突然腹痛に襲われてトイレに駆け込んで用を足したら、黒い下痢が…。
色がいつもと違うことで何かの病気なのかどうか疑ってしまいますよね。
便は体の中のことをよく表してくれるものなので、黒い下痢が出たときには放置せずにしっかりと調べる必要があります。
では、黒い下痢が出た場合にはどんな病気が考えられるのでしょうか?また、対処法なども合わせて詳しく解説していきますね。
目次
黒い下痢が出たらタール便を疑う!
先ほども述べたように、便は体のあらゆる状態のことを伝えてくれている分、非常に体の影響を受けやすいようになっています。
例えば、黒い食べ物を食べ続けることによって便まで黒くなったり、口の中の色が変わるガムを食べるとそのガムの色の便が出たりと、食べ物だけでもすぐに影響を受けて色が変わってしまうんです。
なので、一概には言えませんが、黒い下痢が出た場合には胃や、十二指腸からの出血の可能性が挙げられます。そこから出血することで、腸液と血液が混ざり、便が黒っぽくなるのです。
そうして出た黒い便は【タール便】と呼ばれています。
もし、胃や十二指腸からの出血で黒い下痢になっていると考えられる場合には、出血は大量なので早期に病院で検査を受けるべきです。
ただ、タール便が出る場合にはかなりの痛みが襲うことがほとんどなので、痛みがない場合には可能性は低いでしょう。黒い下痢が治まらない場合には、念のため検査だけは受けておいたほうが良さそうです。
他にもタール便と呼ばれる原因はあって、胆汁の分泌が不足していることや悪玉菌が腸内で繁殖し始めていると、便を固くしてしまい黒いものが出てしまいます。
次章でタール便が出た時の対処法について、原因別で解説していきますね。
タール便が出たときにできる対処法
同じタール便でも原因によって対処法は変わってきます。
一番恐ろしいのは病気のケースです。もし、病気ではないケースでもちゃんと対処することでその不安を取り除くことができるので、しっかり対処法を知ってくださいね。
病気のケース
病気の場合には、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の可能性もあるので早急な検査と医師からの処方薬が必要です。そして、一番病気で恐ろしいのは胃がんと診断されることです。
胃がんはなかなか症状が早期に表れることが無いので、進行してから気付く場合がほとんどと言われています。なので、黒い便が出た時には早めに病気を疑って検査と医師の診断を受けるようにしてください。
胆汁のケース
胆汁が充分に分泌されないと黒い便だけでなく、食事をしたときの栄養素の消化吸収が悪くなることがあります。
アルコールを飲む方は、胆汁の働きが悪いと体外にアルコールから変換されたアセトアルデヒドを排出することが充分でなくなるため、二日酔いしやすいようにもなるんです。
胆汁の昨日が低下する原因はタンパク質やアルコールの過剰摂取がほとんどなので、お肉やお酒を摂るのを控えれば数日で正常に戻りますよ。
悪玉菌のケース
悪玉菌が増える原因には、胆汁の場合と同じようにお肉が挙げられます。
お肉が悪!というわけではなく、お肉中心の生活は控えたほうが良いということです。
その他にも、悪玉菌は食物繊維の摂取が少ないと増加することがわかっているので、適度に食物繊維が豊富な野菜を食事を摂り入れるようにしましょう。
食物繊維が豊富な野菜は、
- きのこ
- ゴボウ
- いんげん
- 大豆
- アボガド
- アスパラガス
- レタス
などがあります。その他にもおからや、海藻類も食物繊維が豊富と言われているので、しっかり食事に摂り入れてくださいね。
黒い下痢が出るその他の原因
その他にも黒い便が出る原因はいくつかあります。そもそも便じたいが食事などの色に影響されることはもう述べましたが、口から摂り入れるものとして、お薬も挙げられます。
その代表例が貧血のお薬です。貧血の原因は鉄分不足が多いため、お薬には鉄分を摂取させるためにたくさんの鉄分が入っています。
ただ、鉄は酸化しやすいということもあり、酸化して黒くなったものが便として排出されることもあるようです。
便の色で何かの病気かがわかる!
今回紹介した黒い便以外にも、色んなことが原因で便の色が変わることがあります。
黒い便の他に色でどういったことが原因でその色の便が出ているかをある程度把握できるのでそれぞれまとめてご紹介していきますね。
灰色
便の色が灰色だった場合には注意が必要です。
灰色の便が何日も続くといった場合には、
- ウイルス性腸炎
- コレラ
- 胆嚢
の可能性があります。体の検査でバリウムを飲んだ場合にも灰色の便が出ることはありますが、長期的には続くことがないので、もし何日も治まらない場合には早急に検査を受けるようにしてください。
白色
胆汁の分泌が全く機能しなくなると、便も白くなります。その原因は先ほども述べたように食の偏りです。食生活の見直しをしましょうね。
もしくは、便秘薬を飲んでいる人だと薬に含まれる成分が原因で便が白くなる場合もありますよ。
赤
便が赤になるということは、間違いなく血便です。血便の原因は様々で、通常の便の時に赤い場合は大腸がんの可能性もあります。
その他にも、外核痔と呼ばれる痔が原因の場合もあり、切れて出血したものが便に交じることで血便になります。
緑
緑の便が出る大半の原因は緑黄色野菜や、葉緑素のものを摂取したことによるものです。
中には、胆汁の色素【ビリルビン】と呼ばれるものが長い間腸内で溜まっていたガスに触れてしまい、酸化することで緑の便が出ることがあります。この場合には早めに検査を受けて医師の診断を受けた方が良いでしょう。
黄土色
便の色が黄土色だった場合には基本的に健康体と考えて良いかと思います。
しかし、水っぽく、下痢気味な場合であれば過敏性腸症候群が原因の可能性もあるので、一度医師に相談してみましょう。
下痢にならないためにできること
下痢になると仕事の生産性や、集中力が切れて姉妹、生活にも支障をきたします。
下痢の症状を予防するためには、生活習慣が乱れていないか振り返ってみましょう。
- 食物繊維や乳酸菌を摂取する
- アルコールや脂質を減らす
- 下痢を起こしやすい食材は控える
- 体を冷やさない
この4つを意識して生活するだけで、今までよりも下痢になることを予防できますよ。体調管理は生活する上で重要なことですよね。
下痢止めは極力飲まないで!
下痢をするということは、体の中に支障をきたしたことが原因で下痢になります。特にウイルスによるもの(ノロウイルス・o-157など)が原因の可能性がある場合には、下痢止めを飲んでしまうとそのウイルスを体内に留めておくことになってしまいますよね。
早く治すためには、そのウイルスを下痢で排出することが大事なので、下痢止めを飲むのは控えた方が良いでしょう。
ただ、あまりにも下痢が続く場合には、脱水症状になってしまう可能性があるので、医師の診断のもと下痢止めを服用する場合もあります。
ウイルス系による下痢ではない場合には、下痢止めを服用するのは問題ないと言われているので、どっちが原因かわからない時は早めに病院で検査を受けるようにしましょう。
まとめ
便の色で体の不調の様々なことがわかりましたよね。
トイレで用を足す時にあまり色を見ていない人も多いとは思いますが、自分の体調を把握する上で必要なことなので、たまにはチェックするようにしましょう。
そして、生活習慣を見直すことで下痢だけでなく、色んな面で体を丈夫にすることができるのでできる範囲で今から行動してくださいね。