誰かと話す時に最初に目がいく口まわり。唇や口の中に「できもの」があると、気持ちまでブルーになっちゃいますよね。
そんな、人から見られている唇にピリピリ・チクチク痛む口唇ヘルペスができていたら、お友達との楽しい会話にも集中でなくて、早く会話を終わらせて帰りたくなる事も。
そしてもう一つの「できもの」に口内炎があります。口内炎があると大好きな食べ物も、心から味わうことが出来ないだでじゃなく、食べることがストレスになることもあるんです。
しかも口内炎が舌先に出来てしまったら、口の中で当たっただけでも痛いし食べ物の塩分などがしみて辛い思いをすることに・・・
そんな風に、口唇ヘルペスと口内炎は精神面にとても影響しますから、繰り返しできてしまう時は病院で診察してらう方が良いかもしれません。
その時は何科を受診したらいいのか?子供の場合はどうなのか?
原因や対処法もまとめてみましたので、参考にして一日も早い回復を目指したいですね!
目次
口唇ヘルペスを受診する場合は何科?は皮膚科がベスト!
自己治癒できる口唇ヘルペスですが、痛くて見た目も悪いから早く治したい!そう思われる方も多いと思います。では口唇ヘルペスは何科で診てもらえるのか?
専門の科は皮膚科になります。もちろんかかりつけの内科や婦人科でも診察してもらえますが、皮膚病の専門知識がない内科や婦人科では、他の病気として診断されたらキチンとした治療もできないので、やはり皮膚科で受診された方が安心ですね。
もし近所に皮膚科がなくて、内科や婦人科に行かれるようでしたら、事前に電話などで症状を伝えた上で、診察をしてもらえるのか確認しておきましょう。
では、子供の口唇ヘルペスは何科を受診したらいいのでしょうか?子供の場合は「へルペス性歯肉口内炎」といって、比較的に分かりやすい病気ですから係りつけの小児科で診てもらって大丈夫ですよ。
口内炎で受診するなら何科?実は耳鼻咽喉科が正解
口の中にできる口内炎ですが専門は耳鼻咽喉科なんです。とは言え全ての耳鼻咽喉科が口内炎の治療をしているとは限りませんので、行かれる前に電話などで確認しておきましょう。
また、近所に耳鼻咽喉科がなければ歯科や皮膚科、内科でも診察してくれる病院もありますし、普段かかりつけの病院があればそちらに問い合わせてみても良いですね。
では、子供の口内炎は何科を受診したらいいのでしょうか?子供の場合はかかりつけの小児科や耳鼻咽喉科で診いてもらいましょう。
耳鼻咽喉科の場合は、事前に電話で診察をしてもらえるのか問い合わせ、その時に感染症の可能性がある事を伝えておくと、他の患者さんへ感染しない様に手配してくれますので安心です。
また、小児科へ行って治療しているにもかかわらず口内炎の症状が長引くときは、改めて耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
同じ病気でも大人と子供では違うので、せっかく行ったのに診てもらえなかった!なんてことがない様に、事前に電話などで確認して行きましょう。
それでは、口唇ヘルペスや口内炎は何が原因で出来るのでしょうか?見ていきましょう。
口唇ヘルペスの原因は体の疲れ!
口びるやその回りに小さな「水ぶくれ」が出来る状態を口唇ヘルペスと言って、体力が落ちてしまったり風邪をひいた時に出ることが多いようで、お母さんやお婆ちゃん世代の方はよく「熱の華」「風邪の華」あるいは「のぼせ」と、女性らしい例えで呼ばれているようですね。
しかしその水ぶくれは、人によって、チクチク・ピリピリと痛がゆい症状が続くので、気になって指などで触ってしまいがちです。
口唇ヘルペスの特徴
女性らしい呼び名がある口唇ヘルペスですが、実は感染力が強いんですよ!どのようにしてうつるのか、感染経路を見てみましょう。
赤ちゃんの頃、大人からのキスやスキンシップなどでうつる
実は、ほとんどの人が免疫がない赤ちゃんの時に周りの大人との接触でうつされているそうですから、気を付けようがありませんね。
手や指からうつる
口唇ヘルペスの患部が気になって触った手や指で、周りの人に触れたりすることでうつるそうですから、赤ちゃんのお世話をする前は、きちんと手を洗うように気を付けましょう。
食器類やタオルの使い回しでうつる
唇が直接触れていなくても感染力がとても強いので、ウイルス保持者が触ったタオルや食器などからも間接的に感染してしまいます。
このように、口唇ヘルペスウイルスは誰でも持っていて、モノを介して間接的にうつることが分かっていて、このウイルスは厄介なことに人の体に一度侵入したら、現在の医療技術でさえ体内から完全に排除することは不可能なんだそうですよ。
そんな不死身のヘルペスウイルスは体内で神経の中にずっと潜んでいて、風邪をひいたりケガをしたり疲れて免疫力が落ちたりした事をきっかけに活発になったウイルスが三叉(さんさ)神経を伝うように増殖して、それが唇の回りに集まってできた「できもの」が口唇ヘルペスという訳なんですね。
どうやって治る?
このようにして出来た口唇ヘルペスは、時間の経過とともに、水ぶくれが破れてかさぶたになっていき、持病などない人で1~2週間で自己治癒できるようです。
しかし完全に治ったように見えても、ウイルスは生き続けていますから、人によっては体調不良をきっかけに何度も繰り返してしまいます。ウイルス保持者でも普段は自覚がないので、症状が出るまで自身が感染していることに気付くことがないんだそうです。
では次に、ちょっとした事がきっかけで出来てしまう口内炎について見ていきましょう。
口内炎の原因は口の中の傷や栄養不足から起きる!
年齢を問わずに誰にでもできやすい口内炎は、痛みだけではなく気持まで憂鬱になり、さらには食欲不振、味覚が鈍ったりと、様々な症状が現れるので精神的にもツラく苦しいものです。
ふと気づいたら出来てた!なんてことがあるくらい簡単に出来てしまう口内炎。一体どんなことが原因なのか見ていきましょう。
口内炎の特徴
口唇ヘルペスのように体内にウイルスが潜んでるといったリスクはありません。
だから、普段ちょっとしたことを気を付けるだけで口内炎が出来にくくなるんですよ。
口の中に作った傷から
食事中などによくやりがちなのが、食べてる時に勢いで粘膜(頬の内側の肉)まで噛んでしまう。他に、歯が欠けたところが尖ってしまい、食べる度に粘膜まで噛んでしまう。
硬い食べ物によって口の中の粘膜が傷つき炎症を起こしたところが口内炎になる。
栄養不足から
毎日の食事が偏りがちだと、一日に必要な栄養素が不足しがちです。
これは他の病気をまねく事にもなりますのでムリのない程度に食事内容に気を付けてみるといいですよ。独り暮らしの方などは、スーパーやコンビニなどのお惣菜やサラダ類を上手に活用しましょう。
もし、毎日はムリ・・・と言う方は、サプリメントを補助的に摂取するのもいいかもしれません。ただ、サプリメントに頼り過ぎるのはNGです。(ビタミンB群―レバー類、豚肉、納豆、落花生、貝類、ウナギ、カツオ、サンマ、緑黄色野菜、大豆など)
歯磨き粉から
歯磨き粉の成分で「ラウリル硫酸ナトリウム」は人によっては口の中の粘膜を刺激する恐れがあります。
毎日の歯磨きの後に口の中に刺激を感じるような違和感を感じるようでしたら、歯磨き粉の成分を確かめてみてください!
口内炎の種類
「口内炎ができた~」と総称で片付けてしまいがちですが、軽く思われがちな口内炎には3種類あったんです。
カタル性口内炎(軽症)
ごく軽い口内炎で、口腔内の所どころに赤く腫れたような斑点がみられ、熱く感じ痛みはそれほど強くないのが特徴です。
唾液の分泌と水分の不足が原因で細菌が繁殖して発症し、酸っぱいものや刺激の強い飲食物などは、しみるように痛みます。
潰瘍性口内炎(重症)
強い痛みを感じる口内炎で、話したり食べる事が苦痛になったり、中には高熱が出る人もいます。
また、この口内炎はさらに3種類の症状に分類されます。
- 偽膜性:潰瘍の表面に白い膜状のものが覆っている症状です。
- びらん性:潰瘍の表面が赤くただれた症状です。
- アフタ性:潰瘍が白くくぼむ症状です。
壊疽性口内炎(重症)
身体の免疫力が低い時や、稀に肺炎や麻疹などで発症するので注意が必要です。この口内炎は口腔内の組織を腐敗させてしまう恐れがあるため、体調が悪い時やいつもの口内炎と違うようなら病院での診察をおすすめします。
口内炎にも軽いものから重度のものまであるなんて、初めて知った!なんて思われてる方も多いのではないでしょうか?
それに口内炎で病院い行くことなんて滅多にないことですから、何科を受診したらいいのか分かりませんよね。いつもと違う口内炎が出来たとき、病院選びで迷わなくていい様にチェックしておくといいですよ!
子供の口唇ヘルペスと口内炎の特徴
口唇ヘルペス
子供か係る口唇ヘルペスは、大人と違って少し変わった口唇ヘルペスになります。
ヘルペス性歯肉口内炎
主な感染経路は上記でも書いたように両親やその周りの家族によるもです。症状としては、39℃前後の高熱がでて口の中に水泡ができるのですが、痛みがひどいと飲食ができないため脱水症状を起こす恐れがあります。
痛くて嫌がるようでも、スプーンで水分を摂らせるなどしてこまめな水分補給を行いましょう。
このへルペス性歯肉口内炎は一度かかってしまうと再発することはありませんが、ヘルペスウイルスの保持者になるので次に症状が出る時は口唇ヘルペスが出てきます。
口内炎
子供や幼児にも大人と同様に、色々な原因で口内炎ができるようです。一般的に怒りやすいのは食事中や遊んでて転んだ時など口の中を噛んだり、食べ物や歯の摩擦などで傷をつけてしまう「アフタ性口内炎」。
そしてウイルス感染が原因で起こる子供特有の口内炎があります。これには病気の可能性もありますので兄弟がいたり、幼稚園・保育園に通っているようでしたら、感染も考えられますので注意が必要ですよ!
では、詳しく見ていきましょう。
ヘルペス性口内炎
主な感染経路は両親やその家族などからのキスや接触によってよってヘルペスウィルスが感染したことで起きるヘルペス性口内炎ですが、生後6カ月~3歳の乳幼児に発症しやすい病気で、口内炎の種類の中でも一番辛い症状を伴うと言われています。
急に39℃前後の高熱が出て、激しい痛みがでる口内炎が数多くみられ、唇や舌、歯茎が赤く腫れ上がったり口周辺の皮膚に水疱ができることもあり、口を閉じる事ができずよだれを垂らすことがあります。
ヘルンパンギーナ
主な感染経路は糞口感染(ふんこうかんせん)や飛沫感染などによるエンテロウイルスの感染で、毎年6月下旬~8月中にかけて流行する「夏かぜ」と言われる乳幼児や子供を中心にかかる病気です。ある日、突然39℃以上の高熱が出て、喉の周辺に口内炎や水疱がたくさんできます。
その水疱がつぶれると唾をのむだけでも激痛を感じるため、飲食するのが大変になりますので脱水症状を起こさないように、しっかりと水分補給を心がけましょう。
手足口病
主な感染経路は飛沫感染や接触感染でヘルパンギーナと同じく夏に流行し、名前のとおり手・足・口の中に症状が出ます。初期に、赤い斑点がでてきてその後、水疱ができるのですが、高温の熱が出ることは稀でほとんどが37℃~38℃程度の微熱で治まるようです。
また、口の中にできた水疱が破れると口内炎になることもあり、そのために食事や水分が摂取できずに脱水症状になってしまう恐れがありますので脱水症状にならないためにも、水分はこまめにしっかりと補給させる必要があります。
うつる期間も比較的長いそうなので、手足口病が治った後でも手洗いはしっかりと行うことが大切です。
いずれの病気も食器やタオルなどの共有をしない、お風呂の順番を気を付けるなど、感染対策を行うようにしましょう。
また、通常の風邪と同じく安静にして、こまめな水分補給を心がける事が大事です。
約一週間程度で症状は落ち着きますが、まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症などが起こる場合がありますので、経過観察をしっかりと行って容態の変化があるようでしたら早めに医療機関を受診するか救急車を呼ぶようにして下さい。
子供の口内炎を予防するには?
子供の口内炎を防ぐには、ビタミンB2が効果的です。なるべく食事から摂取できるように工夫してみましょう。
それにビタミンB2には成長を促して体の粘膜や皮膚を守る働きがありますので、これらが不足すると口内炎になりやすいので毎日の食事で意識して食べさせることが大切ですよ。(納豆、小麦胚芽、牛、豚、鳥レバー、干し椎茸、鶏卵、海苔、うなぎなど)
その他、野菜に含まれるビタミンCやビタミンB6、βカロテンなども皮膚の生成に欠かせない栄養素ですから、野菜嫌いのお子さんには、野菜に好きな果物をいれて作ったグリーンスムージなどを飲ませてるのも、手軽に飲めるからおすすめします。
まとめ
口周りにできる「できもの」は、風邪や疲れ、ストレスなどから出ることが多く、自己治癒で1~2週間前後で治るようですが、いつもと違う症状や長引いたりする時は、別の病気が考えられるので病院での受診をおすすめします。
また乳幼児、子供の場合は高熱を伴ううえに痛みがひどく飲食が出来なくなるくらいの症状が続くので、出来るだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。
参考:口唇ヘルペスはかさぶたができれば感染しない?完治までの道のり