過観察となります。
熱は下がってはいるけど、まだ発疹の症状が出ている場合には外出は控えた方が良いです。
ただ、突発性発疹は感染症ですが、感染力は非常に弱いとされており空気感染はほとんどありません。
外出を控えるのは、この病気が生後半年から2歳までの間に発症する病気ということもあり、感染のことだけではなく、まだ小さな子どもの体力のことを考え外出は控えた方が無難ということなんです。
外出をするのは熱が下がりきってから
外出をするのは確実に熱が下がりきったと断定できた場合は大丈夫です。
しかし、発熱も下がったと思ったらぶり返しで発熱を繰り返したりする可能性もあるので、熱が下がってすぐ外出をさせるのはできるだけ控えましょう。
熱が下がってきたときに発疹が背中や体の一部に出てきますが、熱が完全に下がっていて、発疹のみの症状の場合には外出しても大丈夫と言えます。
発熱から熱が下がるまでに気をつけたいこと
この病気を発症するのは生後半年から2歳くらいまでと言われていますので、ほとんどの子供が初めての発熱となり特徴としては子供の機嫌がすごく悪くなることがあります。
発熱し始めた時の機嫌が悪いわけではなく、熱が下がり始めた、もしくは下がった時から機嫌が悪くなることが多いです。
突発性発疹の場合、発熱と言っても高熱が出ることが多く、それが下がり始めると子供ながらに体が思うように動かない、だるい、ということに気付く!?からとも言われていますが、まだハッキリとした原因は突き止められていません。
ただ、熱が下がり始めたときから機嫌が悪くなることが多いとわかっているので、そのタイミングは注意した方が良さそうです。経過観察として注意しておきたいのが、
- 熱性けいれん
- 高熱
- 不機嫌
の症状です。特に【熱性けいれん】については注意しておきたいので、次章で詳しく解説していきますね。
熱性けいれんを起こしたら病院へ!
熱性けいれんとは高熱によって引き起こされるけいれんで6歳未満に起こる症状のことを言います。
熱性けいれんとは、38度以上の高熱に伴って、6歳未満の乳幼児期に起こる発作性疾患で、中枢神経感染症、代謝異常、その他発作の原因となる明らかな疾患がないものをいいます。
出典:日本病児保育協会
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自分の子供がけいれんを起こす姿を見てしまうとすごく焦ってしまうのが親ですが、熱性けいれん自体はほとんどが問題なく治まります。ただ、中には重大な上記のサインが隠されている場合があるので必ず観察しておきましょう。
熱性けいれんを起こしたときの対応はまず落ち着くことから
子供がけいれんを起こしたらどうしても焦ったり、慌てたりしてしまいます。
しかし、先ほども述べたようにけいれんの症状を見ておかないと、病院で診察を受けてもどんな状態だったかと説明できませんよね。
もし子供が熱性けいれんを起こした場合にはまず落ち着いて行動してください。その他にも以下にチェックポイントを挙げますのでしっかりチェックしてください。
- 子供の衣服を緩める
- 吐いたものを飲み込んでしまわないように体・顔を横向けにする
- 発作の長さをはかる
- 大声で呼んだり、ゆすったりしないこと
- けいれんの症状をよく観察する(眼球や体のけいれんが左右対称なのかどうかなど)
- 落ち着いたら必ず病院へ
保育園の登園はいつから大丈夫?
熱も下がったし、症状も治まったけど、突発性発疹は感染症なのでどのタイミングで保育園に連れていってもいいのかわかりませんよね。
ガイドラインとしての方針は、
登園のめやす
解熱後 1 日以上経過 し、全身状態が良いこ と
にあるように、解熱後1日となっていますが、あくまでも全ての症状が治まっての解熱と考えた方が良さそうです。
必ず発熱や高熱が出た場合には、子供の体力もかなり落ちているので、まだ発疹があるのに解熱したからと言って保育園へ登園させるべきではありません。
熱を出しているときからこまめに水分補給や、崩したゼリーを与えるなどしていたとしても、子供にとってはかなり体力を使ってヘトヘト状態なので、できるだけ熱も下がり、発疹も治まった段階で登園させるのが良いでしょう。
発疹じたいは発症から2~3日くらいで消えると言われています。
再発やぶり返しはある?
突発性発疹は一度発症すると、再発の可能性は限りなく低いと言われていますが、稀に違うウイルスに感染し、同じく突発性発疹が再発する場合もあるそうです。
1回目の突発性発疹はヒトヘルペスウイルス6型が原因ですが、2回目はヒトヘルペスウイルス7型が原因で発症すると言われています。ただ、感染してもある程度免疫もできているため、発症しないことも数十パーセントあるとも言われています。
他の感染症にかかったときの登園許可基準
突発性発疹だけではなく、同じように他の感染症のときにも保育園の登園許可基準というものがあります。
感染症の登園基準には、
- 医師が記入した意見書が望ましい感染症
- 医師の診断を受け、保護者が記入する登園届が望ましい感染症
の2通りがあり、感染力の強さが基準となって医師の判断を仰ぐことになっています。必ず医師が記入しないといけない病名には、
- はしか
- インフルエンザ
- 風しん
- 水ぼうそう
- 結核
- おたふく風邪
- 0-157
など、感染力が強いものが挙げられます。医師の判断の元、保護者が判断をする病名には、
- 手足口病
- りんご病
- ヘルパンギーナ
- 帯状疱疹
- 突発性発疹
などがあります。突発性発疹もこちらの基準になるので、医師の診断を仰いでから保護者が保育園へ登園させましょう。
参考:子どもの突発性発疹が顔に出来た時の対処法と症状の抑え方
まとめ
突発性発疹にかかった場合の外出や保育園の登園について書いてきましたが、参考になりましたでしょうか?
子供の症状をまず第一に考えて行動してあげてくださいね。
そして、周りの子供たちへの配慮の為に必ず小児科で診察は受けるようにしましょう。
参考:子供が突発性発疹に!発症時のお風呂は禁止?感染る可能性は?