スポンサーリンク

 

グルグル回る回転性のめまいを起こすと、吐き気と恐怖で体が震えるほど辛いですよね。グルンと大きく回って収まるものから、グルグルといつまでも止まらないものもあります。

 

また、止まったと思ったのに頭を動かしたとたんに再び悪夢が・・・こんな辛い回転性めまいはどうして起きてしまうのでしょうか?

 

 

スポンサーリンク

 

回転性のめまいを起こす病気とは?

回転性めまい、疲れ、治し方
回転性のめまいを起こす可能性のある病気は、「メニエール病」「前庭神経炎」「良性発作性頭位めまい」「突発性難聴」です。

 

回転性のめまいを起こす人は、過度のストレス状態を抱える人や、生活リズムが崩れている人に多く、それに伴って、免疫力の低下、抵抗力の低下の傾向にあるため、自律神経が大きく作用していると考えられています。

 

回転性のめまいを起こす三半規管ってどんなもの?

平衡感覚をつかさどる機能が集まっているのは、耳ですね。では、耳がどうやって平衡を察知しているのでしょうか。平衡感覚の中でも、回転を感じるのは「三半規管」です。内耳にある三半規管の内部はリンパ液で満たされていて、体が傾くとリンパ液の流れが変わります。

 

三半規管には、前半規管、後半規管、外半規管の、3つの半円形の管があり、互いに90度の角度を三次元的に保っています。それぞれの半規管の片側の付け根を膨大部と言い、その部分の内側には有毛細胞(感覚毛)があります。その感覚毛は結束されて「クプラ」と言い、これが半規管のリンパ液の流れを察知します。

 

また、この膨大部とつながる平衡斑には、耳石器があり、この上に炭酸カルシウムの小さな結晶がたくさん乗っています。体に動きや遠心力がかかると、この結晶が動くことで、体の傾きや、動く速度をキャッチしています。

 

膨大部には、前庭神経が接触していて、この神経が脳へとつながり、信号を送ることで、体は次の行動を速やかに出来たり、運動が出来たりするのです。

 

メニエール病のめまいはどのように起きている?

めまいと言えばメニエール病が知られています。10万人に15〜30人の発症率と言われています。

 

メニエール病は、耳が原因の回転性のめまいを起こします。三半規管、蝸牛、耳石器のある部分を、内耳といいますが、この内耳の中のリンパ液によって、内耳全体がむくみ(リンパ水腫)を生じることで、不調を起こしているのが、メニエール病です。

 

三半規管と耳石器は平衡感覚を、蝸牛は聴覚をつかさどっているため、メニエール病は、回転性のめまいと、難聴を併発します。

 

メニエール病の症状→突然、大変激しい回転性のめまいが起こります。めまいは、数十分から半日以上続きます。激しい吐き気や、嘔吐を伴います。また、めまいと同時か前後して、耳の閉塞感や難聴が起こります。反復性があり、何度も発作が起こります。

 

その恐怖と辛さから、冷や汗や、顔面蒼白を伴う事が多いです。また、瞳が小さく振動する眼振が起こる事があります。これらの症状は、付随症状なので、誰もが起きることではありません。メニエール病は、発症後、早い時期に治療しないと治りが悪くなります。なるべく早く病院へ行きましょう。


メニエール病の治療

  • 抗めまい薬(・セファドール・メリスロン・イソメニール)
  • 浸透圧利尿薬(・イソバイド)

症状を改善させるには投薬治療が中心ですが、次の発作を起こさないためには、自分で生活習慣を見直す事が大切です。メニエール病の発作を抑えるには、睡眠をタップリとることが大事です。心を安静に保ち、ゆったりとした気持ちで過ごすことが、一番の治療になります。

 

前庭神経炎はどうして起きる?

内耳から脳へと信号を送る前庭神経ですが、この神経が炎症を起こすことで、回転性のめまいが起こります。この時、内耳自体には、問題がないため、難聴は伴いません。これは、メニエール病との判別の基準になります。

スポンサーリンク

 

どうして炎症が起こるのかは、はっきりとわかっていませんが、風邪の症状を起こしている人がなることがあるため、免疫力の低下、抵抗力の低下からの、ウィルス感染が一番、考えられる原因です。

 

前庭神経炎の症状→激しい突発性の回転めまいが起き、数時間から数日間続きます。反復性はなく、激しいめまいは繰り返しません。めまいに伴い、激しい吐き気や嘔吐が起こります。めまい回復後も、しばらくの間、ふらつきなどが残る可能性があります。

 

抗ウィルス薬、ビタミン剤、末梢血管拡張剤、抗めまい薬などが処方されます。安静が第一です。

 

良性発作性頭位めまいはどうして起きる?

このめまいは、耳石器の上に乗っている、炭酸カルシウムの結晶が起こしているものと考えられています。通常耳石器に乗っているはずの結晶が、三半規管のクプラに付着したり、半規管の中を浮遊することで、リンパ液の流れに影響が出て、めまいを起こしていると言われています。

 

良性発作性頭位めまいの症状→寝がえりや、ベッドから起き上がった時や、後ろを振り向いた時など、頭を動かした時に、激しい回転性のめまいを起こします。難聴は伴いません。めまい性の吐き気や嘔吐を伴います。

 

良性発作性頭位めまいの治療→頭位変換療法で耳石の結晶を元に戻します。

 

突発性難聴はどうして起きる?

回転性めまい、疲れ、治し方
まったく原因が不明であり、原因が明らかであるものは突発性難聴とは言いません。また、徐々に聞こえが悪くなるものは除外します。

 

突発性難聴の症状→ある時、突然、耳の閉塞感や、難聴が起こります。耳鳴りを伴う事が多く、反復性の無いめまいが起きます。難聴は、軽度なものから重度のものまであり、重度のものは入院を必要とします。発症から1週間以内の、治療が有効で、2週間を過ぎると、難治します。

 

突発性難聴の治療→ステロイド剤の投与(多量から少しづつ減らしていく、パルス療法)


回転性めまいを起こす原因で考えられることとは?

回転めまいを起こすものは、大元の原因がストレスや睡眠不足からの自律神経の異常から発生していると言われています。

 

リンパ水腫やウィルス感染、または原因不明の物などは、自律神経が弱っているために、免疫力の低下、抵抗力の低下を起こしている。または交感神経の作用により、筋肉の強張りから、血行不良を起こしていることが、原因であると言われています。

 

回転性めまいは自律神経失調症の人が起こすことが多いため、その関係性はより濃いものと考えられます。また、これらの回転性めまいは、発展途上の国にはほとんど見られないことから、現代ストレスとの関係が無視できないとも言われています。

 

まずは、安静にし、良い睡眠をとることで、精神の安定を取り戻しましょう。その後は、規則的な生活に気をつけ、睡眠不足に陥らないようにしましょう。メニエール病の再発発作は、睡眠不足をきっかけに起こるものが大変多いため十分に気をつけましょう。

 

まとめ

回転性のめまいは、横になっても続くものが多く、それはそれは辛い症状と言えます。めまいは吐き気を呼ぶため、吐き気や嘔吐も辛いですね。めまいが起こったら、とにかく安静にしなくてはいけません。治まったと思っても、頭を動かすことで誘発する事になる場合もあります。

めまいの薬で良く処方されるものとは?市販薬はある?漢方薬が効く?

また、めまいが収まってからは、とにかく早く病院に行くことが大切です。ぐずぐずしていると、治るものも治らなくなってしまいます。めまいは、脳の病気を連想させるところがあるため、不安に思ったら、めまいが収まり次第、すぐに病院へ行きましょう。

 

スポンサーリンク