色んな場面で緊張したりストレスを受けた時などにおこる下痢・腹痛・吐き気などで困った事はありませんか?
現在の日本で増えているという病気の一つで、成人の約10%~20%の方が、このような症状で日々悩んでいるそうで、このような下痢や腹痛などは、腸にポリープや炎症などがなくても慢性的に起こることがあるそうですよ。
意外と発症している年齢が10代~20代と割と若い世代に多くみられるそうですから、あなたの回りにも悩んでいる人がいるかもしれませんね。このように簡単におきる下痢や腹痛を「いつもの事だから・・・」と放っておかないで、それらの症状としっかり向き合って解消しましょう。
目次
緊張すると急に起こる腹痛や下痢は過敏性腸症候群(IBS)かも?
学校や会社などで、腹痛やおなかが張るなどの腹部の不快症状を感じていたり下痢や便秘などを慢性的に繰り返します。
このような症状が月に3回以上起こるようだったら、過敏性腸症候群の可能性も考えられます。
- 通勤や通学の時、トイレへ何度も行きたくなる
- 人前での発表や会議などで緊張すると腹痛で集中できない
- 気付くとお腹が張って平常心でいられない
- 夜中に便意を催しトイレへ行きたくなる
- お腹がゴロゴロいう
個人差はありますが上記のような症状がみられるのですが、不思議と休日などでリラックスしているときには症状が出にくいそうです。と言うことは、過敏性腸症候群の原因は、日頃感じているストレスが大きく関係しているといえますよね。
その他、不規則な生活も少なからず原因になるようですから健康のためにも生活のリズムを見直したほうが良いかもしれませんよ。また、上記の様な場面を考えると
- 人前でうまく話せなかったらどうしよう・・・
- 電車に乗っている間にトイレに行きたくなったらどうしよう・・・
- 人前でお腹が鳴ったらどうしよう・・・
これから起こるかもしれない事を考えて不安に陥ってしまう、言わば「負のスパイラル」を自分から作っているとも言えます。ひどくなると、学校や会社に行けなくなったり、外出が億劫になったりと生活の質を低下させる要因になると考えられてるそうですよ。
とは言え、ストレス社会といわれる現代では、あなただけじゃない、意外と周りにいる人も抱えている悩みかもしれませんね。
過敏性腸症候群の症状は?
下痢型(男性に多い)
急激な腹痛と便意を伴い、水のような便が慢性的にあり多い人で1日3回以上の排泄がある。
便秘型(女性に多い)
週3回以下と排便の回数が少なく腹痛を伴う排便で、便秘特有の強くいきまないと便が出ないことがほとんど。出たときの便はコロコロとしたウサギの糞状で硬く残便感があります。
混合型
下痢型と便秘型の症状が、数日ごとに入れ替わり現れる。
腸の働きと大いに関係のある下痢や便秘ですが、腸が必要以上にストレスを受ける事で過敏な症状を起こして発症するとされる過敏性腸症候群にはこれと言って物質的なモノ(ガンでいえば腫瘍など)が無いことから、他の病気を考えて大腸がんや潰瘍性大腸炎などの検査を行っても、問題も見つからないので、特定の病気としての診断ができないのです。
そのため、日頃おきてる症状が過敏性腸症候群によるものだと確定するために、問診の他に血液検査・便潜血検査・腹部X線検査・大腸内視鏡検査などの検査が行われるようです。
だけど、生命に関わるような病気じゃないといっても、体は正直ですから腹痛や下痢だけではなく、腸の異常を体の各所に不調として現れます。
- 睡眠不足や食欲不振
- 吐き気や嘔吐
- 胃もたれ
- 胃痛
- 倦怠感
- 意欲の低下
- 不安感
- 腰痛
- 関節痛など
一見すると、他の病気を考えてしまうような様々な症状が現れますから自己判断で病状を悪化させない様に早めの受診をおすすめします。
過敏性腸症候群の対処法や治療方法は?
過敏性腸症候群の原因は色々ありますが、主なものはストレスだと言うことが分かりましたね。じゃあ、対処法にはどの様なものがあるのか見てみましょう。
対処法
脳がストレスで刺激を受けると、腸の粘膜からセロトニンという物質が必要以上に分泌されることで、腸の運動が異常な働きをすることで下痢や腹痛が引き起こされてしまいます。これらの症状に対して起こる苦痛や不安感から、脳がさらにストレスを感じるという悪循環が起こるんです。
一番の予防法は「ストレスを溜めない」こと、そして現在では、このセロトニンの分泌をコントロールすることでストレスを受けても、症状を抑えられる事実が分かってきているそうですから、心強いですよね。
また最近になって、もう一つの解決策が発見されたんですよ!それは、テレビなどで特集されて広く知られるようになった腸内細菌(腸内フローラ)です。聞いたことはありませんか?
実は、緊張による過敏性腸症候群と腸内細菌(腸内フローラ)には、関連性があることの研究結果が出たんです。
腸内フローラとは、人の腸内に元から存在する様々な腸内細菌が腸内の壁に生息している様子が、まるで植物がそれぞれに集団になって群れをなしている様子がお花畑に例えられたそうです。
そう言った理由から、腸内に善玉菌であるビフィズス菌を増加させるための乳酸菌などを増やす食事や、生活を改善することは重要になってきます。
治療方法
主な治療法は3種類ありますが、中には自分で出来るものもありますので、参考にしてみて下さい。
食事療法
自分の症状の型にあった食事療法を行いましょう。
- 下痢型:腸を刺激する香辛料、冷たい飲み物、食べ物、脂っこいもの、アルコールなどの摂取を控える。
- 便秘型:香辛料のような強い刺激のある食品は避けて普通の便秘の人と同じく水分と食物繊維を多く摂取するように心がける。
どの症状にもいえることは、生活習慣にもつながりますが、1日3食規則正しくバランスの良い食事をとることですよ。その事で自律神経の乱れを改善する効果があります。
生活習の改善
1日3食バランスのとれた食事を心がけて規則正しい生活をおくり、出来るかぎりの十分な睡眠と心身共にリラックスできる休養を取りましょう。
ストレッチなど短時間で毎日できる適度な運動を行い、楽しんで出来る趣味などの時間をとって気分転換できる時間や空間を作ると良いかもしれません。
薬物療法
医師への相談により症状に合ったお薬を処方してもらいます。ストレスが関係する上で人によっては抗不安薬や抗うつ薬、また、なども使われてそうです。
ストレスという心理的な問題が関係してくるため、心理療法(受診した科によっては心療内科を合わせて受診も)を行う場合もあるそうですよ。
緊張による吐き気の起こる原因と対処法
緊張したりストレスを感じた時に怒る吐き気は、脳が緊張によるストレスや不安などを感じ取り、脳の中の「嘔吐中枢」と呼ばれる所に信号が送られて異常が起こる事で吐き気を催したり、実際吐いてしまったりするそうです。
こんな症状は病気ではないけど、脳の「嘔吐中枢」が未発達な子供に多い症状らしいのですが、これが大人になると、強い精神的なストレスが原因で吐き気がおこります。
もしもこんな症状が、くり返し起こる場合は神経性嘔吐症かもしれません。あるいは自律神経が乱れていることも考えられるみたいですから、辛くて耐えられないようなら、ムリに我慢せず早めに心療内科などを受診してくださいね。簡単に出来る対処法をご紹介しますね。
- 質の良い食事や十分な睡眠を心がける
- ストレッチや食事、入浴などで体を温める
- ウォーキングなど適度な運動で自律神経を整える
- 吐き気や腹痛が起こる様子を冷静に振り返って対策を考える(深呼吸をする・水を飲むなど)
- 自分に安心感を与える(具合が悪くなったら人に助けを求める・具合が悪くなっても大丈夫、何とかなる、と言い聞かせるイメージトレーニングを行う)
まとめ
いかがでしたか?毎日忙しく過ごしていてもホッとできる息抜きやリラックスできる時間をつくったり、規則正しい生活や食事、運動で体のリズムを整えるなど、日常生活で気軽に実践できる予防をして行きましょう。
それに、緊張性の腹痛や吐き気、下痢などは、しっかりとした知識で対応できるから、こちらの記事を参考にして、快適な毎日を送れるお手伝いになればと思います!