指や顔に、イボができるのは、そうめずらしいことではありません。でも、最初は気にならならなかったのに、気づいたら大きくなっていたら、どうしてもイボに目が行きますよね。
「かゆみや痛みはないのに、大きいから気になってしょうがない!」
なんてことになったら、生活に差し障り、厄介ではありませんか?そんなイボは、ウイルス性のものであることが多いんですよ!
どうして、そんなウイルスに感染してしまうのでしょう?ウイルス性のイボの原因と除去治療について、お話ししますよ!
目次
ウイルス性のイボができる原因とは?!
イボは、正式には疣贅(ゆうぜい)といい、ウイルス性の疣贅ができてしまう原因は、もちろんウイルスに感染すること。
その原因ウイルスは、ヒトパピローマウイルスと呼ばれているものでした!このウイルスは、ヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルスとも呼ばれ、HPVと略して表記されることがあります。
ウイルス性のイボにどうして感染するの?
ヒトパピローマウイするは、主に患部やウイルスに触れることで感染します(接触感染といいます)。イボができて、気になってついつい触ってしまう。そんな行動で、感染が広がってしまいますよ!
皮膚や粘膜、ごく小さな傷からも体の中に侵入して、細胞に住みついてしまうことで感染するんです。
昔から全世界に存在していて、人間だけに感染するウイルスです。ほとんどの場合、私たちの免疫機能がウイルスを排除してくれるんですが、免疫が弱っていると簡単に感染して、増殖させてしまうんです。
顔や足どうしていろいろなところにイボができる?!
どうして、体のいろいろな場所にイボができてしまうかというと、ヒトパピローマウイルスには、複数のタイプがあって、感染する場所がウイルスの型によって違うから。
イボを引き起こすヒトパピローマウイルスには、型があり、それぞれどんなイボを発症させるのかが違っています。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)を例に説明しましょう。一番一般的なこのイボは、ヒトパピローマウイルス2型、4型、7型、26型、27型などが原因で発症し、手足の関節にイボをつくります。
ヒトパピローマウイルスの種類は、100を超えるとも言われ、顔や足の裏にできるイボの型は、それぞれ違っているんですね!
それだけ種類が多いウイルスに感染してできるイボには、どんなものがあるのでしょう?このあとお話ししますよ!
ウイルス性のイボは、種類が多い?!
出典:https://goo.gl/L8E1ar
感染するウイルスによってイボができる場所が違う、とお話ししましたよね。場所の他に、それぞれ異なる特徴がありますよ!
そこで、イボの出塁と症状を、紹介しますよ。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
イボの中で一番一般的なものです。手足の関節という、ほかのものと接触しやすいところにできやすいという特徴がありますよ!このイボは、硬い突起があり、円形があるのがほとんどです。
出現したときは、小さく皮膚が盛り上がって、透明に見えますが、進行とともに大きくなり、表面がざらつくようになります。
足底疣贅(そくていゆうぜい)
その名の通り、足の裏にできるイボのことです。イボがあることで違和感があり、歩きづらくなります。
足裏には体重がかかっているため、イボの部分が平らになり、皮膚にめり込んで、その周りを角質化した皮膚が覆う形になることが多いようです!また、イボがたくさんできる、点状疣贅(ていじょうゆうぜい)というイボになる場合もあるんです。
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)
これは、顔にできるイボのことです。顔にイボができるのは、20歳前後の女性が多く、中年以降ではほとんど起こらないとされています。
若い年齢の人に起こりやすいことから、青年性扁平疣贅とも呼ばれますよ!症状は、2週間もあれば自然に消える場合がありますが、放置するとどんどん増殖する危険性があるので、必ず医師に相談しましょう。
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)
これは、イボの中では表面が比較的やわらかいタイプのものです。感染経路は未だはっきりしませんが、ウイルスに接触し感染すると考えられています!
脇や肘の内側、胸などの軟らかい場所に、複数のイボが一気に出るのが特徴です。
いままで、イボは表面が硬いもので、一種類だと思っていませんでしたか?でも、それはウイルス性のイボの一部の姿でしかなかったんです。
ウイルス性のイボを、取り除くには?!
ここまで、ウイルス性イボの原因と、種類をお話ししてきました。
「どんな場所でも、イボができるのはイヤだ!」
と思っている人も多いはすです。そこで、イボを取り除く方法についてお話ししますよ!
液体窒素治療
イボができて病院を受診する場合は、皮膚科に行きましょう。皮膚科では、液体窒素を使用して、イボを冷凍して固めてしまう、という治療が主流です。
マイナス200℃ほどの液体窒素を綿棒につけ、イボに押し付ける。または、イボのある位置に、ピンポイントでスプレーを吹きかける、という方法。
イボができたとき、硬くなった表面だけを治しても意味がなく、再発してしまう可能性が高いので、根っこの部分まで凍らせ、殺してしまう、というわけですね。
ウイルスが死滅してしまえば、確かに再発のリスクはなくなるでしょう。
ただし、この治療は、皮膚を瞬間冷凍させますから、それなりの痛みがあります。痛みが走るのは一瞬のようですが、かすかな痛みが続いてしまうようです。
また、何度も液体窒素の噴射を受けて、完全にウイルスが死んでしまうまで通院し続けなければなりません。通院のペースは、2週間に1度。痛みと通院の手間は、この治療方法の弱点になるかもしれませんね。
イボコロリ 液体タイプ(横山製薬)
この市販薬は、知っている人も多いのではないでしょうか?イボコロリの成分は、サリチル酸。サリチル酸には、角質をやわらかく溶かす作用(角質軟化溶解作用といいます)があります。
つまり、この液体をイボにつければ、硬くなってしまった皮膚を溶かし、キレイに治すことができる、ということですね!イボコロリの液体は、塗るとすぐに乾いて膜状になり、成分が浸透していきます。
水仕事をしたり、お風呂に入ったりしても大丈夫です!
しかし、白い膜が張ったらはがして、また縫って、また白い膜をはがして、という手順なるので、なかなか手間がかかるかもしれません。膜をつくってはがすことの繰り返しになるので、皮膚が薄くなってしまい、薬剤がしみることもあるようです。
完治まで、1か月以上は見た方が良いので、根気がよく続けられるなら、使ってみても良いかもしれません!
ここまででわかるように、できてしまったイボを除去するには、かなり時間がかかるようです。時間をかけて、根っこまで除去しなければ、再発のリスクと同居することになってしまいます。
「治そう!」と思い立ったら、時間をかけてでも治してしまうのが良いのではないでしょうか?
まとめ
ウイルス性のイボは、ヒトパピローマに感染することが原因でできてしまいます。ウイルスに接触することで感染してしまい、感染する場所は複数。しっかり根っこから取り除かなければ、再発してしまう可能性が高い、厄介なイボです。
再発を防ぐには、定期的に通院して治療を受けたり、まめに自分で治療したりする必要があり、根気がなければ続けられません。
しっかり治療して、ウイルス性のイボを根絶するか、ずっとイボと付き合っていくか。ウイルス性のイボができた場合は、その二択です。治療をがんばって、イボのないきれいな状態に戻しませんか?
参考:イボは液体窒素で除去するべき?その他の方法とそれぞれメリット・デメリット