突然、めまいが襲ってきたと思ったら冷や汗まで…。そんな経験をしたことはありませんか?しかもあくびが多く、立ちくらみまで起こるなら貧血かもしれません。
貧血は「えっ?こんなところにまで!?」という症状も引き起こします。
同じ貧血になっていても出てくる症状やその強さは人によって違うんです。今回は貧血がめまい、汗、あくび、立ちくらみにどう関係しているのかをご説明していきましょう。
めまいと汗は何が原因で起こるの?貧血がどう関係してくるの?
急激にめまいが起きて汗が出てきた場合、脳貧血である可能性が考えられますね。脳貧血は正しく言うと起立性低血圧。起立性低血圧症や起立性調節障害と表記されている場合もあります。ここではわかりやすく「脳貧血」と書いていきますね。
脳貧血はよくお風呂に入っている時に起こるんです。お湯に浸かっていて、さあそろそろ出ようと立ち上がった瞬間にフラっとするめまいが脳貧血なんですよ。
ですがお風呂以外でも脳貧血は起こるんです。通勤や通学の時、電車の中で立っていてめまいが起きたことはありませんか?立ち仕事をしている時にいきなりめまいが起きたことは?もしかしたら同時に汗もかいているのではないでしょうか?
脳貧血は鉄欠乏性貧血や溶血性貧血のようになにかが不足して起こるのではありません。脳に十分な血液が届かなくなってしまい、その結果、酸素不足になることを脳貧血と呼ぶんです。なので脳貧血は一時的であることがほとんどなんですね。
電車の中で立ち続けていたり立ち仕事をしていると、血液が重力に負けて脳の方へ流れていかなくなってしまうんです。
そうすると脳貧血になり「めまい」「発汗」の症状が現れます。「めまい」と「発汗」は脳貧血の代表的な症状なんですよ。
ちなみにお風呂に入った時に起こるのは、お湯に浸かって血管が膨張するからなんです。
それならあくびと立ちくらみは貧血とどういう関わりがあるの?
生あくびというものをご存知でしょうか?
本来、あくびは退屈だったり眠かったり疲れている時に出てくるものです。あとはものすごく緊張している時にもあくびが出ますね。
あくびをする理由についてはいろいろな説がありますが、酸素が足りていないから酸素を補給しようとしている、顔のストレッチをしようとしている、体温調節をしようとしている…などが考えられています。もっとも有名で広く知られている説は「酸素を補給する」ですね。
これが通常のあくびですが、生あくびは上記のような原因がないにも関わらず出てくるんです。退屈じゃない、眠くない、疲れていない、緊張もしてない、なんでもない時に出るあくびを生あくびと呼びます。
生あくびの原因はいくつかありますが、その中に鉄欠乏性貧血が含まれてるんですね。
鉄欠乏性貧血(以下、貧血)になると体に十分な酸素が行き渡らなくなります。当然、脳にも必要な量の酸素が届かないので酸素不足になってしまうんです。そうすると酸素を補給しようとしてあくびが出るんですね。
貧血の代表的な症状には「めまい」に加え「立ちくらみ」もあります。あくびが出る、めまいもする、立ちくらみもある、となったら貧血を疑った方が良いでしょう。
他の病気の可能性は?ちゃんと調べた方が良い?
生あくびは他の病気が原因で出ていることもあるので注意して下さい。
貧血以外では「脳梗塞」が考えられるんです。脳の血管が詰まったり、脳の血液の巡りが著しく低下すると脳梗塞と診断されます。これが原因であくびが出るんですね。あくび以外の症状にはめまいと吐き気があるので、よくめまいがして気持ち悪くなるなら要注意です。
参考:めまいが起きる原因はストレス性の疲労!そんな時の対処法は?
貧血以外で生あくびが関係し、加えてめまいなどの貧血に似た症状が起こる病気は脳梗塞が主ですが、他にも生あくびを引き起こす病気に「糖尿病」「狭心症」「偏頭痛」も考えられるんですよ。
なんでも油断は禁物です。原因を特定するためにも、一度は病院で検査を受けておいた方が安心ですね。
まとめ
めまいと汗、そしてあくびと立ちくらみ、本当に貧血はいろいろなところに現れるんですね。
立ち仕事をしている人は脳貧血にならないよう、座れる時は積極的に座っていくようにしましょう。学生さんも朝礼の時などは脳貧血になりやすいですから気をつけて下さい。
脳貧血の予防法はいろいろありますが、座れなかったりしゃがめなかったりするなら「弾性ストッキング」が良いかと思います。また、頻繁にあくびが出るようになったら生あくびでないかどうかを見極めましょう。