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貧血の症状のひとつに眠気があります。これは、脳が酸欠状態になったために起こります。

 

それだけでも眠くて辛いのに、さらに妊婦さんを襲う眠気が・・・その原因は女性ホルモンの1つ「プロゲステロン」です。これは一体何なのか?具体的にまとめてみました。

 

 

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貧血症状の眠気が辛すぎる!

眠気・妊婦
鉄分が不足すると、赤血球に含まれるヘモグロビンが合成できず、どんどんと数が減ってしまいます。ヘモグロビンは体中に酸素を運ぶ大切な役割をしているため、体は酸素が届かなくなり、臓器の活動が鈍くなります。

 

ことに脳は、体の中で一番酸素を使って働くため酸素不足は危機的状況なのです。危機感を感じた脳は、なるべく動かないように活動を休もうとします。それが、体調としては「眠気」と感じるのです。

貧血に効く妊婦の食事。即効性のあるのもは?だめなものもある?

脳は寝よう寝ようとするので、日中の職場などでは、自分との戦いになります。いつも眠そうにしているため周りからは怠け者のように言われたり、夜更かししていると思われますが、夜はしっかり寝ていても、昼間眠くなってしまうのです。これは、典型的な鉄欠乏性貧血の症状です。

 

毎日のように続くようなら、ストレスで違う病気を引き起こしかねないので、病院へ行き、診察を受けた方が良いでしょう。

 

妊婦さんの眠気はどこからくるの?

妊婦と赤ちゃん

女性ホルモンは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つで成り立っています。エストロゲンは女性らしい体つきや、つやつやの肌など新陳代謝をよくするなど美しさを作り出すホルモンです。

 

プロゲステロンは、妊娠のためのホルモンです。毎月の月経で、赤ちゃんのためのフカフカの着床場を作ったり、高温期をつくり、受精しやすくする役割です。

 

いざ妊娠すると、プロゲステロンの本領発揮です。どんどん分泌され、反対にエストロゲンは減っていきます。プロゲステロンは高温期を作るホルモンなので、体は一日中温まっている状態になります。

 

眠気は体温が下がった時に感じるので、体温差がなくなると、睡眠時間の境目がわからなくなってしまい、夜寝て、日中起きているという規則正しい生活ができなくなるのです。

プロゲステロン
また、プロゲステロンにはアロプロゲステロンという物質が合成されていて、これが脳に作用して催眠効果を生み出すのです。この催眠効果はかなり強く、睡眠薬として使われる「ベンゾジアゼピン」に匹敵する強さなのです。

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この2つの効果で妊婦さんは眠くて眠くて仕方がないのです。本人の意思とは関係なく、眠気は起こってしまうのです。職場の方や、ご主人の理解が得られると良いのですが…

貧血に効果のある飲み物はどんなもの?妊婦も飲むべき?

妊娠後期の9か月くらいになると、プロゲステロンは減少していき、エストロゲンは増え始めます。すると今度は眠くならないようになり、夜も熟睡できなくなっていきます。これは、赤ちゃんが生まれたあと、お母さんが夜中も授乳のために起きたりして、熟睡できない日々を送るための予行練習のようなものです。

 

このように、2つのホルモンが増えたり減ったりしている状態は、ホルモンバランスで成り立つ自律神経を刺激します。すると、気持ちが不安定になったり、倦怠感や疲労感で何もしたくなくなったり、マタニティブルーを起こします。

 

妊婦さんの貧血はどう対処するの?

赤血球1
妊婦さんの40%は貧血だと言われています。これは、妊娠すると、血液の水分量が1.4倍に増えるのに対し、中の赤血球などの成分は1.2倍にしかならないため、スカスカの薄まった血液が体を循環することになるためです。

 

健康な女性の妊娠でも、この状態で貧血ギリギリです。これが元々貧血だった女性が妊娠したとなったなら、ヘモグロビンの減少で赤血球が小さくなっているため、もっとスカスカで薄い血液になります。これを「小球性低色素性貧血」と言います。

 

赤ちゃんは栄養を必要としているので、このままでは元気に育ちません。食事で鉄分を始めとする栄養素を取り入れてもそれだけでは間に合わないでしょう。

 

今は妊婦健診が確実に実施されているので、その時に先生の方から鉄剤の処方や、食事療法の提示があるかもしれません。とは言え、赤ちゃんにとってはお母さんしか頼れるものはなく、赤ちゃんのためなら、自分から先生に何でも相談してください。

 

健診は1~2か月に1回なので、その間に取り返しのつかない事にでもなったら大変です。不安はどんどん取り除いていきましょう。

 

きちんと処方された鉄剤がある場合は、頑張って飲みましょう。あまりにも吐き気などの副作用があって飲めないような時は、勝手に止めず、他の薬に変えてもらうなど、ちゃんと手をうちましょう。

 

また、助産師さんや看護師さんにおすすめのサプリメントを紹介してもらうのも良いですね。今はネットでも色々でているので、探してみるのも良いかもしれません。商品紹介のさい必要な栄養素について詳しく書いてあるので勉強にもなりますよ。

 

食事やドリンク剤など、必要な物は、赤ちゃんのためにも頑張って摂取しましょう。

 

出産はありえないほどパワーが要ります。その蓄えもしておかなければいけません。産後体調が戻らないと、赤ちゃんの泣き声が愛しくなくなってしまったり、自信を喪失してしまったり、負の連鎖を呼んでしまいます。そんな事にならないように、今、少しでも体調を良くし、楽しい子育て生活に向かいましょう。

 

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