鼻は思っているよりもずっとデリケートな部分なので、鼻のかみ過ぎやティッシュペーパーや指との摩擦によっても鼻血が出てしまうことがありますが、ストレスは鼻血が出る大きな原因となっていることはあまり知られていません。

 

特に、何の前触れもなく突然鼻血が出てしまうというのは危険な兆候ですから注意が必要です!

 

よく鼻血が出てしまう人などはストレスが大いに関係しているかもしれないので、今回はそのストレスと鼻血の関係について詳しく解説していきますね。

 

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鼻血はストレスが原因の理由

鼻血 ストレス

ストレスによってビタミンと鉄分が不足し、鼻の粘膜が弱くなると傷がつきやすくなるので鼻血が出やすくなります。

 

鼻腔(びこう;鼻の穴)は粘膜という湿った組織で守られているのですが、鼻中隔(びちゅうかく)という真ん中にある鼻を左右分ける部分には、血管が多く張り巡らされており、また、血管が非常に細いため粘膜が弱くなるとすぐに切れて出血してしまうのです。

鼻血のほとんどが、小鼻の内側にある鼻中隔(びちゅうかく)のキーゼルバッハ部位というところから出ます。

この部分は粘膜におおわれていて、細い血管が網の目のように走っているのです。

ですから、ちょっとした衝撃でも傷ついて出血します。

引用元/川村耳鼻咽喉科クリニック

粘膜が弱くなる主な原因は、ビタミンや鉄分が不足することですが、ストレスによってビタミンCは大量に消費されてしまうため、十分に栄養を摂っていてもストレスを抱えていると常にビタミンC不足となり、粘膜を維持することができずに鼻中隔の血管がむき出し状態になり、鼻をかんだ時や、鼻毛を処理する際などに血管が切れて出血しやすくなります。

 

その他にも、ストレスがかかることでアドレナリンが多量に分泌されることも原因となるので、次はそのことについて解説していきましょう。

ストレスによるアドレナリン増加

ストレスがかかると脳から副腎髄質(ふくじんずいしつ)というホルモンを分泌する器官に信号が送られ、アドレナリンを血液中に大量に流すことで血圧が上昇し鼻血の原因となっているのです。

 

副腎髄質(ふくじんずいしつ)は腎臓の上にある副腎(ふくじん)という様々なホルモンを分泌して体内の調子をコントロールする器官の一部となります。

 

副腎髄質がどのような働きをしているかというと、脳からの指令で、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンという精神にも関係の深いホルモンを分泌して、体内のバランスを調整しているのですが、強いストレスがかかると興奮物質であるアドレナリンを大量に分泌し、それにともなって血管が収縮し血圧が上昇していくのです。

 

血圧とは血管にかかる圧力のことで、血管が狭ければ同じ量の血液が流れていても加わる負担(圧力)は大きくなるので、鼻の穴の中にある細い血管が内側から破れてしまい鼻血が出てしまいます。

 

また、アドレナリンが多く放出されると、全身に血液を送り出している心臓の動きが活発となり、心拍数(しんぱくすう;1分間に心臓が動く回数)が多くなるため、血液の流れる量が増えるので、突然鼻血が流れ出して止まらないこともあるので注意が必要です。

ストレスによる鼻血の止め方

ストレスによる鼻血は鼻中隔からの出血が原因なので、一旦落ち着き、コットンや脱脂綿など柔らかいものを鼻の穴に詰めてから、小鼻(鼻の膨らんでいる部分)をつまんで圧迫して止血するのが正しい鼻血の止め方となります。

小鼻をつまんで圧迫し、口でゆっくり呼吸しましょう。

1~2分つまんだら、綿を新しいものにかえて圧迫します。

綿に血がほとんどしみてこなくなるまで繰り返します。一度、止血しても再出血しやすい状態です。手元には脱脂綿を用意しておきましょう。

引用元/おかむら耳鼻咽喉科

鼻血が出たら上を向くのは間違いで、鼻血が体内に入ってくると気分が悪くなるので、正面を向いて座って待つのが一番です。

 

しかし、鼻血が出てくると衣服などについてしまうため、応急処置として脱脂綿を小さく切ったものを鼻に詰めて下さい。(緊急時にはティッシュペーパーでも可能ですが、材質が固いため取り出す時に再び傷がつくリスクがあるので、なるべく避けた方がいいでしょう)

 

そして、鼻の下の膨らんでいる部分(小鼻)をつまんで圧迫して血を止めます。

 

急な場合は事前に準備するのは難しいですが、鼻血が頻繁に出る場合には、血管の状態が回復していない可能性が高いので、脱脂綿を小さく切ったものを用意しておくといいでしょう。

 

もちろん、ストレスが原因の場合には、ビタミン・鉄分の補給も忘れずに行って下さいね。

ストレス以外の鼻血の原因

鼻血 ストレス

鼻の中をいじって傷がつく、空気の乾燥、カフェインの多量摂取、アレルギー性鼻炎など色々な原因があります。

 

鼻血には大きく分けて2つのタイプがあり、“単純性鼻出血”というものが一般的で、手で鼻の内部をいじったり、強い勢いで鼻をかむような外から加わる刺激によって起こるものがほとんどで、出血量も比較的少ないので何度も繰り返すようなことがなければ、短時間で止まる鼻血です。

 

一方で、“動脈性出血”の場合には、病気が関係していることが多く、大量に鼻血が出るのですぐには止まらないという違いがあります。

 

この点を踏まえて、あまりにも出血が激しい場合には、パニックにならずに鼻の入口をふさいでから、すぐに病院へ向かって下さい。

 

このように、鼻血には単純性鼻出血、動脈性出血の2つのタイプがありますが、それぞれどんな原因があるのでしょうか。

鼻をいじる(かむ)・乾燥による出血

鼻の左右の穴の内側には、鼻中隔(びちゅうかく)という血管が多く走る組織があるため鼻の内外から刺激が加わると血管が切れて鼻血が出てしまいます。

 

鼻の中は粘膜という湿った組織に守られていますが、空気が乾燥していると粘膜も乾いてしまうため、鼻中隔の血管が露出して切れやすい状態になるので、その時に鼻の内部を手や綿棒でいじると、思っていたよりもすぐに鼻血が出てしまうことがあるので、空気が乾燥している時には特に注意が必要です。

 

また、鼻を勢いよくかむのも、鼻の内部を傷つける原因となりますし、鼻の中心に鼻中隔があるため、外から鼻をぶつけた際に、出血してしまうこともあります。

カフェインの大量摂取

コーヒーや紅茶、チョコレートに含まれるカフェインには、血管を拡張する働きがあるため、摂りすぎると鼻の血管が弱っている部分から出血することがあるのです。

 

精神的に興奮する作用がありストレス解消に役立つことで知られているカフェインですが、鼻血が出た後や鼻を頻繁にかんで内側の血管が弱っている時に摂りすぎると、血管が拡張してそこから出血し、鼻血が出ることがあるので注意が必要となります。

 

ちなみに、カフェインは脳内の血管を収縮させますが、体内の血管(特に末端の血管)を拡張する働きがあり、脳と体では真逆の働きをするので、カフェインの摂りすぎは脳にとっても良くないですね。

アレルギー性鼻炎

ハウスダストや花粉、大気汚染による有害物質を吸い込むとアレルギー症状が出て、くしゃみや鼻水などの症状が出るアレルギー性鼻炎ですが、鼻を頻繁にかむ、鼻の中をかゆくていじってしまうなどのことから、血管を傷つけて鼻血が出やすくなってしまいます。

 

アレルギー性鼻炎の場合には、すでに鼻の内部の粘膜が弱くなっており、常に鼻に刺激が加わっているので、鼻血がいつ出てもおかしくない状況です。なるべく鼻はゆっくりかむ、鼻をかむ時に強く抑えすぎないという工夫をすることで鼻の内部に加わる刺激を最低限にしましょう。

 

また、鼻血が1回出ると、切れた血管が元に戻るまでに時間がかかり、同じ場所から出血することもあるので鼻血が出た後は特に注意が必要です。

 

ここまでは一般的な鼻血の原因について解説してきましたが、ここからは特に大人が注意しなければいけない、病気が関係した鼻血について解説していきます。

大人に多い鼻血の原因

鼻血 ストレス

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高血圧・動脈硬化、血管腫、血瘤腫(けつりゅうしゅ)、肝硬変(かんこうへん)、白血病、副鼻腔がんなど病気に関係した原因があるので注意が必要です。

 

大人の場合には、病気が関係した鼻血に特に注意を払う必要があります。鼻の横にある副鼻腔のがんの場合には、早期に発見・治療することがなによりも大切ですから、病気のサインを見逃さないようにしましょう。

 

それぞれ、病気が原因の鼻血の場合には他の症状もあるので、今のうちに知識を蓄えておいて下さい。それでは大人に多い鼻血の原因について解説していこうと思います。

高血圧・動脈硬化

高血圧、動脈硬化だと、血管がもろくなり出血しやすい他、治療薬の降圧剤(こうあつざい)による副作用で鼻血が出ることがあるのです。

 

高血圧とは、血管の中に流れる血液が体を動かしていない時でも多い病気で、一方で動脈硬化は血管(動脈)が硬くなり、血液が流れにくくなる病気で、共通点としては、血管が切れるリスクが高いということがあげられます。

 

この2つの病気の場合には、鼻中隔ではなく、血管が切れる“動脈性出血”ですから大量の出血があり、すぐに病院へ運ぶ必要がありますが、もう1つの原因として治療薬に使われる“降圧剤(こうあつざい)”が鼻血を引き起こしている場合があるのです。

 

“降圧剤”にも色々な種類があり、複数の薬を組み合わせて使われることも多いですが、副作用の中には鼻血も含まれているので、もし、降圧剤を使っていてあまりにも副作用がひどい場合には、お医者さんに相談して下さい。

血管腫、血瘤腫(けつりゅうしゅ)

鼻の奥に血管腫、血瘤腫という腫瘍(しゅよう;体内にできる細胞の塊)が鼻の奥にできると、そこから出血して鼻血が何度も繰り返すことがあります。

 

血管腫、血瘤腫というのは良性の腫瘍で、がんではないのですが、鼻の奥にできると空気の通り道を狭めてしまいますし、血管腫は腫瘍なのですが内部に血管が通っているため、出血しやすいため注意が必要です。

 

※血瘤腫とは血が溜まっている腫瘍なので、大きい場合は破裂すると大量に出血するため、思いつく原因もないのに鼻の通りが悪くなってきて、鼻血が突然ポタポタと出てくる場合は、早めに病院で検査をすることが必要となります。

肝硬変(かんこうへん)

肝硬変になり肝臓の働きが低下すると、肝臓から作られる血液を固める物質が減少することで、鼻血が出やすくなり、また、いったん出ると止まりにくくなるのです。

肝臓は血液を固まらせる凝固因子を作っています。

肝機能が低下すると凝固因子が少なくなり、少しぶつけただけでも青あざ(皮下出血)ができたり、鼻血が出やすくなったり、歯を磨くと歯茎から出血したり、一度血が出ると止まりにくくなったりします。

引用元/信州大学 医学部・医学系研究科 外科学講座(外科学第一)

肝硬変は悪化すると命に関わる病気ですが、自覚症状がほとんどでないので、気が付かないうちに症状がかなり進んでしまっている場合が多いですが、鼻血が出た時に検査しておけば、悪化を食い止めることができます。

 

特に血が止まりにくいという場合には、他の病気の可能性も考えられるので一度検査にいってみましょう。

白血病

白血病になると血液の中にある赤血球、白血球と血小板が減少し、血小板には血が出た時に集まって出血を止める働きがあるため、鼻血が出やすくなり、いったん出ると止まりづらいです。

 

また、赤血球の一部であるヘモグロビンという物質が酸素を全身に運ぶ大切な役割を担っているため、酸素不足により細胞の修復が出来なくなるので、体の色々な臓器がダメージを回復することができずに、機能が低下する他、酸欠によりめまいや運動障害が現れます。

 

白血病には急性と慢性があり、慢性なら徐々に進行するため早めに治療することで症状を食い止めることができるので、早めに病院で検査しましょう。

 

白血病でできるあざ。そのあざには何か特徴がある?

副鼻腔がん

鼻の横にある副鼻腔(ふくびこう)という空洞にできるがんで、鼻血の他の症状としては鼻詰まりや鼻水に血が混じってきます。

 

副鼻腔というのは、鼻の周りにある4つの空洞のことを指し、上から篩骨洞(しこつどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)、上顎洞(じょうがくどう)、前頭洞(ぜんとうどう)という名前が付いているのですが、この部分にがんができることを副鼻腔がんといいます。

 

その中でも上顎洞が一番大きい面積の空洞なので、がんになりやすい場所です。初期症状はあまりありませんが、症状が進むにつれて頭痛や顔のでっぱり、違和感などが出てきます。

 

また、上顎洞がんの原因の1つは、空洞に細菌が入ることで膿が溜まり、慢性的に鼻が詰まる蓄膿症と言われていますので、鼻が常時詰まり気味の方は、副鼻腔がんにならないためにも早めに治療を受けましょう。

 

参考:朝になると鼻血が出てしまう原因は?寝ている間に要注意!

子供に多い鼻血の原因

鼻血 ストレス

子供に多い鼻血の原因は、ぶつけたり鼻をほじくるなどの物理的な刺激が多いですが、風邪で上気道炎(鼻や喉にウイルスがついて炎症を起こす病気)を患った後に起きやすいという特徴があります。

 

子供は活発に動くため、鼻をぶつけることで鼻中隔が刺激され血管が切れて鼻血を出すことや、鼻をいじることが直接の原因になることが多いです。

 

しかし、まだウイルスに免疫力が十分についていないため、風邪の症状の1つである上気道炎の後にそのダメージが戻るまでに時間がかかり、鼻の粘膜が回復しないことで鼻血が出てしまうことがあります。

風邪の後に鼻血が出やすくなる原因

子供は鼻の中に指をいれていじるため、鼻の粘膜が回復する前に鼻中隔(びちゅうかく)の血管を触ってしまい血管が切れて鼻血が出てしまうのです。

 

風邪には細菌性のものとウイルス性のものがあり、原因となる菌は様々なので子供の場合まだ慣れていないということもありますが、風邪の際に鼻の粘膜が弱くなるので、そのタイミングで鼻の中に手を入れると、直接、左右の鼻の穴の内側にあるデリケートな部分である鼻中隔の血管に爪などが当たり、血管が切れて鼻血が出てしまいます。

 

大人の場合と同様に普通に正面を向いて座り、脱脂綿などの柔らかい素材のものを鼻に詰めて、小鼻(鼻の入口付近のふくらみ)をつまんでいれば、数分でとまりますが、再度、いじってしまうと、切れた血管が回復できずに長引いてしまうので、安静にするように親御さんが見守ってあげてください。

 

しかし、こういった原因となることがなくても生まれつき鼻血を出しやすいお子さんもいるのです。

血友病という遺伝が関係している病気も

主に遺伝によって、血液を固める物質が少なく鼻血が出やすい体質のことを血友病(けつゆうびょう)といういい、発症するのは男性が圧倒的に多い病気となります。

 

血友病は鼻血だけではなく、関節や頭蓋骨の中でも出血を起こす危険な病気で、主に遺伝によって引き継がれるので、家族に血友病の方がいる場合には注意が必要です。

 

また、生まれつきの体質ですので周囲の理解が大変重要となります。

子供もストレスが原因で鼻血が出る

大人と同様に子供も人間関係や受験などのストレスによって、ビタミン・鉄分が不足して粘膜が弱くなり鼻血が出やすくなることがあるので、鼻血が頻繁に出る際には栄養不足にならないよう親御さんが気にかけてあげることが必要です。

 

子供もストレスがたまると、粘膜が弱くなり鼻血が出やすくなりますし、カップ麺に代表されるインスタント食品やスナック菓子は、消化の際にビタミンを大量に消費するので、育ち盛りのお子さんには、なるべく手料理を食べさせてあげて下さい。

 

また、子供の場合にはまわりが動転すると、必要以上に驚いてしまうので、鼻血が出た際にはまわりの大人が冷静に対処する必要があります。

 

参考:めまいが起きる原因はストレス性の疲労!そんな時の対処法は?

まとめ

鼻血が出る原因の1つは、ストレスによってビタミンが不足し、鼻の粘膜が弱くなって左右の鼻の穴の内側の鼻中隔という部分の血管が切れやすい状態になるためです。

 

鼻血には単純性鼻出血と動脈性出血の2つのタイプがあり、動脈性出血の場合には大量に鼻血が出るため、すぐに病院で治療が必要なことと、重大な病気が関係していることが多いためしっかりと検査しましょう。

 

子供は鼻をいじることが鼻血の原因となることが多いので、鼻血が出てもまわりの大人が冷静に対処して、正しい方法で鼻血を止めてあげることが大切です。

 

参考:アレルギー?冬になると鼻血が出る人が多い原因は?