擦り傷の傷口が熱を持ったら、細菌感染を起こしていると言う事です。細菌による炎症は「化膿」です。
化膿が悪化すると、怖い感染症を起こすことがあります。発熱したら注意が必要ですが一体どんな注意をすれば良いのでしょうか?
擦り傷が熱くなるのはどうして?
傷から入った細菌で感染すると、化膿します。化膿とはどんな状態をさすのでしょうか?傷の痛み、傷の腫れ、局所熱感、発赤、の4つの症状のうち、ひとつでも当てはまる症状がでたなら、感染を起こしていると言う事です。そして、膿が出てくると化膿と言います。
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この4つの症状は、細菌に対し、体内の免疫細胞や攻撃細胞が戦っているために起こります。
どうして化膿してしまったのでしょう。傷を負った場所や、処置法に問題があったかもしれません。アスファルトやコンクリート、砂利道など、道路で転ぶと、傷の中にはかなりの異物が入っています。まずは、この汚れの洗い流しが不足していたために起こった可能性があります。
また、傷口ではなく、体内に原因がある場合があります。それは、体力や免疫力が低下していた場合です。高齢者や糖尿病のは人は、化膿しやすい傾向にあります。療法とも免疫力が低下しているためです。
発熱する感染症ってどんな病気なの?
細菌感染すると、怖い感染症を起こす可能性があります。
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん)
広い範囲が腫れる。しばらくすると膿が出る。発熱や悪寒。化膿性細菌感染症。皮膚の深いところから、皮下脂肪組織にかけて炎症を起こす。細胞の周りにある細胞間質を広い範囲に融解(液体に変化)しながら、細胞を壊死させる。ひどい場合、死にいたることもある。
合併症のリスクが高い。敗血症、菌血症、髄膜炎、筋膜炎、リンパ管炎、リンパ節炎、など。血液検査により、白血球の数値が上昇ともにCRP(炎症検査項目)が上昇した場合、蜂窩織炎と考えられる。
- 敗血症
炎症が全身に回り、全臓器が機能しなくなり、死に至る可能性が高い
- 壊疽性菌膜炎
脂肪組織の下の筋膜まで細菌が入り込み、真っ赤な腫れが急速に進む。壊疽部分を切断して治療する。死亡率は30%。
- 丹毒
発熱や悪寒をともない、顔や足に境界性の真っ赤な腫れが生じる。
いづれも、怖い病気ですね。これらを引き起こす細菌は、ブドウ球菌や連鎖球菌と言って、空気中にいつもいる菌なのです。そのため、感染するのは多々あるのです。ただし、健常者であれば、ほとんど抗生物質や体内の免疫力によって、ひどくならずに済むはずです。
体力や免疫力に乏しい高齢者などは、細菌感染から恐ろしい感染症にまで進んでしまうことも少なくありません。
これらの病気の発熱とは、38度~40度くらいの熱です。37度くらいの熱は、細菌退治のために体内の免疫細胞が戦っているために出ていると考えられますので、必要以上に心配することはありません。
でも、感染していることは明らかですので、病院には行きましょうね。抗生物質で細菌を死滅させましょう。
まとめ
傷を負うと、患部の治療法ばかり考えてしまいますが、傷の治り方や化膿してしまう事には、日頃の生活が影響します。
睡眠不足やストレス状態が長かったり、偏食により栄養過多だったりすると、免疫力が低下し、化膿しやすくなるのです。
ケガをしたら、ビタミンやミネラルを十分に取り、体の中からも治す努力をしましょう。ほんの小さな擦り傷から、手足を切断したり、挙句には死亡してしまったら後悔してもしきれませんよね。体の健康には充分気にかけてあげましょう!