以前に大人気長寿番組である『めちゃめちゃイケてる』の名物プロデューサーであるカガリさんが痔瘻をカミングアウトした事で、若者にも知れ渡った痔瘻(じろう)。一体どんな病気で、普通の痔とどう違うのか紹介していきます。
実は、痔瘻は痔よりもずっと怖く、ずっと厄介な病気だったのです。痔をはるかに超える痛みと治療の大変さ、そして見た目の気持ち悪さでは痔の種類の中でも最悪です。
驚くべき事に、痔瘻は症状が進行すると発熱を伴ったり、日常生活にも大きな影響をきたす場合があるのです。
痔瘻はただの痔とは大違い、痔瘻になってしまった人は必ず治療を行うようにして、まだなっていない人はこのままならずに済む様に予防を怠らないようにしましょう。
目次
痔瘻の再発予防
痔瘻になってしまったら…
痔瘻になってしまったら、残念ながら自然治癒は無理です。通常の痔ならば自然完治もあり得ますが、痔瘻は放置すると悪化する一方です。
そして、痔瘻になってしまったら、手術を受ける事になりますが、その手術も日帰りという訳にはいきません。
- 手術時間は10~30分以内に終わる
- 平均でも術後10日前後は入院が必要
- 2~3週間は激痛が引かない為、歩くのもままならない
手術自体は短時間で終わりますが、痛みはかなりのものなので簡単には退院できません。
更に、折角退院をしても1週間~2週間に一度必ず通院をして経過を観察してもらわなければなりません。痔瘻は術後も大変である事で有名なのです。
追記:※痔瘻の手術でも最近では日帰りの手術を行ってくれる病院が増えました。
痔瘻の再発予防法
痔瘻は内服薬・外用薬ではもう治りません。手術を必ずしなければならない厄介な病気で、更に手術をしたからと言って安心という訳でもなく、再発だって起こりかねない病気なのです。
そんな痔瘻に再び苦しまなくても良いように、手術後に行って欲しい痔瘻の再発予防法にはどんな物があるでしょうか?
- 下痢をしないように生活習慣・食べ物・お腹の冷えやストレスを改善する
- 腸内環境を整えて、善玉菌を増殖させる
- 過敏性腸症候群の人は、まずその治療を行う
しかし、過敏性腸症候群と言えば、なかなか画期的な治療が見つかっていない病気でもあります。具体的にはどんな事をすれば効果的なのでしょうか。
参考:いぼ痔ができたけど痛くない!?手術なしで放置・自然治癒も可能?
痔瘻の原因である過敏性腸症候群とは?
過敏性腸症候群の改善
病院に行ってもはっきりとした原因の特定は出来ず、整腸剤を飲みながら日々下痢の恐怖と戦わなければいけない過敏性腸症候群。
しかし改善する方法はありますから心配はいりません。
- 過度なストレスから2日間しっかりと離れて体を休ませる
- 過度なストレスを避ける事が出来ない場合は、腸内環境を改善する食事を心がける
過敏性腸症候群の改善に役立つと言われている食べ物が、ビタミンCを多く含む食べ物です。
- 赤ピーマン・黄ピーマン
- アセロラ
- キウイフルーツ
- ほうれん草
- ブロッコリー
- オレンジ
食事を摂取する際には意識的に上記の食べ物を取り込むようにしたら良いでしょう。また、神経を鎮めてくれるセロトニンの分泌を促してストレスを減少させる方法もあり、セロトニンが含まれている食べ物は、
- チーズ
- 卵黄
- アーモンド
などです。以上の物を食べながら気長に生活習慣を整えて、過敏性腸症候群を改善していきましょう。過敏性腸症候群の下痢を治せば、痔瘻になる可能性もぐっと下げる事が出来るのです。
善玉菌を増加させる方法
善玉菌と悪玉菌、たまにテレビで耳にする事はありますが具体的に知っている人は少ないと思います。
善玉菌は腸の働きを整え、悪玉菌を駆除してくれる心強い存在です。善玉菌を増やす方法はずばり、善玉菌を増やす食べ物を取り込む事。では、どんな食べ物が善玉菌を増やし、下痢を抑えてくれるのでしょうか?
- ヨーグルト
- 糠漬け
- 味噌
- ナチュラルチーズ
これを読むと分かるように、発酵食品が善玉菌を腸内に増やしてくれるのです。朝食にヨーグルトを取り入れる等簡単に日常生活の中に取り込めるので、是非とも試してください。
また、腸内に発生してくれた善玉菌の餌となるオリゴ糖、グルコン酸を含む食品も取り込むと更に善玉菌が増殖してくれます。
- バナナ
- ポン酢
- はちみつ
バナナはそのままでも食べられますし、ポン酢はCMでも手羽先を水とポン酢で煮込むなど様々な料理に活かせる事で人気を博しています。
はちみつに関しては、アイスにかけたり食パン、ヨーグルトにかけて食べるなどデザート感覚で食べられるでしょう。
一見善玉菌を増やす行為があの恐ろしい痔瘻に効果があるの…?と疑問に思うでしょうが、下痢を抑える事で劇的に痔瘻になる可能性を潰せるので、まずは下痢をしないような体づくりを頑張ってください。
参考:緊張したらスグに腹痛が!吐き気や下痢を抑える対処法は?
痔瘻について
そもそも痔瘻とは?
まずは痔瘻の詳しい症状を知りましょう。痔瘻とは、一言で言うとお尻に穴が開く信じられない病気です。元々は感染症の一種なのですが、直腸から肛門の周辺にばい菌が入ってしまい、炎症が起きてしまいます。
その炎症が悪化して、直腸と皮膚が繋がるように穴が開いてしまうのです。ぱっと聞いただけでは信じられない症状ですが、本当にお尻に穴が開いてしまうんです…聞いただけでも怖いですね。ばい菌が入る原因として言われているのは、
- 下痢する事で、普段は入らない肛門腺窩に下痢便が入り込んで細菌感染を引き起こす
- 便を出そうと必死に力む事で肛門腺窩に便が入り込んで細菌感染を引き起こす
- 免疫力が低下している時に下痢にかかり、便が肛門腺窩に便が入り込んで細菌感染を引き起こす
この3つが代表的な理由だと言われています。他にも後天性免疫不全症候群を発症し、免疫力が落ちた際にかかる事もあるそうで、痔瘻になる理由は人それぞれ違います。思わぬ理由として、魚の骨を食べてしまいその骨が傷を作る事で痔瘻になるという話もあります。
因みに痔瘻は男女比で言うと8:2の割合で圧倒的に男性がなりやすいです。理由としては、先天性とも言われています。女性よりも男性の方が下痢になりやすい事が挙げられます。
なぜ痔瘻が引き起こされるのか
痔瘻が引き起こされるのは主に下痢が原因とされていますが、下痢をする理由は人それぞれです。例を挙げると、
- 日々のストレスを上手く発散できずストレスがかかり、腸内でセロトニンが活発に動いてしまい水分消化をしないまま便がどんどん先へと押しやられてしまうため
- ストレスや生活習慣の乱れによって、腸内の善玉菌が減少してしまい、悪玉菌が増加して小腸の水分吸収を邪魔してしまうため
などがあります。現代は夜勤などの勤務形態も出来て、ライフスタイルが多様化していますが、その分体に負担がかかっている事は意識しておきましょう。
難しいかもしれませんが、一度痔瘻になってしまったら、生活環境をガラッと変え、朝起きて夜寝る規則正しい生活にしてみるのも改善方法の一つです。
まとめ
痔瘻はほとんどの原因が下痢便からの細菌感染なのです。痔瘻になれば恐ろしい事に穴が開くだけではなく、その穴から絶え間なく細菌感染で発生した膿が溢れてきます。
気持ち悪いですよね…そうならない為にも、日々善玉菌を腸内で増殖させ、腸内環境の改善に取り組みましょう。
過敏性腸症候群の人も、なかなか症状が改善せずイライラする時もあるでしょうが、日々の積み重ねで必ず改善されますから諦めずに努力を続けましょう。
また、痔瘻になったらとにかく早く病院に行く事をオススメします。痔瘻は放置すると痛みがどんどん増していきます、自然治癒には期待せず必ず医療機関で手術を受けましょう。