「何だか口の中が乾いているような気がする」
こんな風に思ったことはありませんか?原因は、唾液が少なくなっているからかもしれません。そして、唾液が減った状態は、口腔感染症(ドライマウス)かもしれないのです!
唾液には、外から菌が体に入らないようにする働き、熱い物を食べたとき、やけどしないよう口の中を守る働き、虫歯ができてしまったら、歯を元にもどす働き、話したり飲みこんだりするときに、口や舌の動きを良くする働きなど、元気に生きていくために大切な役割があります。
「私、唾液少ないかも。量はもう増やせないの?」
「そんなに大事な役割が唾液にあったの?」
これから、そんな疑問を解決していきますよ!
目次
減った唾液を増やすには?
唾液には、体を守るなど、大切な働きがたくさんありましたよね。でも、
「唾液が少なくなったら、もう元気じゃいられないんだ」
なんて、悲しいことは考えなくても大丈夫!唾液が減ってしまっても、ちゃんと改善する方法がありますよ!それも、今から出来る簡単なものがたくさん。
出来そうなものから、やってみましょう!
噛む回数を増やす!
よく噛むことは、すぐにでも出来ますよね。唾液は、食べ物をかむことで唾液腺が刺激されて押し出されます。
また、口の中にある唾液腺のまわりの筋肉が動くことでも、刺激が伝わるんです。食事をするときには、とにかくよく噛むことを心掛けましょう!
「食べ物を口に入れたら、絶対に30回は噛む!」
などと決めると良いですね。噛む回数を増やすと、唾液が出やすくなるだけでなく、満腹感を感じやすくなり食べ過ぎ防止にもなりますよ!
口元の体操を行う!
よく噛むことと同じように、舌を大きく動かすことでも唾液腺を刺激することが出来ます。方法もとても簡単ですよ!
この体操では、「あ、い、う、べ」の口の形で行います。まず、「あー、いー、うー」と大きく口を動かし、最後は「べー」と下を下の方向に出します。こんな簡単な体操で、唾液の量が増えるんです!
また、この体操をすると口のまわりのたるみや、ほうれい線の予防・改善につながるので、女性にはうれしいですね!
できるだけリラックス!
緊張するだけでも、口は乾いてしまいます。それは、緊張状態とリラックスしている状態が正反対の状態だから。会社でも学校でも、どこにいてもストレスは少なからずあるものです。
だからこそ、家に帰ってからはリラックスできる時間をもって、体をストレスから解放してあげましょう!好きなことをする、ゆっくりお風呂につかる、など何でも良いんです!腹式呼吸をすることも、リラックスするには効果的です。
マッサージをする!
唾液を出す唾液腺は、耳からあごにかけて存在しています。
耳のまわりやあごの下を指圧(痛くない程度で)したり、円を描くように軽くマッサージしたりすると、唾液の分泌に効果がありますよ!
耳の近くの骨のあたりや、その下の少しくぼんだところは、すっぱいものを食べると少し痛くなりませんか?このあたりが、マッサージするところです!
たまねぎを食べる!
たまねぎには、ケルセチンという、ポリフェノールの一種が含まれています。
ある教授の行った実験の結果、このケルセチンには、唾液の分泌を妨げる炎症反応を抑える働きがあるとわかったんです!料理に、たまねぎを積極的に使うと良いかもしれませんね。
ここまで4つ、唾液を増やす方法を紹介しました。実践して、ドライマウス知らずを目指しましょう!
どうして唾液が減ってしまうの?
唾液が減ってドライマウスになったら、どうなるでしょう?
ドライマウスになってしまうと、虫歯が増えたり、口臭が気になったり、風邪をひきやすくなったりと、体にとって良くないことが起こるんです!
良くないことを防ぐためにも、体に必要なものなのに、どうして唾液が減ってしまうのでしょうか。
こんな人は要注意!
- ゆで卵など、乾いたものが食べにくい
- 水などの水分がないと、食べにくい
- 唇がよく乾く
- 口の中がネバネバすることがある
- ストレスを感じることが多い
- 目が覚めると、喉や口が渇いている
こんな症状がある人はいませんか?当てはまるものが多い人は、唾液が少ない、また少量出ていても質が悪い、という可能性があります!
このような症状が出るドライマウスは、中高年に多く発症している症状だったのですが、このところはせいかつ習慣の変化や自律神経の乱れなどが原因で、若い人にも増えているようです。
一緒に、その原因を見ていきましょう!
食生活の変化
年を重ねていけば、体のあちらこちらが弱ることが考えられますよね。歯もそのひとつ。歯が弱って、あまり噛めなくなったから、ドライマウスになってしまう人が中高年に多かったんです。
それでは、食べるものが増えてきた、今はどうでしょうか。パンや、お菓子など、噛みやすくやわらかいものばかり食べていませんか?
しっかり噛まなくても、飲みこめる食べ物が増えたことで、唾液が減っている人が増えています。食生活を見直さないと、これからもどんどん増え続ける可能性があるんです!
ストレス
自律神経の乱れでドライマウスになりやすくなる、と言いましたよね。唾液は、自律神経のひとつである、副交感神経が活発になるとく分泌されます。副交感神経がしっかり働けるのは、私たちがリラックスしているとき。
しかし、生活の中のストレスや、スマートフォンなどを操作する時間が長くなり、体がなかなかリラックスできず、大きなストレスがかかっているんです!
その結果、スマホを多く使用する若い人にも、ドライマウスはかなり増えてきました。唾液が減って発生する口臭は、スマホ口臭と名付けられたほどなんですよ!
後遺症
最近では少なくなっているものの、ガンなど治療で、頭や首の神経が集まる場所に放射線治療を行うことで、唾液を出す唾液腺が傷つけられ、ドライマウスになることがあると言われています。
シェーングレン症候群
日本では、中高年の女性に多く、約50万人もの患者がいるといわれています。
この病気は、自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)のひとつで、自分の免疫細胞が、自分の体の一部を攻撃してしまう病です。自分の免疫細胞が唾液を出す神経や器官を攻撃して、唾液が出にくい、出ない、という症状を引き起こします。
唾液が出ない原因は、生活習慣によるものから病的なものまでさまざまです。
しかし、放射線治療を受けた人や、自己免疫疾患にかかっている人よりも、生活習慣によってドライマウスになってしまった人の方が多いと言えるでしょう。唾液の分泌に悪い習慣がついてしまっていたなら、すぐに改善する必要がありますね。
まとめ
唾液には、生きていくために必要な働きがたくさんあります。その唾液が減って、その働きを妨げるようなことにでもなったら、大変ですよね。
そのためにも、「唾液が少ないかも」と気づいたときから、対策を始めるのが重要です!まず、減った唾液を増やすために、よく噛んで食べる、口元の体操を行う。また、唾液が減らないように、やわらかいものばかり食べない、ストレスを溜めこまない。
日々、このようなことに気をつけるのが大切です。そうすれば、ドライマウスなんて寄せつけない体になれるかもしれませんよ!
唾液の量や質が改善されることで、口臭が改善されるだけでなく、健康上良いことがたくさんあります。さあ、今日から対策していきましょう!