鉄分不足とストレス・・・一見何の関係もないように感じますが、大変大きな関係があるのです。
ところが、この世はストレスだらけで、切り離しては生きていけません。ストレスと上手に付き合いながら生活をしなければならないのです。
それではどうしたら上手く付き合っていけるのでしょうか?
鉄欠乏性貧血にストレスは関係あるの?
ストレスの原因は人それぞれで、数に限りがありません。誰かに相談して解決できるものから、どうにもならない不可抗力なものまで。
仕事上の悩み、収入、満員電車、騒音、就職、進学、子育て、体のコンプレックス、ダイエット、近所付き合い、家族関係、ママ友との関係。
また、季節や気温でもストレスを受けます。乾燥、暑さや寒さ、湿気、花粉、強風。これらは、生活していく上で、いやでも付き合わなければならないことなのです。そして、このストレスを感じるたびに失われるのは笑顔だけではありません。大量のビタミンCも失われているのです。
鉄分不足を補うためには鉄分だけを摂取しても、体に吸収せず、排出されてしまいます。貧血対策には、「鉄分+タンパク質+ビタミンC」は不可欠なのです。貧血だからと言ってせっせと鉄分のサプリメントを飲んでも、タンパク質とビタミンCが不足していたら意味のないことになってしまうのです。
ストレスをうけ、大量に失ってしまったのに、入ってくるものがなければ完全にビタミンC不足となり、鉄分が吸収できず、貧血は改善されないのです。
どうしてストレスでビタミンCが失われてしまうのでしょう。人は、HPA軸と言う、ストレスに対抗する力を持っています。
ストレスは、脳の「視床下部」というところで感じ取ります。そこから今度はホルモンを采配するのが仕事の「下垂体」に伝わり、「副腎皮質ホルモン」を分泌せよ!と信号を送ります。この「副腎皮質ホルモン」は、腎臓の上にある親指ほどの「副腎」から分泌されるものでストレスと戦うための強い味方なのです。
血糖値を高めて心拍数を増やしエネルギーを高めて数々のストレスから守り、乗り越えているのです。副腎皮質ホルモンが出ないと、人はストレスに押しつぶされ、自律神経異常や、うつ病などの精神疾患に陥ってしまいます。
毎日を生きるためにとても大切なホルモンのひとつです。そして、この大切な副腎皮質ホルモンを分泌するためには、大量のビタミンCが必要なのです。
ストレスを抱える女性は栄養不足に注意。特にビタミンC不足に気を付けて!
- ビタミン=ビタミンB1 B6 B12 C パントテン酸 ビオチン など
- ミネラル=カルシウム カリウム マグネシウム 鉄 亜鉛 など
です。
これだけの栄養分が日々のストレスで失われると言うことは、日々の生活で補わなければいけないと言うことですね。疲れやすく、甘いものが食べたくなる時は、ビタミンB群の不足です。
ビタミンB群は、糖分代謝を助けるものですが、なかなか代謝されないので、「糖分に気が付いていないのかもしれないから、もっと取ろう」と悪循環が起きているのです。ビタミンB群も鉄分吸収を助ける栄養素です。アルコールも必要以上に飲めば、それだけ分解するためにビタミンB1が大量に使われてしまいます。
中でも特にビタミンCの摂取に気を付ける理由は必要量の多さと、摂取の難しさにあります。ビタミンCは待機栄養素として、約1500㎎ほど体内にあると言われています。ところがストレスで大量に使ってしまうと、その他の役割を果たせなくなってしまいます。
また、喫煙者はさらに気を付けなくてはいけません。タバコ1本ごとに、25㎎~100㎎のビタミンCが失われていきます。これは、体内に入ってきた有害物質を除去しようとするためです。スポーツをしたときも、アドレナリン合成のためにビタミンCが必要です。さらに、ビタミンCは水溶性のため、汗と一緒に流れ出てしまうのです。
女性は美容の観点からも、ビタミンCは欠かせませんね。美白や美髪などにビタミンCは必要不可欠です。ところが、そちらに廻せるビタミンCが足りない状態になってしまうのです。お肌はカサカサになり、髪はパサパサです。
特に、40歳を過ぎたあたりから、溜められるビタミンCの量が極端に減る傾向にあり、さらにシワやシミの増加となります。
そこで、サプリメントを考えます。今はとてもいいものがたくさんありますね。ビタミンC1000㎎!などと表記してあります。健康面でも必要だし美容面でも欲しいものだからたくさん飲みたくなりますが、一度に4000㎎も5000㎎も飲んだからと言って効果が出るものではないのです。
ビタミンCは摂取してから、3~4時間たつと必要ない分は、尿と一緒に排出されてしまうのです。とりあえず一時は満タンになりますが、徐々に減り、また足りない状態へ戻ってしまいます。ビタミンCは何度にも分けて、しかも継続して摂取しなければ意味がないのです。
女性は健康面を考えて、毎日500㎎のビタミンCは取りたいですね。美容面の補充も考えるなら、2000㎎ほどは必要になります。この補充の仕方を間違えていると、せっかく酸っぱい錠剤を飲んでも、無駄になってしまいます。毎日の食事とサプリを上手に使って健康と美容の維持につなげたいですね。
一番理想的な摂取方法は、朝食~サプリ(朝昼間)~昼食~サプリ(おやつ時)~夕食~サプリ(就寝前)と2000㎎を6回に分けてとることですが、なかなか決まった時間に食事が取れなかったり、忘れてしまったりします。
でも思い出したらすぐにでも飲みましょう。投げ出してしまわないことが大事なのです。5回~6回に分けて3000㎎~5000㎎摂取しても問題はありませんよ。ただし、必要以上に取っても排出されてしまうことはお忘れなく!
少しの切り替えでミネラル補充も!
ナトリウム マグネシウム リン イオウ 塩素 カリウム カルシウム クロム マンガン 鉄 銅 コバルト 亜鉛 セレン モリブデン ヨウ素です。
これらのミネラルは、多すぎても少なすぎても体に害を及ぼします。
ミネラルを補充しようと考えた時、いつも飲むコーヒーを1~2杯ミネラルウォーターに変えるだけでも、体は変っていきます。その時、気を付けたいのが、「ミネラルウォーター」を選ぶことです。
お水と言っても、種類がたくさんあり、迷ってしまうほどですね。「ナチュラルミネラルウォーター」と書いてあるものもあります。ミネラルと表記されているものを選びましょう。「ニアウォーター」は糖分の取り過ぎになるので、毎日飲むのはおすすめできません。
まとめ
スイスの精神医学者ユングが、女性の無意識に潜む男らしさを「アニムス」と名付けています。昔から女性は、秘めた強さを持ち、戦ってきたのです。今は男女平等の社会と言われますが、まだまだ女性ならではのストレスと向き合っていかなければなりません。そのためにも、健康は不可欠です。
時には力を抜き、リラックスすることで体も楽になり、気分も良くなり、笑顔もビタミンCも失われず健康を保てます。ストレスは決して無くなる事はありません。小さなことは気にせず、おおらかな気持ちでやり過ごしてしまいましょう。くよくよと考えるとどんどんビタミンCを失ってしまいますよ。「病は気から」なのです。
失われずにすんだビタミンCは、効率良く鉄を吸収し、鉄分不足の解消にもつながるのです。ビタミンCを補充し、鉄分やタンパク質の多く含まれる食事をすることで、鉄欠乏性貧血の予防、改善になります。