女性に特に多いのですが、お腹が痛いのに便が出ずに苦しい思いをした事はありませんか?
女性だけではなく、様々な理由から便通が阻害されてしまい、便が出ずに苦しんでいる人は大勢いると思います。
今回はそんな人達を救う為、便通が出なくなってしまう様々な原因と便通を良くする方法を紹介していきますよ。これで長年悩んでいた便通もすっきり改善間違いなしです!
目次
お腹が痛いのに出ない!便通が悪くなる原因
では、まずは便通が悪くなってしまう原因から見ていきましょう。
お腹は痛くて便通が出そうな雰囲気なのに、力んでも全然出て来てくれない理由は以下のものが考えられます。
そして、恐ろしい事に高齢者の場合、便を出そうとしたその力みで死亡事故に繋がってしまう場合もあります。便が出ない時は無理に捻り出そうとしない事も大切です。
- 腸が何らかの原因で痙攣を引き起こし、硬い便を排出しようとしてしまっている
- ガスが溜まって臓器を圧迫している
- 大腸がん
- 過敏性腸症候群
- 腸閉塞
- 腸ねん転
代表的な例は以上が挙げられます。次項からはこの症状の原因を詳しく見ていきましょう。
腸が痙攣を引き起こしている場合
これは比較的よくある事ですから、心配はほとんど要りません。誰にでもなる可能性がある症状です。
これがウイルス性である場合は重篤(じゅうとく)な状態になります。腸が痙攣を起こす原因は、以下にあると考えられています。
【安全】
- 腹部を冷やしてしまった
- 食べ過ぎ
【危険】
- ウイルスを排出する為
まずは安全な場合の腹部を冷やしてしまったり、食べ過ぎて腸が痙攣を起している場合、硬いままで便を排出してしまおうとするのです。
その為激しい腹痛が起こるのに、なかなか便が降りてこないのです。危険な場合の腸の痙攣は、ウイルスを排出する為に起こります。
ウイルスは自分で排出するのが難しいですし、周りに飛沫感染する危険もあるので、すぐに病院へ行くようにした方が賢明です。
ガスが溜まって臓器を圧迫している
この腹部に溜まる臓器を圧迫するガスの事を、世間では腐敗ガスと呼んでいます。このガスは、厄介な事に腸内に便が溜まるとスカトールやインドールと呼ばれる腐敗ガスを発生させます。
ガスがどんどんと腹部を膨張させていき、他の臓器を圧迫する事で痛みが強くなってしまうのに便は出ない状態になってしまうのです。
つまり、便秘が長引けば長引く程更にガスが溜まって苦しい思いをするというのです。
大腸がん
最近よくテレビで取り上げられるようになった大腸がんですが、実は大腸がんも腹部が痛むのに便が出ない原因となりうる病気だったのです。
便が出ないその症状こそ、がんの初期症状なので、早期発見に繋げる為にもしっかりと症状を把握しておきましょう。
何故大腸がんになると便が出にくくなるのかと言うと、大腸にがんの腫瘍が出来て便が通りにくくなるからです。大腸がんの初期症状はひどい便秘と下痢が起こる事に加えて、鉛筆状の便が出る事も挙げられます。
お腹が痛くてもなかなか便が出ず、更にたまに出る便が鉛筆状の場合は要注意です。すぐに内視鏡を入れて検査を受けた方がいいでしょう。
過敏性腸症候群
これも最近になってテレビでよく取り上げられる病名なので、一度は耳にした事のある人も多いのではないでしょうか。過敏性腸症候群は、3つの症状が代表例として挙げられます。
- 便秘
- 下痢
- 便秘と下痢を繰り返す
この中でも、便秘が特に腹部の痛みを引き起こします。原理としては上記の排出されない便のせいで腐敗ガスが発生して臓器を圧迫するからだと考えられています。
大腸がんの初期症状と似ており、よく勘違いする人もいるので、不安ならば一度病院に行って検査を受けてください。
参考:緊張したらスグに腹痛が!吐き気や下痢を抑える対処法は?
腸閉塞
これも昔からある病名で、知っている人も多いでしょう。腸閉塞は原因として、
- 機械的腸閉塞:腸が捩じれてしまう、腸に腫瘍が出来てしまいそれが原因で腸に食べ物が詰まってしまう症状。
- 単純性腸閉塞:開腹手術(かいふくしゅじゅつ※お腹を開く外科手術)を受け、その後に腸管が癒着(ゆちゃく)を起してしまう事です。他にも、胆石(たんせき)や、寄生虫が原因となる場合もあります。
以上の2つがあります。どちらも自然治癒は不可能なので、3日以上激しい痛みを伴っている場合や、今まで快便だったのに何故か突然便秘が始まってその症状が3日以上続く場合は必ず受診して腸の様子を見ましょう。
腸ねん転
腸ねん転も昔からある病気の一つで、腸ねん転は実は比率としては男性の方が多いのも特徴の一つです。腸ねん転は、腸閉塞と同じで腸の癒着が原因なのですが、その理由は加齢と共に腸がたるんでくる事が主な原因ではないかと言われています。
つまり、腸ねん転に関しては開腹手術をしていなくてもなる可能性があるという事です。
特徴として、顔色が変わる程の激痛を伴うと言われています。そうなってしまうと自力で病院に行くのはほぼ不可能なので救急車を利用するなどして、すぐに病院へと行きましょう。
便通を良くする方法
上記の恐ろしい病気にならない為にも、便通は常によくしておく事が何よりも大事です。
ここでは誰でも手軽に出来る、便通を良くする方法を紹介していきます。
- 飲み物で改善
- 食べ物で改善
社会人になるとなかなか自分の時間を確保するのも一苦労になってしまい、腸内環境を整える為の時間を割くのも正直難しい人も多いでしょう。
そこで、食べるだけで効果を発揮してくれる、便通を良くする方法を実践したいのですが、一体どんな食生活をすれば便通がよくなるのでしょうか?次項で詳しく見ていきましょう。
飲み物で改善
便秘に効く飲み物として効果があると言われているのは以下の飲み物です。
- ココア
- 白湯
- 牛乳
白湯の代わりに水を飲む人もいますが、水だと他の臓器を冷やしてしまう為、女性には特におすすめしません。
他の臓器も温めつつ、腸の動きを活発化させて便を柔らかくしてくれる白湯が一番です。そして、牛乳は昔からよく言われていますが、何故ココアが効果的なのでしょうか?
リグニンというココアに含まれる物質がそのキーとなっています。リグニンは腸内環境を整えてくれる役割を果たす善玉菌を増やし、便の大きさを太くするなど便の形成にも効果を発揮してくれます。牛乳が苦手で飲めないという人は、ココアをぜひ摂取してみてくださいね。
食べ物で改善
では、次に食べ物を見ていきましょう。特に便秘に効果があると言われ、お弁当などにも入れやすく食べやすい食べ物は以下の通りです。
- オリーブオイル
- ビタミンCを含む野菜や果物
- 食物繊維を含む野菜
以上です。まずはオリーブオイルですが、例えば炒め物の油をオリーブオイルに替えるなどでも効果を発揮してくれますよ。
オレイン酸というオリーブオイルに含まれている物質が腸内で腸を刺激し、便を排出しやすいように腸を動かしてくれるのです。
次にビタミンCですが、人気なのはデザートとして食べられるレモンやグレープフルーツなどの柑橘系、お弁当の彩としても使えるカイワレ大根、ミニトマト、ブロッコリー(煮た物)が良いとされています。
ビタミンCが腸内細菌を増やしてくれる働きを果たす為、効果があると言われているのです。
そして、昔から便秘に効果があると言われ続けている食物繊維を含むキャベツなどの野菜類を摂取してまずは老廃物の排出を促し、更に大豆などの豆類で善玉菌の餌となる物質を取り入れて、腸内環境を整えてもらいましょう。
参考:食後からどのくらいで腹痛・下痢になる?原因の特定方法も
まとめ
どうしても避けられない加齢や手術は仕方ないとしても、腸内環境を整える事は誰にだって出来ますよね。
便秘で腹部を圧迫される痛みは非常に辛く、冷や汗が出てくる事もある程です。
そんな辛い痛みから誰だって逃れたいですよね、紹介した食べ物を生活の中に積極的に取り入れて、便が出やすい腸内環境を整えましょう。
参考:睡眠中の夜中に突然腹痛がやってくる!夜中にお腹を壊す原因は?